The Hokkoku Shimbun ひと to みらい─石川の未来へつづく、石川の人のこと。

ISSUE#13

加速する人口減少。
私たちに今できることを考えていきます。

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小児科初期救急医療に対応
「金沢広域急病センター」

 幼い子どもを持つ親にとって、発熱がある、腹痛を訴える、下痢や嘔吐をするなど、わが子が夜に体の具合を悪くした時ほど悩ましいものはありません。小児科開業医は夜間の診療をしておらず、病院が設ける時間外の救急外来は本来、緊急性が高く、重症・重篤の患者のために開設されています。乳幼児は自分の状態をきちんと言葉で説明できないことも手伝って、子どもがこうした症状を急に発症すると、「どうすればいい。朝まで待てるか」と逡巡した経験のある方は多いでしょう。
 救急医療は、①軽症患者を対象とする「初期救急医療」②入院治療が必要と判断される患者を対象とする「2次救急医療」③重篤で一刻も早い救命治療が必要な患者を対象とする「3次救急医療」に大別されます。しかし、夜間の場合、軽症であっても患者が2次救急医療機関、3次救急医療機関を利用するケースが少なくなく、臨床の現場では重い負担になっています。
 石川県内では、小児の夜間における初期救急医療はこれまで、金沢市大手町の夜間急病診療所と小松市の南加賀急病センターが担っていましたが、今月9日からは、大手町の夜間急病診療所が駅西福祉健康センター(金沢市西念3丁目)1階に移転する形で、「金沢広域急病センター」が開設されました。
 同センターの特徴は、小児科診療を石川中央都市圏連携協約を結ぶ金沢市、白山市、かほく市、野々市市、津幡町、内灘町の4市2町が共同運営している点です(内科は金沢市単独運営)。
 移転開設前は、金沢市医師会や金沢大学附属病院から小児科医に出向してもらっていたものの、近年、小児科開業医の減少や高齢化が進み、数年後には、出向できる医師が不足するおそれがあったことから、白山ののいち医師会や河北郡市医師会、金沢医科大学病院にも協力を得ることになりました。
 今月9日に行われた開所式典では、山野之義金沢市長が「金沢広域急病センターは広域連携の象徴。安心して子どもを産み、育てられる環境を支える中心的施設になる」とあいさつし、顔をそろえた4市2町の首長がテープカットしました。

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夜7時半~同11時まで診療
子育て家庭の心強い味方に

 金沢広域急病センターは延べ床面積905平方㍍で、小児科と内科診察室を各2室、薬局、点滴室、エックス線撮影室、感染症対応のための隔離室2室、授乳室などを備えます。地下を含め100台を超える駐車スペースも確保しており、自家用車による広域からの来患に対応しています。また、インフルエンザなどの待合感染を避けるために自家用車内などで診察を待つ患者に受信機を渡し、呼び出すシステムも用意しています。
 年中無休で毎日午後7時から受付を開始し、診察は同7時半から同11時まで。診療にあたる小児科医の登録数は、広域連携によって約50人まで増えており、輪番制で1日1人の医師が小児急病患者の診察を担当しています。
 入院設備はなく、診療は応急処置が基本。薬局での薬の処方も原則1日分で、翌日以降、かかりつけ医の診察を受けることが勧められます。
 精密検査や入院が必要と診断された場合には病院が紹介されるほか、症状が重篤な場合には、3次救急医療機関である金沢大学附属病院、金沢医科大学病院、石川県立中央病院への移送の手配が行われます。
 金沢広域急病センターが立地する金沢駅西エリアは近年の宅地開発の進展によって人口が急増しており、子育て世帯が少なくありません。さらに、国道8号や海側環状道路も同エリアを通り、白山市、かほく市、野々市市、津幡町、内灘町からの車でのアクセスにも便利です。広域連携による同センターのオープンは、子育てパパ、ママに安心をもたらす心強い味方になりそうです。

小児科診察室。輪番制で毎日、小児科医1人が診療にあたる
小児科診察室。輪番制で毎日、小児科医1人が診療にあたる
呼び出しシステム。希望すれば受付で受信機を渡してもらえる
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