ふるさとメール第91号(平成25年9月13日) --------------------------------------------------------------------------------------------------  先日7日、8日に平家の里サミットが開催されました。雨天にもかかわらず多くの方が来場し、7日には文 化会館にてNHKの磯智明氏の講演や全国平家会など各団体による取組の発表、琵琶演奏「壇ノ浦の戦い」が 行われました。8日には現地視察として平家ゆかりの土地を巡りました。  さて、今月下旬からは白米千枚田にて様々なイベントが開催されます。千枚田結婚式やあぜの万燈、11月 にはあぜのきらめきも開催されますのでぜひお越しください。なお、道の駅千枚田ポケットパークの駐車場は 現在工事中ですので、お越しの際は臨時駐車場ならびに無料シャトルバスのご利用をお願いいたします。  それでは、ふるさとメール第91号をご覧ください。 -------------------------------------------------------------------------------------------------- 発行:輪島市役所 担当:交流政策部企画課統計情報係 e-mail:kikaku@city.wajima.lg.jp ホームページ:http://www.city.wajima.ishikawa.jp 〒928−8525 石川県輪島市二ツ屋町2字29番地 TEL(0768)23−1113 FAX(0768)23−1855 ================= 9・10月の主な行事 ==================== ●千枚田結婚式・千枚田稲刈りイベント  【日 時】9月22日(日)    <結婚式>9:00〜10:30    <稲刈り>9:00〜12:00(受付8:30〜9:30)  【場 所】白米千枚田  ※お越しの際はシャトルバスをご利用ください。   ☆無料シャトルバス(道の駅輪島−白米千枚田)     発車時刻(行き) 8:00、8:30、9:00     発車時刻(帰り) 10:30以降(千枚田結婚式終了後)  (問)輪島市観光課 пF0768−23−1146 ●蔵コンサートin白藤酒造店(落語)  【日 時】9月28日(土) 19:00〜  【会 場】白藤酒造店(輪島市鳳至町上町24)  【出演者】三遊亭鳳志  【定 員】40名  【料 金】2000円  (問)まちづくり輪島 пF0768−23−0011 ●「にっぽん丸」寄港  【日 時】10月13日(日)入港8:30 出港16:00  【場 所】マリンタウン  (問)輪島市観光課 пF0768−23−1146        都市整備課 пF0768−23−1156 ●わじま里山里海まつり  【日 時】10月13日(日) 9:00〜14:00  【会 場】マリンタウン特設会場    (問)わじま里山里海まつり実行委員会 пF0768−23−1141 ●千枚田あぜの万燈  【日 時】10月19日(土)  【会 場】白米千枚田  ※お越しの際はシャトルバスをご利用ください。   ☆シャトルバス   運営協力金:200円(高校生以下無料)   発着場所・時刻詳細 http://semmaida.kuronowish.com/senakari/index.html  (問)輪島市観光課 пF0768−23−1146 ◎漆芸美術館  Go!Go!Gold!―蒔絵のわざ図鑑―   【期 間】7月20日(土)〜9月23日(月・祝)   【入館料】 一般  600円(500円)        高大学生 300円(200円)        小中学生 150円(100円)  (問)輪島漆芸美術館 пF0768−22−9788 ◎能登空港  ★空の日フェスタ   【日 時】10月13日(日) 10:00〜16:30   【会 場】能登空港  能登空港往復利用旅行券が当たる「能登空港ウルトラクイズ」、「紙飛行機 的入れゲーム」や  日頃は絶対に入れない制限区域で滑走路の近くから航空機の離発着を見学できる「空港内バスツ  アー」など多彩なイベントを開催します。   (問) 能登空港「空の日」実行委員会 TEL:0768−26−2100                     FAX:0768−26−2102 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆【能登空港の利用をお願いします!!】