ふるさとメール第97号(平成26年3月14日) --------------------------------------------------------------------------------------------------  昨年の11月から始まった「あぜのきらめき」イベントも残すところ2日間となりました。美しいイルミネ ーションを楽しむことができるのもあとわずかです。  さて、今月22日、23日に門前町総持寺通りにおいて「雪割草・そばの市」が開催されます。雪割草写真 展や即売会、門前そばや地域の特産物販売も行われます。北海道石狩市、新潟県西蒲区巻からも出店予定です ので、足を運んでみてはいかがでしょうか。  それでは、ふるさとメール第97号をご覧ください。 -------------------------------------------------------------------------------------------------- 発行:輪島市役所 担当:交流政策部企画課統計情報係 e-mail:kikaku@city.wajima.lg.jp ホームページ:http://www.city.wajima.ishikawa.jp 〒928−8525 石川県輪島市二ツ屋町2字29番地 TEL(0768)23−1113 FAX(0768)23−1855 ================= 3・4月の主な行事 ==================== ●あぜのきらめき  【日 時】平成25年11月9日(土)〜平成26年3月16日(日)  【会 場】白米千枚田 ********* 特別イベント 〜きらめくハート〜 *********  【期 間】2月8日(土)〜3月16日(日)  【内 容】・ペットボタルハートオブジェ       ・千枚田隠れハート       ・千恋(せんれん)ちゃんと写真を撮ろう   恋する季節にぴったりの記念撮影スポットができました!   大好きなあの人といっぱい思い出をつくろう! ******* 恋フォトプレゼント きらめきホワイトデー *******  【期 間】3月8日(土)〜3月16日(日)  【時 間】17:30〜19:30  【内 容】森永製菓ダースとあぜのきらめきのコラボ企画!       あぜのきらめきでの記念撮影画像を「恋するフォトコレクション」       として集めています。企画にご協力いただいた方にチョコレートを       プレゼント!   ☆プレゼント内容☆(1日先着50個)    ・あぜのきらめきオリジナルラベル 白いダース    (問)観光課 пF0768−23−1146 ●雪割草・そばの市  【日 時】3月22日(土)、23日(日) 10:00〜15:00  □イベント会場:内容    総持寺通り:門前そば・地域特産物販売   堀端交流広場:アトラクション   禅の里交流館:雪割草写真展、展示会、即売会     旧酒井邸:雪割草押花展、押花体験(200円・30名/日)          生演奏で歌ってみませんか(演奏:バイストリートバンド)       ※雪割草写真展のみ3月26日(水)まで開催されます。  □猿山岬灯台の一般開放  【日 時】3月22日(土) 10:00〜15:00   ☆猿山岬を訪れる方に300円の協力金をお願いしています。ご協力いただいた方には    「のと猿山雪割草のみち散策マップ」をお渡しします。   ☆雪割草群生地は特別保護地区ですので「とる」のは写真だけにしてください。   □シャトル便臨時運行  【料 金】片道100円(資料つき)  【コース】・総持寺境内 ― 門前町深見  10:00始発・15:00最終(随時運行)        ・総持寺境内 → 猿山岬駐車場 10:00、12:00       ・猿山岬駐車場→ 総持寺境内  13:00、15:00                (問)雪割草・そばの市実行委員会(地域振興課内)     пF0768−42−1111 ●曳山祭  【日 時】4月4日(金)〜6日(日)  ・住吉神社<鳳至地区>    4日(金):宵宮  (住吉神社)    5日(土):曳山巡行(鳳至町内)14:00〜  ・重蔵神社<河井地区>    5日(土):宵宮  (重蔵神社)    6日(日):曳山巡行(河井町内)9:00〜  (問)住吉神社 пF0768−22−0656     重蔵神社 пF0768−22−0695 ●輪島・里山里海ウオーク2014 〜輪島・世界農業遺産コース〜  【日 時】4月26日(土) 9:30出発  【コース】・11qコース       ・18qコース  【参加費】大人:1,000円 小人(小学生以下):無料      ※ただし大会当日の参加受付費は1,200円  【事前申込期限】4月18日(金)      ※当日申込も可能ですが、記念品の数に限りがあるため、お渡しできない場合があります。    