┏┏┏┏┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   ┏ ┏┏┏   海と風と砂丘からのふるさとメール内灘    ┏┏ ┏┏    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏┏┏ ┏        154号(平成28年1月22日)   ┏┏┏┏                       毎月第4金曜日発行         〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜         発 行:内灘町総務部総務課            TEL 076−286−1111            FAX 076−286−0617           E−mail uchinada@town.uchinada.ishikawa.jp         〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  遅ればせながら、新年、あけましておめでとうございます。今年の冬は とても暖かいですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。暖かいといっても 冬ですので、私はこたつでごろごろしてばかりです…。せっかくなのでウィ ンタースポーツを楽しみたいな、と思うのですが、やっぱりこたつの魅力 には敵いません。おかげでぷくぷくと太りました。このままではまずいな と感じているので、積極的に外に出たいと思います。  こたつにこもりがちな私にとっても、冬の内灘町では外に出たくなるよ うな、楽しいイベントが盛り沢山です。こたつは魅力的ですが、ぜひ外に 出て、冬をたくさん満喫していきましょう。  それでは「海と風と砂丘からのふるさとメール」第154号をお送りし ます。本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。 ☆★☆第154号のメニュ−☆★☆ ◇第14回内灘町スピーチフェスティバル ◇楽しい昔あそび体験 ◇音楽世界一周の旅コンサート ◇北國新聞・内灘ニュース ==================================       *** これからの行事のお知らせ *** ○第14回内灘町スピーチフェスティバル  日本人・外国人が、英語や日本語などでスピーチします。小学生から一 般までたくさんの方が日頃の学習の成果を発表しますので、皆様、ぜひ会 場で応援をよろしくお願いします。 ■日 時      1月30日(土)午後1時〜4時頃 ■場 所      内灘町役場 町民ホール ■主 催      内灘町教育委員会・Switchうちなだ ■問い合わせ先   教育部生涯学習課 電話番号 286‐6716 ○楽しい昔あそび体験    昔の子どもたちが夢中になった「メンコ」を作って楽しく遊びませんか? コマまわし、けん玉、お手玉などの体験や、囲炉裏を囲みながら内灘の民 話の読み聞かせも行います。 ■日 時      1月31日(日)午後1時〜3時 ■場 所      内灘町歴史民俗資料館「風と砂の館」、惜亭  ■対 象      小学生と、その保護者 ■参 加 費     無料  ※参加者には昔のメンコをプレゼント! ■持 ち 物     コンパス、定規、鉛筆、はさみ、のり、手拭 ■申 込 締 切    1月27日(水)  ■申込み・問い合わせ先   内灘町歴史民俗資料館「風と砂の館」                   電話番号 286‐1189 ○NHK交響楽団メンバーと日本のトップアーティストによる  音楽世界一周の旅コンサート  永峰 高志氏(ヴァイオリン)、五郎部 俊朗氏(テノール)、菅原 潤氏(フ ルート/ピッコロ)、三木 香代氏(ピアノ)らトップアーティストたちによる、 初めて音楽会に来た人でも楽しめるバラエティに富んだクラシックコンサー トを開催します。 ■日 時      2月13日(土) 午後2時開演            (午後1時30分開場) ■場 所      文化会館大ホール ■入 場 料     一般 500円           高校生以下 無料(整理券あり) ■前売券販売所   文化会館、町各公民館、おきの書房 ほか ■問い合わせ先   教育部生涯学習課 電話番号 286‐6716 ◆――――――――――――――――――――――――――――――――    //北|國|新|聞|* 内|灘|ニ|ュ|ー|ス|//     ― ― ― ―   ― ― ― ― ― ― ―  ―――――――――――――――――――――――――――――――― ◆ ---------------------------------------------------------------------- 01:横綱「チョンベ松」の幹を展示 「風と砂の館」県内随一の高木 02:内灘町千鳥台に交流サロン 1月下旬オープン 高齢者の閉じこもり防止 03:舞台背景の下絵、今も色鮮やか 「粟ケ崎遊園」 戦前流行の表現伝える 04:内灘町の秋田犬「泡介」が優勝 長毛犬コンテスト 05:互いの名産で特産品開発 内灘町のピーナツと北海道猿払村のバター 06:4色放水が鮮やか 河北郡市消防団、内灘町で出初め式 07:ピーナツ丸餅が好評 食べやすい柔らかさに 午前中に完売 08:合葬墓、関心高く 内灘霊園で公開始まる 3月から申し込み開始 09:「粟ケ崎の天女」鮮やか 内灘の遊園飾ったステンドグラス 10:粟ケ崎遊園のマッチ、多彩に ラベル16枚、保存状態良く ---------------------------------------------------------------------- 〈01〉2015年12月27日(日)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎横綱「チョンベ松」の幹を展示 「風と砂の館」 県内随一の高木  かつて県内随一の高木として「横綱」と評された元内灘町指定文化財「チョ ンベ松」の幹の一部が、町歴史民俗資料館「風と砂の館」に展示された。  町によると、チョンベ松は江戸末期に長平という人が現在の内灘町向粟崎1 丁目に植えたことから名付けられたという。昭和初期まで約3・5メートルの 幹回りと、約72メートルの高さを誇り、県林業試験場の「老樹名木番付」に も「横綱長平松高さ240尺」と記されている。  台風や雪で枝が折れるなどして1972(昭和47)年、町天然記念物文化 財に指定された際は高さ約30メートルだった。その後、幹の腐食が激しいこ となどから91年に指定が解除され、伐採された。  展示されるのは、厚さ30センチに輪切りされた幹で、直径約90センチ、 幹回り約2・8メートルとなる。長く資料館の倉庫に保管されていたが、町職 員が資料を整理した際に展示することを決めた。 〈02〉2015年12月30日(水)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎内灘町千鳥台に交流サロン 1月下旬オープン 高齢者の閉じこもり防止  内灘町千鳥台2丁目に1月下旬、60歳以上の高齢者を対象にしたサロンが オープンする。家にこもりがちな一人暮らしの高齢者の交流の場とし、健康づ くりや認知症予防の場としても活用する計画で、向井俊一千鳥台町会長(73) らが準備を進めている。  「生きがいサロン どんぐり」は、毎週火、金曜に開放する。お茶とコーヒ ーを無料で提供するほか、将棋やマージャン、映画鑑賞の設備を用意する。利 用者は材料やお菓子を持ち寄って手芸などの趣味や茶話会も楽しめる。  サロンの開設は、向井町会長と民生委員の柴田勝さん(67)、同町会の老 人会「千寿会」の備後勝次副会長(69)が8月ごろに企画した。企業の事務 所として使われている木造2階建て一軒家の1階部分を無償で借り受け、現在 は段差の除去や手すりの設置などバリアフリー化を進めている。サロンの開設 を知った地元住民が自宅で不要となった机や椅子、食器などを提供し、光熱費 にと寄付してくれる人もいるという。向井町会長は「みんなでわいわいがやが やしながら、楽しく過ごせる場所にしたい」と話した。 〈03〉2015年12月31日(木)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎舞台背景の下絵、今も色鮮やか 「粟ケ崎遊園」 戦前流行の表現伝える   内灘町は、同町で戦前に栄えた娯楽施設「粟ケ崎遊園」で使われた、舞台背 景の下絵の原画12枚を確認した。園内の大劇場で繰り広げられたレビューや 芝居に関する原画で、背景の絵や、小道具を配置した舞台を正面から見た図が 色鮮やかに描かれている。研究者は「県内に現存する舞台資料で彩色されてい るものは珍しい」と評価し、町は流行の発信地だった同園の舞台裏を知る貴重 な資料として公開していく。  原画は縦約20センチ、横約35センチで、サボテンが立ち並ぶ風景や高層 ビルの間を車が走り抜ける様子などが、多彩な絵の具で描かれている。余白に は、テーブルや垣根、階段など小道具の配置を示した図や、「テーブルは正面 から見えるだけですから奥行きはいりません」などの指示が書かれている。  今年の粟ケ崎遊園開園90年に合わせ、町職員が関係資料を役場の書庫で探 していた際、封筒に入った原画12枚を見つけた。  