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆                      ☆1日2往復☆                 能登⇔羽田  60分『ひとっとび!!』 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・ペンション ハトヤ    22−9999  ・民宿 猿山      46−2109   ・能登門前ファミリーイン・ビューサンセット                 42−2050 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ================================================= =================================================   “がんばる輪島”応援寄附金(ふるさと納税制度)  輪島市を応援しようとする方から寄付を募り、魅力あるふるさとづくりを目指すことを目的として、 “がんばる輪島”応援寄附条例(ふるさと納税条例)を制定いたしました。  魅力あるふるさとづくりを進めるため、「高齢者福祉の充実」、「子育て支援」、「自然環境の保全」、  「教育環境の充実」、「奨学金基金への積立て」、「伝統工芸及び地域文化の保存及び継承」といった  事業に寄附金を充てております。  世界に誇れる魅力あふれるふるさとづくりのため、“がんばる輪島”に応援をよろしくお願いいたします。  詳しくは輪島市HPまで http://www.city.wajima.ishikawa.jp/ ================================================= ================================================= ---------------------------------------------------------------------- 01:三味線、琴の音響く中 ろうそく3万本、里山包む 輪島市で金蔵万燈会    3千人魅了 02:神輿担ぎ、海を練る 大漁祈願 輪島大祭幕開け 03:輪島市の海女文化調査 県が初、10月着手 風習など聞き取り 来年度   に文化財諮問へ 「ならではの姿を」 04:塗師屋支えた下駄店閉店へ 輪島市の安藤さん 83年の歴史に幕 輪島   塗販売の必需品 後継ぎおらず「残念」 05:横浜市の總持寺でとどろ 輪島市と鶴見区の交流促進 門前中生が祝い唄   披露  06:輪島市の門前ワイン、醸造開始 1万4千本生産へ 07:海女歴80年「輪島だけ」 スウェーデンの生理学者が著作出版へ 身体   機能に光当て 「世界に誇れる」 08:各地域連携で価値発信 輪島市で初開催 平家の里サミット 09:輪島いしる、洋食に活用 ブランド化へ協議会発足 イオンと連携 新た   なレシピ開発 10:2020東京五輪決定 4個の銀より1個の金 五輪3度出場 輪島市出   身の山中さん 「東京」目指す後輩へ 「競泳石川」復活の夢託す ---------------------------------------------------------------------- 〈01〉2013年08月17日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎三味線、琴の音響く中 ろうそく3万本、里山包む 輪島市で金蔵万燈会  3千人魅了  輪島市町野町金蔵(かなくら)の「金蔵万燈会(まんとうえ)―一粒のとも しび」(北國新聞社後援)は16日、同地区で行われ、約3万本のろうそくの 光が棚田や寺院を幻想的に照らした。  午後5時ごろ、金大生や航空高石川の生徒らボランティア約120人が、あ ぜ道や境内に並べたろうそくに次々と点火。日暮れとともに集落全体が揺らめ く光に包まれ、三味線や琴の音色が響き渡り、来場者約3千人が旧盆の風情を 満喫した。  万燈会は室町時代に寺領だった金蔵地区が能登守護畠山氏の焼き打ちに遭い、 5カ寺を中心に再興した歴史と先人をしのぶ催しで、今年で12回目となる。 