【申込方法】郵便振替用紙に以下の必要事項を記入のうえ、参加費をお振込ください。      ≪必要事項≫        参加者名、年齢、性別、参加コース、ご依頼人(代表者)の住所、氏名、電話番号、        新聞掲載の可否(氏名と都道府県名)      ※3名以上の申込の際は、必要事項を実行委員会事務局までファックスまたは郵送で       お知らせください。      ※お申込み手続き完了後、参加登録証を発送します。  (問)輪島・里山里海ウオーク実行委員会(観光課内)     пF0768−23−1146 FAX:0768−23−1855 ◎漆芸美術館  第19回 飛翔する輪島の漆芸作家たち―全国展入選作品   【期 間】 3月1日(土)〜4月20日(日)   【開館時間】9:00〜17:00(入館は16:30まで)         ※最終日は16:00まで(入館は15:30まで)   【入館料】 一般  600円(500円)        高大学生 300円(200円)        小中学生 150円(100円)               ( )内は20名以上の団体料金  (問)輪島漆芸美術館 пF0768−22−9788 ◎のと里山空港  ★おらが故郷お国自慢「フラガールズ千里浜によるミニコンサート」   【日 時】3月16日(日) 15:30〜   【場 所】のと里山空港2階ロビー   【協 力】羽咋市  ★おらが故郷お国自慢「ダンスJ&アンサンブル雅によるコラボコンサート」   【日 時】4月6日(日) 15:00〜   【場 所】のと里山空港2階ロビー   【協 力】七尾市  ★のっぴーグラスづくり 〜4月のデザイン「お花見のっぴー」〜   【日 時】4月13日(日)10:00〜12:00、13:00〜15:00   【場 所】のと里山空港1階 能登の旅情報センター   【数 量】限定50個   ーーーーーーーーーー のっぴーフリマ出店者募集中! ーーーーーーーーーー   【開催日】 5月3日(土)〜5日(月・祝) 10:00〜15:00   【出展区画】1区画 1.8m×2.7m(たたみ3畳分)   【申込方法】出店希望日、氏名、住所、電話番号、販売品目を記入のうえ         FAXまたはハガキでお申し込みください。   【応募締切】4月18日(金) 17:00必着         ※締切日前に予定出店数に達した場合、募集を終了します。    (問) 能登空港賑わい創出実行委員会 TEL:0768−26−2303                     FAX:0768−26−2305 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆【のと里山空港の利用をお願いします!!】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆                      ☆1日2往復☆                 能登⇔羽田  60分『ひとっとび!!』 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ================================================= =================================================   “がんばる輪島”応援寄附金(ふるさと納税制度)  輪島市を応援しようとする方から寄付を募り、魅力あるふるさとづくりを目指すことを目的として、 “がんばる輪島”応援寄附条例(ふるさと納税条例)を制定いたしました。  