町の収蔵資料一覧には、舞台「振袖(ふりそで)お蝶(ちょう)」で使われ た背景の下絵原画1枚は登録されていたが、ほかの11枚については記載がな かった。封筒の旧蔵者名には「もとしま」と記されていた。  石川の近現代史を専門とする本康(もとやす)宏史金沢星稜大教授によると、 原画は背景を描いた大道具「書き割り」などを業者に発注するためのスケッチ とみられる。鋭角のビルなど、デフォルメされたデザインは昭和初期に新しく 流行したモダンな表現だという。  本康教授は「戦後に消えた歌劇団で使われていた舞台の下書きは、戦中や戦 後に捨てられることがほとんどだ。書庫に保管されていたおかげで色落ちせず、 保存状態も良いので非常に資料価値が高い」と述べた。  原画は町歴史民俗資料館「風と砂の館」に展示されており、町の担当職員は 「カラフルな原画が見つかったことで、当時の華やかな舞台の一端を知ること ができた」と喜んだ。 ★〔粟ケ崎遊園(あわがさき・ゆうえん)〕  材木商の平沢嘉太郎が1925(大正14)年、金沢市と内灘町にまたがる 砂丘地に開園した。千人収容の劇場や旅館、遊技場など多彩な施設が備わり、 「北陸の宝塚」と称された。太平洋戦争の開戦で41(昭和16)年に閉園し た。 〈04〉2015年12月31日(木)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎内灘町の秋田犬「泡介」が優勝 長毛犬コンテスト  内灘町ハマナス1丁目、潟渕誠さん(60)方のペットで、秋田犬の「泡介 (ほうすけ)」が、青森市で開催された「第1回秋田犬長毛犬わさお大賞コン テスト」で優勝に輝いた。  泡介は3歳雄で、白いフワフワとした毛に赤毛が混じっている。潟渕さんは 交流サイト「フェイスブック」で知り合った秋田犬の飼い主から、毛の長い秋 田犬のコンテストが開催されると聞き、参加を決めた。  コンテストには9頭が出場し、「お座り」「お手」など特技を披露して人気 を競った。約50人が投票し、泡介は最多の13票を獲得した。秋田犬保存会 東北北海道総支部が主催する展覧会で開催された。  潟渕さんは「長毛犬の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい」と優勝を 喜んだ。 〈05〉2016年01月04日(月)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎互いの名産で特産品開発 内灘町のピーナツと北海道猿払村のバター  内灘町の地域おこし団体「西荒屋営農促進会」は、町の特産ピーナツと北海 道猿払(さるふつ)村の特産バターを組み合わせたピーナツバターを試作した。 昨年10月、内灘と猿仏村が友好都市提携を結んだことをきっかけに、互いの 名産を広く売り込むことにした。今後、注文に応じて生産し、商品化を目指す。 ●友好都市提携を機に  内灘町は昨年10月、ホタテの水揚げ量日本一として知られる猿払村と友好 都市提携を結んだ。内灘町と猿払村は明治期から縁があり、猿払村のホタテ漁 は出稼ぎに来た内灘の漁師から指導を受けたことがきっかけで発展したとされ る。  猿払村はホタテだけでなく、「さるふつバター」も特産として周知を進め、 地元農家の新鮮な生乳を原料に使い、塩分を控えたまろやかな風味が人気を集 めている。  2014年に発足した西荒屋営農促進会は、ピーナツが内灘の特産品である ことを県内外で発信しようと、ピーナツバターの開発に乗り出した。  試作されたピーナツバターは、さるふつバターと、すりつぶされた内灘のピ ーナツが混ざり合い、ほのかな甘さとピーナツの食感を楽しめるという。  西荒屋営農促進会は内灘砂丘の畑で採れたピーナツと、地元のもち米を使っ た郷土料理「ピーナツ餅」を販売するなど、ピーナツの特産化を進めている。 新商品としてピーナツ入りアイスの開発も計画している。  川辺俊一代表(72)は「ピーナツバターを通して、内灘と猿払の友好関係 と魅力をアピールしたい」と話した。 〈06〉2016年01月05日(火)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎4色放水が鮮やか 河北郡市消防団、内灘町で出初め式  河北郡市消防団連合会の出初め式は4日、内灘町大根布の河北潟放水路など で行われ、かほく市と津幡、内灘両町の計23分団が色鮮やかに染めた水で裸 放水を披露し、火消しの気概を示した。  各分団のポンプ車23台と団員約70人が参加した。田中明夫津幡町消防団 長の合図とともに、下帯姿の団員がまといを振り、赤、青、黄、緑の4色に染 まった水柱を高々と上げた。  