〈02〉2013年08月23日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎神輿担ぎ、海を練る 大漁祈願 輪島大祭幕開け  輪島市の夏祭りの終わりを飾る輪島大祭が22日、4日間の日程で幕を開け た。初日は奥(おく)津比刀iつひめ)神社大祭が行われ、袖ケ浜海岸で営ま れた海中渡御(とぎょ)では、男衆が神輿(みこし)を担いで勇壮に海の中を 練り、豊漁を祈願した。  海中渡御は輪島沖に浮かぶ舳倉(へぐら)島の女神が男神に会うため、海を 渡るという伝承にちなんでおり、神輿の入水時間が長いほど大漁になるとされ ている。  ?に紅を塗り、腰巻きで女装した男衆が威勢のいい掛け声を響かせて海を進む と、浜に戻そうとする子どもたちが神輿に結んだ綱を引き、観光客らは激しく 動き回る神輿の動きに酔いしれた。  輪島大祭は市街地の4神社で営まれる祭りの総称。23日の重蔵神社大祭、 24日の住吉神社大祭と続き、25日の輪島前(ざき)神社で締めくくられる。 〈03〉2013年08月30日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎輪島市の海女文化調査 県が初、10月着手 風習など聞き取り 来年度に 文化財諮問へ 「ならではの姿を」  石川県は10月から、世界農業遺産「能登の里山里海」の構成資産の一つ、 輪島市の海(あ)女(ま)文化について初の実態調査を開始する。年度内に報 告書をまとめ、来年度には県無形民俗文化財の指定を県文化財保護審議会に諮 問する方針。県は、国内最多の海女がいる三重県と連携し、海女文化の国重要 無形民俗文化財の指定、さらに国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化 遺産登録を目指す。  調査では輪島の海女の現状と歴史などを調べる。漁のしきたりや漁具、作業 施設、地域の祭りといった風習などを海女から聞き取り、古文書や昔の写真を 収集、整理する。  海女漁は乱獲による資源枯渇を防ぐため、規格よりも小さなアワビやサザエ は採らないほか、酸素ボンベを使わずに潜り、漁期も自主規制している。石川 県は「環境に優しい漁」も特長の一つとして調査報告に盛り込む方針である。  海女は1次産業の他の職種と同様、全国的に就業人口が減少。1931(昭 和6)年には国内で約1万2400人いたが、後継者不足などで2010年に は約2200人に減り、60〜70代が中心の漁場も多い。  一方で、輪島の海女は現在約200人と微増傾向にあり、国内最多の千人の 三重に次ぎ国内2番目に多い。親の跡を継ぐ海女もいて平均年齢は50代前半 となっている。調査では、こうした輪島ならではの傾向も調べる。  海女文化をめぐっては、石川県の谷本正憲知事と三重県の鈴木英敬知事が7 月に懇談し、振興に向け連携することで一致している。三重県では、年度内に も全国で初めて海女漁が県無形民俗文化財に指定される見込みである。  NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の人気で海女に関心が高まる中、10 月には輪島市で「海女サミット」が初開催される。石川県は海女文化を発信す る好機ととらえており、「調査を通じて石川ならではの海女の姿を明らかにし、 漁で採れるアワビやサザエの価値を高めたい」としている。     〈04〉2013年08月31日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎塗師屋支えた下駄店閉店へ 輪島市の安藤さん 83年の歴史に幕 輪島塗 販売の必需品 後継ぎおらず「残念」  輪島市朝市(本町)通りで83年にわたって下駄(げた)店の伝統を守って きた安藤登允(たかよし)さん(77)は9月上旬で店じまいすることを決め た。昭和30年代半ばには約30軒の下駄店があった輪島で唯一、職人が手作 りした下駄を専門に扱う店として営業してきたが、販売が振るわず後継ぎもい ないため、涙をのんでのれんを下ろす。  安藤履物(はきもの)店(あんどう下駄屋)は安藤さんの父茂さんが5年の 修業を経て20代で独立開業した店で、登允さんは父が病気で倒れたのを受け 昭和30年代半ばに後を継いだ。