魅力あるふるさとづくりを進めるため、「高齢者福祉の充実」、「子育て支援」、「自然環境の保全」、  「教育環境の充実」、「奨学金基金への積立て」、「伝統工芸及び地域文化の保存及び継承」といった  事業に寄附金を充てております。  世界に誇れる魅力あふれるふるさとづくりのため、“がんばる輪島”に応援をよろしくお願いいたします。  詳しくは輪島市HPまで http://www.city.wajima.ishikawa.jp/ ================================================= ================================================= ---------------------------------------------------------------------- 01:輪島中校歌、お披露目 漆芸美術館でコンサート 3校代表が歌声合わせ 02:輪島市ゆかりの55歳集結 217人が「第二の成人式」 03:食に感謝の山盛りご飯 輪島市でもっそう祭り 04:千枚田に苗代田復活 今春、輪島市 伝統農法の「聖地」へ 05:「輪食(わしょく)」でおもてなし いしる、海藻、地酒… 輪島温泉旅館協組が考案 宿泊客増加へスクラム 06:国産旅客機に輪島塗 MRJ 間仕切り、蒔絵施す  実物大模型に採用 07:難病と闘う北岡さん 笑顔で接客、夢実現 輪島市でカフェオープン 08:藩政期の奇才、受け継ぐ 輪島市町野のおしはら祭り  板たたき災厄はらう 09:神事こなし「男」に 輪島市の如月祭最終日  1週間祈り、達成感に涙 10:団子拾い、息災願う 輪島市門前町の總持寺祖院で犬の子まき ---------------------------------------------------------------------- 〈01〉2014年02月15日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎輪島中校歌、お披露目 漆芸美術館でコンサート 3校代表が歌声合わせ  輪島市の上野台、松陵、三井の3中統合で4月に開校する「輪島中」の校歌 披露コンサートは14日、同市水守町の県輪島漆芸美術館で開かれた。3校の 生徒代表37人が初めて校歌を合唱し、統合に向けて心を一つにした。  コンサートでは、昨年12月に五嶋耕太郎元輪島市長が同館に寄贈した「輪 島塗沈金象嵌(ぞうがん)グランドピアノ」が初めて演奏された。生徒は「棚 田の稲穂 黄金に揺れて」と地元の伝統文化や豊かな自然への思いを込めた校 歌を歌い上げ、新生活に胸を膨らませた。  コンサートに先立ち、梶文秋市長、小橋明直市教育委員長があいさつ。校歌 の作詞作曲を手掛けた指揮者の天沼裕子さんのメッセージが代読された。三井 中2年の山下美真瑠(みまる)さんは「初めて聞いた時に良い曲だと思った。 新しい校歌と一緒に新たな歴史をつくっていきたい」と話した。 〈02〉2014年02月16日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎輪島市ゆかりの55歳集結 217人が「第二の成人式」  55歳の節目を「第二の成人式」と位置付け、輪島市在住と出身の同級生が 一堂に会する「セカンドメモリアルGOGO」は15日、同市のホテル高州園 で開かれた。昨年より約50人多い217人が集まり、輪島の応援団となって 郷土の魅力を発信することを誓った。  例年より広いホールを会場にした。55歳の対象者数は前年より約100人 増の994人だった。会場には市外、県外から32人が駆け付けた。梶文秋市 長は「皆さんの周囲の人に輪島の情報を届けてもらい、第二の人生を輪島で過 ごす人が増えればいい」とあいさつした。  宮下正博県議が祝辞を述べ、里谷光弘輪島商工会議所会頭の発声で乾杯した。 祝い唄「輪島まだら」が披露される中、参加者は出身中学別にテーブルを囲み、 旧交を温めた。 〈03〉2014年02月17日(月)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎食に感謝の山盛りご飯 輪島市でもっそう祭り  わんに山盛りの飯を食べる「もっそう祭り」が16日、輪島市久手川(ふて がわ)町の民家で行われた。