放水に先立ち、内灘町文化会館で式典が行われ、連合会名誉会長の油野和一 郎かほく市長が式辞、西山昇連合会長(かほく市消防団長)が年頭の言葉を述 べた。 〈07〉2016年01月09日(土)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎ピーナツ丸餅が好評 食べやすい柔らかさに 午前中に完売   内灘町西荒屋の地域おこし団体「西荒屋営農促進会」が、ピーナツを入れた 柔らかい丸餅を考案し、好評を集めている。道の駅や病院に並べた日の午前中 に完売するほどの人気で、大阪や滋賀など県外からも注文が舞い込む。同会は 月内に地元の製造販売所前にのぼり旗を掲げ、町特産「ピーナツ餅」をアピー ルする。  ピーナツ餅は、内灘砂丘の畑で採れたピーナツを砕き、地元で収穫したもち 米と混ぜ合わせた餅で、地元では昔から子供のおやつとして親しまれている。 餅の甘みとピーナツの香ばしい風味が特長となっている。  西荒屋営農促進会は、ピーナツ餅を使った地域振興を目指しており、買って すぐに食べられる新商品を出そうと、昨年10月に直径6aの丸餅を作った。 1個と2個の各パックを用意し、地元の販売所や金沢医科大病院、道の駅「内 灘サンセットパーク」などで販売を始めた。  通院患者が待ち時間のおやつにしたり、町外から訪れた人が手軽に食べられ る内灘の特産品として買うなどして、仕入れた日の午前中で売り切れるほどの 好評となった。  同会は2014年から餅の販売を始め、昔ながらの焼いて食べる角餅を販売 していた。丸餅が好評となったことで西荒屋の製造販売所の場所を聞かれるこ とも多くなり、今月中に販売所の場所を周知するのぼり旗やホームページを作 り、メールでの注文受け付けも始めることにした。川辺俊一代表(72)は 「ピーナツ餅を全国に発信していきたい」と意気込んだ。 〈08〉2016年01月18日(月)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎合葬墓、関心高く 内灘霊園で公開始まる 3月から申し込み開始  内灘町が内灘霊園に設置した「合葬墓(がっそうぼ)」の一般公開が17日 始まった。合葬墓は親類ではない他人と一緒に納骨する施設で、自治体による 建設は県内で初めて。初日は約210人が内部を見学し、町職員に申し込み方 法や使用の資格を尋ねるなど関心の高さをうかがわせた。町では3月から申し 込みを受け付け、早ければ5月下旬の使用開始を予定している。  合葬墓は多数の遺骨を設置者が管理するため、遺族の負担が軽減される。少 子化や核家族化の進展などで、全国的に民間や公的機関による設置が増えてい る。  内灘町の合葬墓は980体の遺骨を収容できる。300体分の骨つぼを安置 する納骨室と、袋に入れた遺骨680体分を管理する埋蔵室がある。一般公開 では、モニュメントや納骨室が披露された。  内灘町では、50歳以上の単身者や夫婦、低所得者世帯に墓についてアンケ ートを行ったところ、子供が県外に住み、無縁墓を懸念する意見が多かったた め、合葬墓の設置を決めた。  一般公開は18日も午前9時から正午まで行われ、午前11時に管理棟で申 し込みに関する説明会が開かれる。19日には町役場で説明会を開催し、20 日からは都市建設課で個別相談を受け付ける。内灘町に1年以上居住している 人が使用できる。申込期間は3月15〜25日で、募集数を超えなければ5月 下旬から使用を開始する予定だ。 〈09〉2016年01月18日(月)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎「粟ケ崎の天女」鮮やか 内灘の遊園飾ったステンドグラス  戦前に「北陸の宝塚」と呼ばれ栄えた内灘の粟ケ崎遊園で、約90年前から 大浴場の天井に飾られていたステンドグラスが、金沢市内で見つかった。羽衣 を身にまとい、笛を吹く天女の姿が色鮮やかに表現された作品で、専門家は、 石川県内に現存する最初期の国産ステンドグラスとして希少であり、歴史的価 値が高いとしている。内灘町は、遊園の歴史を伝える貴重な遺産として活用を 検討する。 ●金沢市の個人宅に  ステンドグラスは金沢市百坂町の千田宗美(むねよし)さん(83)方で確 認された。1・3メートル四方で、茶色の地に、琥珀(こはく)色や水色で彩 られた羽衣を着て天を舞う天女を描いている。割れたガラスを補った箇所やひ びはあるが、絵柄は損なわれていない。  昨年11月、粟ケ崎遊園の開園90周年特別企画展の準備を機に、施設の鬼 瓦が発見されたとの本紙報道を宗美さんの妻繁子さん(79)が目にし、「う ちにも遊園ゆかりの物がある」と内灘町に連絡した。  12月、町歴史民俗資料館「風と砂の館」の中江麻代学芸員と町文化財保護 審議会の竹田菊夫会長、なべもとステンドグラス工房の辺本良治代表=同町宮 坂=らが現物を確かめた。  