若いころから父の職人技を見よう見まねで覚 え、30代半ばでようやく父から「いい仕事をするようになった」と認められ た。  当時は全国を販売に回る塗師屋(ぬしや)の親方らの間で各地の素封家との 付き合いのため茶や踊りなどの稽古事が盛んで、和服と下駄は必需品としてよ く売れた。土産物として輪島塗の下駄の注文も多かったという。生活様式の変 化から、昭和50年代以降、下駄専門店が相次いで市内から姿を消した。  安藤履物店も客が減ったが、朝市を訪れた全国の観光客らから桐(きり)下 駄や雪駄(せった)の注文が入り、修理依頼も寄せられるため「お客さんがい る限り頑張る」と営業を続けてきた。  しかし、後継者はおらず、夫婦ともあと2年で傘寿を迎えることから、閉店 を決断した。安藤さんは「下駄はもちろん、下駄屋の技術や道具も日本の大切 な伝統文化。守り伝えていけなくなったのは残念で仕方ない」と話し、閉店後 も可能な範囲で修理などには応じる考えでいる。 〈05〉2013年09月03日(火)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎横浜市の總持寺でとどろ 輪島市と鶴見区の交流促進 門前中生が祝い唄披 露   輪島市門前中2年生は2日、修学旅行で横浜市鶴見区の大本山總持寺を訪れ、 門前に伝わる祝い唄「門前とどろ」(輪島市無形民俗文化財)を披露した。双 方に總持寺があることを縁に輪島市と鶴見区が友好交流協定を結んだことを受 けて初めて企画した。参拝客に手作りの奥能登PRチラシも配り、交流が一層 進むよう期待を込めた。  門前とどろを披露したのは2年生28人。鶴見区の豊岡商店街メンバーの着 付けで紋付き袴(はかま)などを身に着けた生徒は大祖堂(だいそどう)(本 堂)で参拝客や修行僧らが見守る中、門前の總持寺祖院が曹洞宗本山だった時 代から伝わる門前とどろを堂々と演じた。7月から練習を積んできた成果に観 客は盛んな拍手を送った。  生徒は總持寺や門前とどろ、奥能登の名所などを紹介するチラシを来場者に 配布、能登空港利用での観光を呼び掛けた。門前のマスコット「もんちゃん」 が同行した。生徒は4日に門前に戻る。  1321(元亨元)年に門前で開かれた總持寺は1898(明治31)年大 火に見舞われ、1911(同44)年に本山が鶴見に移った。輪島市と鶴見区 は今年2月に友好交流協定を締結した。 ●商店街も協定  門前中生の横浜訪問に合わせ、輪島市門前町の総持寺通り協同組合メンバー が鶴見区を訪ね、同区の豊岡商店街協同組合と友好交流協定を結んだ。商店街 交流を深め、交流人口の拡大を目指す。 〈06〉2013年09月07日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎輪島市の門前ワイン、醸造開始 1万4千本生産へ  輪島市門前町に新設されたワイン醸造所で6日、初の醸造作業が始まった。 横浜市出身の作(たかさく)正樹さん(31)が起業したハイディワイナリ ー(同町)の本格操業で、地元関係者が作業を見守り、地域活性化の起爆剤に と期待した。同社はワイン1万4千本を生産、来春からの本格販売を目指す。  作業は白ワイン用のブドウ「シャルドネ」からスタートし、作社長らがブ ドウを次々とプレス機にかけ、醸造タンクに入れた。今季は神戸ワイナリーか ら仕入れたブドウで生産、シャルドネと、メルロー、甲州、カベルネソーヴィ ニヨンの4品種計14トンを醸造する。  12月末に一部販売、本格的な販売は来年3月以降。会員向けが中心だが、 醸造所に設ける売店と隣接する宿泊施設ファミリーイン・ビューサンセットで 直売も行う。  ハイディワイナリーは昨年から門前でブドウ園整備を進めており、来年から は自社栽培ブドウでの醸造が始まる。  作社長は「醸造所、ブドウ園に加え、食事を楽しめ、宿泊もできる環境を 今後整備し、ワインを通じた地域おこしを進めたい」と話した。 〈07〉2013年09月07日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎海女歴80年「輪島だけ」 スウェーデンの生理学者が著作出版へ 身体機 能に光当て 「世界に誇れる」  スウェーデン中央大学の生理学者、エリカ・シャガタイ教授(51)が輪島 市で取り組んできた海女(あま)に関する調査を6日までに終え、研究成果を まとめた本の出版準備に入った。