住民10人が黙々とはしを進め、厳しい年貢の取 り立てに苦しんだ先人の苦労をしのんだ。  祭りは藩政期に年貢米を強要された農民が隠し田を共有し、役人の目を盗ん で米を腹いっぱい食べたのが始まりとされる。  当番宿の生地(しょうじ)マサ子さん(85)宅で6升の米が炊かれ、「も っそう」と呼ばれる円筒状の木枠で盛られた5合のご飯と、ダイコン、ニンジ ンの酢の物、ゴボウの南蛮みそあえ、つみれ汁などが輪島塗の膳に並べられた。  全てを平らげる人はおらず、全員が重箱に残りを詰めて持ち帰った。 〈04〉2014年02月18日(火)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎千枚田に苗代田復活 今春、輪島市 伝統農法の「聖地」へ  輪島市は今春、名勝白米(しろよね)千枚田を伝統農法の「聖地」と位置付 け、苗を育てる「苗代田(なわしろだ)」を復活させる。北陸新幹線金沢開業 を前に、1年間の農作業の記録保存を進め、世界農業遺産「能登の里山里海」 を代表する棚田の魅力を伝える。  17日に発表された市2月補正予算案に、白米千枚田日本農業の聖地化推進 事業費として200万円を計上した。  千枚田では昭和の終わり頃まで、種をまいて苗を仕立てる苗代田があったが、 現在はJAの苗を使っている。市では地元農家や耕作ボランティアの協力を得 て部分的に苗代を復活させ、田植え前の春先も観光客らが伝統のコメ作りに触 れられるようにする。  伝統農法の復活に合わせ、映像や写真、資料としての記録にも着手する。市 では「地元農家の高齢化が進む中、能登の里山里海を代表する資産を守り、後 世に伝えていきたい」(観光課)としている。 〈05〉2014年02月21日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎「輪食(わしょく)」でおもてなし いしる、海藻、地酒… 輪島温泉旅館協組が考案 宿泊客増加へスクラム  輪島温泉観光旅館協同組合は新年度、輪島でしか味わえない料理の新メニュ ーの開発に乗り出す。奥能登伝統の魚醤(ぎょしょう)「いしる」や海藻など を生かした創作料理や新たな食べ方を「輪食(わしょく)」としてアピールし、 来春の北陸新幹線金沢開業に向けて誘客の目玉とする。  組合加盟旅館はこれまで、貝を皿代わりにし、いしるで焼き物をする「いし るの貝焼き」や海藻のしゃぶしゃぶなどの工夫をこらし、提供している。新幹 線開業まで約1年に迫ったことから、加盟12旅館が輪島の食の魅力を一層高 めて宿泊客増加につなげるため、スクラムを組むことにした。  各旅館は輪島の食材、特産物の良さを引き出す料理のアイデアを出しながら 試食を重ね、来春には輪島温泉郷の新たな名物となる「輪食」を打ち出してい く。  輪島市観光連絡会によると、昨年の年間入り込み客数は107万8800人 で前年比6%増だったのに対し、宿泊客数は16万9100人と1%増にとど まった。組合では入り込みが宿泊につながるよう旅館での食の魅力づけを急ぐ。  市観光協会は輪島塗のぐい飲みで4種の地酒を飲み比べできる企画が好評な ため新年度、パンフレットを一新しアピールを強化する計画で、旅館組合も食 に加えて能登杜氏(とうじ)の酒、輪島塗の器の魅力を合わせて発信していく。  19日に同市大野町の旅館「ねぶた温泉海游(かいゆう)・能登の庄」で開 かれた輪島温泉観光旅館協組新年会では、大向洋紀理事長が「輪食」の開発や 民宿との協力、7カ国語対応の宿泊予約サイトとの連携を検討する考えを示し た。 〈06〉2014年02月22日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎国産旅客機に輪島塗 MRJ 間仕切り、蒔絵施す 実物大模型に採用  三菱航空機(名古屋市)が2015年の初飛行を目指す国産初の小型ジェッ ト旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)の実物大精密模型(モック アップ)の内装に、輪島塗が使用されることが決まった。機内の間仕切りに蒔 絵(まきえ)を施し、7月に英国で開かれる航空見本市に出展する。同社は見 本市などでの反応を見て、実機での正式採用を決める。  梶文秋市長は昨年末、三菱航空機へトップセールスに出向き、内装での輪島 塗使用を働き掛けていた。