遊園に関する資料や古老の回顧談によると、「本館大浴場の天井に、笛を吹 いて舞う天女のステンドグラスが取り付けられていた」と伝わる。千田さん方 の作品はこれと絵柄が一致し、使われている鉛の枠線も、大正期の物と判断さ れた。  辺本代表によると、県内の建物で教会を除いてステンドグラスが飾られたの は、1919(大正8)年に香林坊で開業した洋食店「仙宝閣(せんぽうかく) 」がはしりである。25(同14)年の遊園開園と同時に飾られたとみられる 作品は、それに次ぐ古さとなる。絵柄から、当時には珍しく国産のステンドグ ラスだったことが確実だという。  石川の近現代史を専門とする本康宏史金沢星稜大教授は「当時のステンドグ ラスは北陸にほとんど現存しない。粟ケ崎遊園の由緒を示す大変貴重な史料だ」 と指摘する。  千田さんによると、戦後、粟ケ崎遊園の施設が解体され、建物や設備が競売 に付された際、千田さんの父宗次郎さんがステンドグラスを競り落とした。千 田さんは「大勢の人に見てもらいたい」と、内灘町への貸し出しにも応じると いう。町教委生涯学習課の担当者は「開園90周年の節目に貴重な資料が見つ かり、大変喜ばしい」と話した。 ★〔粟ケ崎遊園(あわがさき・ゆうえん)〕  材木商の平沢嘉太郎が1925(大正14)年、内灘の砂丘地に創設した遊 園地。兼六園の2倍近い約19万8千平方メートルの敷地に1千人収容の劇場 や旅館、動物園、遊技場などが設けられていた。太平洋戦争の開戦で41(昭 和16)年に閉園した。施設は戦後、51(昭和26)年に「オリンピック観 光博」に使用された後に解体された。 〈10〉2016年01月21日(木)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎粟ケ崎遊園のマッチ、多彩に ラベル16枚、保存状態良く  内灘町は、戦前に町内で栄えた「粟ケ崎遊園」のマッチ箱のラベル16枚を、 金沢市粟崎町2丁目の大場久子さん(70)から受け取った。ラベルは大場さ んの父齋藤政紀(まさとし)さんが収集した品で、町がすでに所有しているラ ベルよりも枚数が多く、保存状態も良い。昨年の粟ケ崎遊園開園90年を機に、 次々と同園資料が見つかっており、町教委はほかにも民家に眠っているゆかり の品があるとみて、町内外に情報提供を呼び掛ける。  ラベルは縦3・5センチ、横5・5センチで、地名の向粟崎にちなんで「向」 の字を図案化した粟ケ崎遊園のシンボルマークや、本館正面図などが色落ちせ ず鮮やかに描かれている。大場さんは、齋藤さんが大学生だった1935(昭 和10)年ごろに収集したと考えている。齋藤さんは小濱神社(内灘町大根布 3丁目)の宮司を務めた。  内灘町では昨年、粟ケ崎遊園90周年を機に、同園の宿泊施設「紅葉館」の 鬼瓦や舞台背景の下絵の原画など多くの資料が見つかり、町歴史民俗資料館 「風と砂の館」で展示された。  粟ケ崎遊園に関わるマッチ箱のラベルは同館で7枚所有しているが、今回の 寄贈で町教委は新たに11枚のデザインを確認した。大場さんは約50年前、 齋藤さんからマッチ箱のラベルを収めたノートを譲り受けた。大場さんは「私 が金沢美大で絵を学んでいたから、ラベルを大切に保管してくれると思ったの だろう」と推測する。  昨年11月に本紙朝刊で粟ケ崎遊園90周年企画展開催の記事を読んだ大場 さんは、「父の青春時代の思い出の品を、町の資料として多くの人に見てもら いたい」とラベル寄贈を決めた。  ラベルは風と砂の館で展示される。町教委の担当者は「粟ケ崎遊園ゆかりの 品に心当たりがあれば、ぜひ連絡してほしい」と話した。 ----------------------------------------------------------------------- ・この記事は北國新聞の記事データベース「ホッコクシンブン・ドットコム」  から抽出しました。申し込みはhttp://www.hokkokushimbun.com/まで。 ・北國新聞「内灘ニュース」の記事本文はすべて北國新聞社の著作物です。コ  ピーや加工、再配付はしないでください。 ・「海と風と砂丘からのふるさとメール内灘」の申し込みや解除は内灘町や 北國新聞社のホームページから行うことができます。   内灘町のホームページは http://www.town.uchinada.lg.jp/webapps/www/index.jsp   北國新聞社のホームページはhttp://www.hokkoku.co.jp/ ----------------------------------------------------------------------