世界各地を訪れ、海に潜って漁をする文化や ダイバーの身体機能を調べてきたシャガタイ教授は、キャリア80年の海女が いる輪島を「世界に誇れる」と高く評価し、著作を通して世界に発信したいと している。  シャガタイ教授は17歳の時、イタリアの文化人類学者フォスコ・マライー ニ(1912〜2004)が輪島沖の舳倉島(へぐらじま)を訪れて記した著 書「海女の島 舳倉島」を読んで海女に関心を持ち、「いつか海女に会いたい」 との思いを温めてきた。  約20年前から、東南アジアやアフリカなどで海に潜って漁を行う人々の調 査に取り組み、2009(平成21)年夏に念願の輪島を初めて訪問した。以 来、漁シーズンに輪島に通い、調査を実施。生理学者として海女の身体機能を 分析し、先駆者のマライーニとはひと味違う手法で海女漁に光を当ててきた。  今夏はイスラエルのカメラマン、イタマル・グリーンバーグさん(60)と ともに、8月22日から輪島の海女の漁場である舳倉島や七ツ島などで調査を 行った。海女たちの肺活量を測定したほか、自身も海に潜って海女の仕事ぶり を間近で観察し、2人1組で潜って安全を確保する漁の知恵に感銘を受けた。  輪島で最高齢の海女である山下ソテさん(96)にもインタビューしたシャ ガタイ教授は「ソテさんのように80年もプロとして潜ってきた海女がいるの は世界でも輪島だけだろう。昔ながらの知恵で守り続けている伝統漁法をもっ と世界に誇るべきだ」と強調する。  スウェーデンで出版する著作では、輪島の海女の肺活量など身体機能の高さ を各国のダイバーと比べながら考察するほか、約60年前にマライーニが舳倉 島で調査した海女の様子と現代の海女の比較なども記す。グリーンバーグさん が撮影した海女の写真を多数掲載する。  シャガタイ教授は今後、日本の研究者と連携して輪島の海女を対象に、海中 に長時間潜る上で重要な脾臓(ひぞう)機能の調査を実施したい考えだ。著作 の日本語版の出版も検討しており「輪島の海女をより多くの人に知ってもらい たい」としている。  グリーンバーグさんの写真は10月に輪島市で初開催される「海女サミット」 の会場で展示される予定だ。 〈08〉2013年09月08日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎各地域連携で価値発信 輪島市で初開催 平家の里サミット  全国の平家ゆかりの地から関係者が集う「平家の里サミット」は7日、輪島 市で初開催され、約200人がそれぞれの里の活性化策や過疎化に悩む現状に 理解を深めた。席上、各地域が連携して「平家の里」の歴史、文化的価値を全 国発信する共同宣言を行った。  会場の市文化会館には各地ののぼり旗などが並べられ、主催者を代表し能登 平家の郷(さと)構想推進協議会の大兼政忠男会長があいさつ、梶文秋市長が 歓迎の言葉を述べた。  1部でNHK大河ドラマ「平清盛」を手掛けた磯智明チーフプロデューサー が制作の裏話を盛り込み、ドラマで描いた平時忠像について講演した。  2部では全国平家会保内平家谷支部(愛媛県八幡浜市)、同会五家荘支部 (熊本県八代市)、福岡県那珂川町の文化施設「ミリカローデン那珂川」など の取り組みが発表された。資料館「平家の里」のある五家荘支部の代表者は過 疎高齢化を受け、全住民が会員となる地域振興会を組織していることを紹介、 五家荘でもサミットを開催したい意向を示した。  薩摩琵琶史水会の古澤史水さんが「壇ノ浦の戦い」を披露、全国平家会の野 崎浩会長代理がサミット共同宣言を読み上げた。  最終日の8日は輪島、珠洲両市にある平家ゆかりの文化財などを視察する。 〈09〉2013年09月11日(水)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎輪島いしる、洋食に活用 ブランド化へ協議会発足 イオンと連携 新たな レシピ開発  奥能登伝統の魚醤(ぎょしょう)「いしる」の輪島産製品を総合スーパーの イオンと連携して全国発信する「伝統輪島いしる継承協議会」が10日、発足 した。イオンが全国展開する地域伝統食支援プロジェクトの北陸第1号。洋食 への活用を含め新たな料理や特産品開発を進め、「輪島いしる」のブランド化 を図る。  