21日に開かれた輪島市議会2月定例会の代表質問 で、市側が「導入されることがほぼ決定した」と答弁した。  輪島市によると、三菱航空機は、MRJが世界に売り込む国産機であること から、海外で「ジャパン」と呼ばれる漆の使用に前向きで、模型に使われれば、 量産する実機でも採用される可能性が大きいという。  飛行機の内装に使うには「燃えにくい素材」であることが条件となる。輪島 市は石川県産業創出支援機構、県工業試験場、市内漆器店と連携し、難燃性漆 の開発にめどが立った。模型では、機内のクラス別の座席を仕切る内装材で導 入される。  2015年春以降とされるMRJ試験機の飛行試験は、能登空港で行われる 予定となっている。 ★〔MRJ【三菱リージョナルジェット】(えむあーるじぇい【みつびしりー じょなるじぇっと】)〕  三菱重工業の子会社、三菱航空機が開発を進める国産初の小型ジェット旅客 機(座席数70〜90)。最先端の空力設計や最新鋭エンジンの採用で低燃費 を実現するほか、スリムな座席などで広い室内空間を確保する。全長約35b で、累計受注は325機。三菱航空機は当初、2013年に全日本空輸への1 号機納入を計画していたが、遅れが相次ぎ納入開始は17年になる見通し。 〈07〉2014年02月23日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎難病と闘う北岡さん 笑顔で接客、夢実現 輪島市でカフェオープン  輪島市宅田町の多機能型障害者ライフサポート施設「一互一笑(いちごいち え)」で22日、利用者が働くカフェがプレオープンした。難病の進行性骨化 性線維異形成症(こつかせいせんいいけいせいしょう)(FOP)と闘う北岡 幸美(ゆきみ)さん(29)らが家族や福祉関係者を接客し、感謝の気持ちを 伝えた。  施設は社会福祉法人弘和会が運営している。カフェは輪島塗のテーブルや食 器を使い、和風モダンな雰囲気に仕上げた。自家製焼きプリン「カタラーナ」 のほか、7種類のケーキやカフェラテなどを提供する。  収益は原価を差し引いて分配し、利用者の自立支援につなげる。北岡さんは 「外で働く夢がかなってうれしい。一生懸命働いて、自立した姿を家族に見せ たい」と笑顔を見せた。25日に本格営業が始まった。 〈08〉2014年03月04日(火)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎藩政期の奇才、受け継ぐ 輪島市町野のおしはら祭り 板たたき災厄はらう  輪島市東部の山あいの静かな集落に3日、「カン、カン、カン」と木をたた く乾いた音が響いた。町野町佐野に伝わる奇祭「おしはら祭り」で、同所の八 幡神社に集まった住民が生木で板を打ち鳴らす。藩政期から続くとされる祭り は集落の災厄を「おし払う」という今も昔も変わらない願いを込め、住民が大 切に受け継いでいる。  午前10時、拝殿に約20人が集まった。ろうそくの明かりの中、神事が続 く。拝殿に長さ3・6メートル、幅24センチのケヤキの板が並べられ、亀山 國彦宮司の合図で住民が漆の木の一種で「カツキ」と呼ばれる約36センチの 棒で板をたたき出した。  まず15回たたいて一呼吸入れ、次は16回。一呼吸置き、また15回と、 15回と16回を交互にたたくのを7度繰り返し、煩悩の数と言われる108 回たたく。  棒は住民がそれぞれ正月過ぎに近くの山から切り出し、乾燥させた後、皮を はいで願いと名前を筆で記したものだ。「五穀豊穣(ほうじょう)」「家内安 全」とかつてと変わらぬ願いに加え、近年は「交通安全」祈願もある。  「10年ほど前まではにぎやかやった」。20年近く祭りに参加してきた山 本栄孝さん(82)が振り返る。往時の直会(なおらい)ではお神酒に加え、 輪島塗の膳で山盛りのご飯や豆腐汁、漬物などが振る舞われ、集落の皆が楽し みにしている祭事だった。  約30軒の集落で、世帯数の大きな減少はないが、高齢化が進み、かつて2、 3月に行われていた祭事は3月の1回となり、直会もささやかになった。カツ キを15、16回と正確にたたく人も少なくなり、山本さんは「今じゃ、百八 つの意味さえ知らんやろ」と寂しげだ。  それでも、祭りを途切れさせたくないという思いは皆同じだ。