The Hokkoku Shimbun ひと to みらい─石川の未来へつづく、石川の人のこと。

ISSUE#06

加速する人口減少。
私たちに今できることを考えていきます。

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空き家バンクで移住定住を促進。

 少子高齢化や過疎の進行に伴い、石川県内で空き家が急増しています。2013年に行われた総務省統計局の住宅・土地統計調査によると、県内の住宅総数は52万400戸、うち空き家の数は7万6900戸、空き家率は14.8%でした。「一戸建て住宅6~7軒のうち、1軒が空き家」と考えると、その多さが実感できます。1998年の調査では、住宅総数4 4 万1 0 0 0 戸、空き家数4万7600戸、空き家率10.8%でしたので、住宅総数の伸び率を上回って空き家率が上昇しています。
 一方、こうした空き家の増加を逆手に取って、過疎の抑制や移住定住の促進につなげる「空き家バンク」に県内各市町が取り組んでいます。
 同制度は、空き家となっている居住可能な中古物件の情報をインターネットなどで発信し、賃貸もしくは購入希望者とのマッチングを図る仕組みです。空き家バンクを設けている県内自治体は現在16市町。さらに、空き家の有効活用を引き出す施策として、空き家バンクの成約者に住宅取得費や改修費、家賃の補助、移住定住奨励金などを用意する市町が少なくありません。
 例えば加賀市では、土地代を除く住宅取得費用の50%以内、最大70万円までを支給する「移住住宅取得助成事業」を実施中。18歳以下の子ども1人につき20万円が加算され、敷地内緑化にかかる費用にも30%以内、上限10万円の加算があります。
 助成メニューの幅が充実しているのは珠洲市です。同市では100万円を上限に空き家購入費の3分の1を補助するほか、改修費(上限100万円でかかった経費の2分の1を補助)や家賃(2分の1以内を補助)も支援する制度を設け、空き家バンクとの相乗効果をより高めようとしています。

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“ちょい住み”体験で珠洲にIターン。

 「来てよかった」。こう話すのは、田舎暮らしに憧れ、今年7月に神奈川県から珠洲市へIターン移住した小倉健司さん(45)=介護福祉士、奈津美さん(38)夫妻です。移住に際し、同市の空き家バンクや改修費補助金、家賃の補助金を利用。「お風呂のない住宅でしたので、自己負担で増築し、かかった費用の半分の約50万円を市に補助していただきました。家賃補助も含め、手厚い支援に感謝しています」と健司さんは話します。
 小倉さん夫妻は、珠洲市内で短期間の体験居住ができる『ちょい住み制度』を活用しており、これが移住の決定打になったそうです。「恵まれた自然だけでなく、人の温かさなど、珠洲の魅力を知る上でとても役立ちました」と奈津美さんは笑顔で振り返ります。
 空き家をUJIターンの誘い水にする施策は、空き家の所有者にとってもメリットがあり、移住定住の促進を含め、地域の活力を取り戻す上でさまざまな効果が期待できそうです。

 ところで、中古物件の購入・改修に関連して耳寄りの情報があります。
 住宅金融支援機構がこの10月から、中古物件の購入と省エネ、耐震、バリアフリーなど性能向上リフォームに一体的に取り組む際に低利の融資を受けられる「【フラット35】リノベ」を設けます。融資のベースとなる同支援機構の長期固定金利住宅ローン【フラット35】の借入金利が、金利Aプランでは当初10年間、同Bプランでは当初5年間、年0.6%引き下げられます。
 今月の【フラット35】の借入金利は、返済期間21年以上・融資率9割以下の場合、取扱金融機関が提供する最も多い金利で1.02%です。ここから0.6%引き下げられと、0.42%に。5年前の9月、【フラット35】の同条件の金利は2.26%でしたので、性能向上リフォームに適した空き家や中古物件の購入を検討する人には好機到来と言えるでしょう。

小倉さん夫妻
神奈川県から珠洲市にIターン移住した小倉健司さん、奈津美さん夫妻=珠洲市内の自宅前で
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