輪島商工会議所で開かれた設立総会では、梶文秋輪島市長、里谷光弘同会議 所会頭、冨水健次輪島いしる研究会長、イオンリテール(千葉市)の岡澤正章 執行役員エリア政策推進本部長が趣意書を交わし、「輪島いしる」の販路開拓 とブランド化による地域活性化を誓った。  会場にはパスタやローストビーフ、鶏の手羽焼き、アイスクリームなど15 の試食品が用意され、イオンの岡澤氏は「これだけバラエティーに富んだメニ ューをそろえられるのは珍しい」と評価し、シェフや料理研究家らとつくる同 社の委員会で和食・洋食の新たなレシピを開発し、石川を代表する商品に育て る考えを示した。  協議会設立はイオンの「フードアルチザン(食の匠(たくみ))」活動の一 環で、輪島が加わり1府16県25品目に広がった。昨春、イオンの物産展に 輪島市が参加したのを機に、市内で伝統製法の樽(たる)でのいしる作りを続 ける大積海産物、遠島海産物、冨水海産物の3社が輪島いしる研究会を発足さ せ、イオンと準備を進めてきた。  輪島のいしるは古くから能登沖で捕れるマイワシ、サバで作られ、江戸中期 には既に広く普及していたという。  協議会はインターネット販売から始め、県内イオン店舗での先行販売の上、 全国展開したい考えだ。 〈10〉2013年09月11日(水)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎2020東京五輪決定 4個の銀より1個の金 五輪3度出場 輪島市出身 の山中さん 「東京」目指す後輩へ 「競泳石川」復活の夢託す  かつて「競泳王国」として名をはせた石川県。その立役者は、1964年の 東京大会を含む3度の五輪に出場、4個の銀メダルを獲得した輪島市出身の山 中毅さん(74)=東京都小平市=だった。「海の鉄腕アトム」の異名で世界 と戦った往年の名選手は2020年の東京五輪を目指す故郷の後輩へ「銀じゃ ダメ。金でなければ歴史に残らない」と熱いエールを送り、王国復活の夢を託 している。  現役を退いて半世紀になるが、五輪の悔しさは今も心に浮かんでくる。「4 個の銀メダルなんて、金メダル1個にも値しないですよ」。当時世界記録を何 度も塗り替え、金メダルに手が届く位置にいた。銀メダル2個をとった60年 のローマ五輪後、輪島で熱狂的な歓迎を受けても「正直、恥ずかしかった」と 言う。  石川の競泳界がこれまで五輪に送り込んだ選手は5人で、そのうち3人は輪 島市出身。ローマ大会ではその3人がそろって出場し、山中選手が自由形とリ レーで銀メダル、大崎剛彦選手は平泳ぎとリレーで銀と銅、井筒賢造選手がバ タフライで8位に入賞した。当時の山中さんの人気はすさまじく、プロ野球・ 楽天の星野仙一監督も高校3年生で見た東京五輪で印象に残っている選手に山 中さんの名を真っ先に挙げるほどだ。  7年後、東京で2度目の五輪が開催される。山中さんは自身の当時の悔しさ は別として「五輪は子どもたちが夢を持てる場所。これで世界との格差も縮ま る」とほほ笑む。経営していたスポーツ企画会社を70歳の節目で離れ、今は 年金暮らし。糖尿病からくる余病を持ち、競泳界から距離を置く身となったと はいえ「東京五輪はこの目で見たい」と心を躍らせている。  輪島市の鴨ケ浦には、海岸に面する岩場をダイナマイトで壊してつくられた 「塩水プール」と呼ばれる海水利用の珍しいプールがある。山中さんが56年 のメルボルン五輪で二つの銀メダルを獲得したことで急ピッチで整備された。  「第2の山中」誕生の思いが込められた塩水プールは今、当初望んだ「選手 育成の場」でなく「遊び場」となっている。輪島高で山中さんの5年先輩にあ たる大下陸郎県水泳協会副会長(79)は「五輪開催を機に塩水プールを再整 備し、水泳熱を高めたい」と話す。  石川勢は昨年のロンドン五輪では能美市出身で金沢高OBの小堀勇気選手が 出場を果たし、中高生の有望株も育っている。山中さんは「とにかく勝利にこ だわること。小堀君に続く選手はどんどん出てくるでしょう」と語った。 ---------------------------------------------------------------------- ・この記事は北國新聞の記事データベース「ホッコクシンブン・ドットコム」  から抽出しました。申し込みはhttp://www.hokkokushimbun.com/まで。 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