増田利次区長 (59)は「簡略化するのは心苦しいが、参加するお年寄りの負担も考えなが ら、この時代に合った形で続けていくことが何より大切だ」と話した。 〈09〉2014年03月08日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎神事こなし「男」に 輪島市の如月祭最終日 1週間祈り、達成感に涙  五穀豊穣(ほうじょう)と安寧を祈り、1日から1週間にわたって営まれた 輪島市河井町の重蔵神社「如月(きさらぎ)祭」(県無形民俗文化財)は7日、 最終日を迎えた。祭りの間、途方もない数の神事やしきたりをこなし続けた2 3人の男衆は、この日も未明から神事に臨み、祈りをささげた。一連の神事を こなしてこそ一人前の「輪島の男」。夕方、来年の祭りで神に奉仕する後輩に ご神体を託した男たちは達成感や充実感に満ち、目に涙を浮かべた。  7日午前0時。今年の祭りに奉仕する数え年48、49歳の男衆でつくる古 当(こうとう)組は、三角の白い紙で顔を覆い、黒紋付きはかま姿で、神様が 宿る「当屋」である松野克樹会長宅に集まった。  寝静まった町に「オーオー」のうなり声と下駄(げた)の音を響かせ、御供 (ごく)米(赤米)や鏡餅などを神社に運ぶ男衆。献備(けんび)式の始まり である。境内に入ると、米が入った大飯櫃(めしびつ)を背負った者は後ろ向 きに進み、供え物を拝殿に届けると、振り返らずに走り去った。言い伝えでは この動きは人身御供の名残。おたま酒を血、赤米を肉に見立てて奉納する。  拝殿で男衆は御供米数粒、お神酒を口にし、緊張した様子で、輪島伝統の祝 い唄「輪島まだら」を歌い上げた。  起床して神事、唄、清掃、また神事。張り詰めた空気の中で眠気を感じる暇 もない。そして夕方、次の祭りを担う新当(しんとう)組に神体や神具を受け 渡す「御当神様渡し」が行われた。  当屋を訪れた新当組の25人は、古当組の許可が出るまで無言で家の前で待 つ。30分ほどで「後輩」を招き入れ、松野会長が神具の目録を大声で読み上 げた後、「神様をしっかりお守りしろ」と新当組の室栄司会長に手渡した。  夜半まで室会長宅では慶賀式が行われた。決して打ち上げではなく、これも 神事の一環。カワヤナギの枝を板にたたいて実り豊かな穂に見立てると、長い 長い如月祭が終わりを迎えた。  「1年間、不安や神様をお守りする重圧で大変だったが、終わればさみしさ もある。責任感や忘れがちなことを思い出させてくれた」と語る松野会長の顔 は、疲労感と達成感が入り交じった表情だ。輪島在住者に加え、金沢や津幡、 富山から集った同級生は、輪島の男として、本当の「絆」を手に入れた。 〈10〉2014年03月11日(火)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎団子拾い、息災願う 輪島市門前町の總持寺祖院で犬の子まき  輪島市門前町の曹洞(そうとう)宗總持寺祖院の涅槃会(ねはんえ)と犬の 子まきは10日、同祖院仏殿で行われた。参拝者ら約300人が競って厄よけ の団子を拾い集め、無病息災と家内安全を願った。  釈迦(しゃか)の遺徳をしのぶ涅槃会では、今村源宗監院導師ら約20人の 僧侶が読経した。その後、犬やヘビ、鳥の形をした団子をまくと、参拝者から は大きな歓声が響いた。  団子は釈迦が入滅する際に死を嘆いたとされる動物を模しており、厄よけの お守りに使われる。 ---------------------------------------------------------------------- ・この記事は北國新聞の記事データベース「ホッコクシンブン・ドットコム」  から抽出しました。申し込みはhttp://www.hokkokushimbun.com/まで。 ・北國新聞「輪島ニュース」の記事本文はすべて北國新聞社の著作物です。コ  ピーや加工、再配付はしないでください。 ・ふるさとメール・輪島の申し込みや解除は輪島市や北國新聞社のホームペー  ジから行うことができます。   輪島市のホームページは http://www.city.wajima.ishikawa.jp/   北國新聞社のホームページはhttp://www.hokkoku.co.jp/ 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