ISSUE#12
加速する人口減少。
私たちに今できることを考えていきます。
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「持続可能な開発目標」
地方創成などにも寄与
SDGs(エスディージーズ)という言葉をご存じでしょうか。SDGsとは、Sustainable Development Goalsの頭文字をとったもので、「持続可能な開発目標」と訳されます。2015年9月に開催された「国連持続可能な開発サミット」で、30年までに各国が達成すべき国際目標として採択されました。
「ジェンダー平等を実現しよう」「働きがいも 経済成長も」「住み続けられるまちづくりを」など17ゴール(目標)が設定されており[左図参照]、特にわが国では、これらの目標の達成が地方創成や人口減少対策に寄与することから、政府もSDGsの周知と推進に力を入れています。
石川県内では、15年11月にJCI(国際青年会議所)世界会議金沢大会が開催され、SDGsの達成に向けた協力を掲げる「金沢宣言」が採択されました。これをきっかけに県内でもSDGs推進の機運が徐々に盛り上がっており、SDGs達成を企業の社会的責任と位置づけ、取り組みを実施する民間企業も現れはじめています。
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目標達成に貢献するため、コマニーが「SDGs宣言」
コマニー(小松市)では本日4月2日、「SDGs宣言」を行い、国際目標達成に向けた貢献を加速させます。
同社では、08年のリーマンショックで主力事業に初めての赤字を出したのを契機に、11年にそれまで掲げていた経営理念を全面改訂しました。「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献する」。企業を社会の公器ととらえ、事業活動を通した社会貢献に重きを置いたのです。同社の塚本幹雄社長は、「お客様はもちろん、サプライヤー、株主、従業員、地域社会、そして地球環境まで視野に入れ、当社とかかわるすべての関係者がハッピーになる姿を目指すことにしました」と振り返ります。
そうした中、3年前にSDGsが国際目標に掲げられ、自社の方針と重なる点が多いことから、コマニーではSDGsへの取り組みを開始しました。
SDG11「住み続けられるまちづくりを」では、多様な人々が利用できる公共空間を創出するため、ユニバーサルデザインの研究を推進。例えば、LGBT(セクシャルマイノリティ)の人にとっても利用しやすいトイレの研究を産学連携で進めています。さらに、わが国産業界の課題であるホワイトカラーの労働生産性向上を実現できるオフィス空間の研究、地震や災害に強いレジリエント(強靱)なオフィスや工場づくり、高齢化社会に適応する空間づくり、AI時代の到来を見越した学校空間づくりなど、多角的な研究を手がけています。
また、NPO法人との連携により、小松市内のさまざまな年齢・職業の市民を集めた社会貢献交流イベント「UE-cafe」を開催し、地域に根差す問題の解決と地域コミュニティー拡大を図ろうとしています。
SDG12「つくる責任 つかう責任」に関係したところでは、サプライヤーを含めた取引先満足度アンケートを実施。双方向コミュニケーションの取り組みを始めています。
ほか、SDG7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」を実現するために、太陽光発電システムを自社で積極採用。SDG5「ジェンダー平等」やSDG8 「働きがいも経済成長も」では、育児休暇、介護休暇制度の充実、在宅ワーク導入など働き方改革を進める一方、従業員の生涯教育システムも採り入れ、人間力向上を図ることで生きがいと働きがいを持てる「ディーセント・ワーク」(働きがいのある人間らしい仕事)を実現しようとしています。
さらに、SDG1「貧困をなくそう」に関連して、カンボジアでこれまで19基の井戸の掘削をボランティア支援しました。昨年12月には同国南部の村に図書館を建設。SDG4「質の高い教育をみんなに」にも貢献しています。
塚本社長は「SDGsに取り組むことで、未来からの視点で自社の現状や社会との関係を考えることができ、経営面でも広い視野で積極的な意思決定ができるようになりました」と話します。
SDGsへの着手は、社業の発展のほか、先述したように国内課題の解決にも貢献します。より多くの民間企業がSDGsに関心を持ち、取り組みをスタートさせることが期待されています。
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