□◆□◆□◆□◆ 第98号『ふるさとの薫り・七尾情報』 □◆□◆□◆□                          平成24年7月28日  今年で71回目を迎えた「七尾港まつり」が行われました。総踊り、花火大 会、保育園児によるちびっこカーニバルなどさまざまなイベントが私たちを楽 しませてくれました。そして休むことなく、次は「モントレージャスフェステ ィバル」や、大きな奉燈と呼ばれるキリコを担ぎ、街中を練り歩く「石崎奉燈 祭」など、毎週イベントがあり夏の暑さを忘れさせてくれます。  夏休みは、祭り・食・温泉と「能登の里山里海」が楽しめる七尾市へぜひお 越しください。  それでは、「第98号」をお届けします。 ---------------------------------------------------------------------- 七尾市は、市政を身近に感じ、たくさんの人に”ななおファン”になっていた だくきっかけづくりとして、七尾市公式『facebook(フェイスブック)』と 『Twitter(ツイッター)』を運用しています。 これまで以上に新鮮な情報を皆さんにお届けしますので、「いいね!」や「フ ォロー」をよろしくお願いします。 ■フェイスブック(表示名「七尾市役所」) ■ツイッター(表示名「七尾市」「@nanaocity」) 詳しくは↓ http://www3.city.nanao.ishikawa.jp/guide/svGuideDtl.aspx?servno=3014 ----------------------------------------------------------------------                 ご意見、ご要望などは下記まで                ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●                 発行:石川県七尾市袖ケ江町イ部25番地                    七尾市企画経営部広報広聴課                   電話   0767−53−8423                   ファクス 0767−52−2812                   E-mail  koho@city.nanao.lg.jp                ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○                   〜〜〜●第98号メニュー●〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 1.七尾線ラッピング列車「国宝 長谷川等伯号」の運行            【7月28日(土)〜平成29年3月まで運行予定】 2.平成24年度全国高等学校総合体育大会 ヨット競技大会            【8月1日(水)〜5日(日)】 3.石崎奉燈祭            【8月4日(土)】 4.御祓川まつり            【8月11日(土)】 5.さざなみ漁港海への祈り!    第6回さざなみ夢花火・納涼漁港まつり2012            【8月14日(火)】 ※ 市内各施設のイベントについて ☆ 北國新聞「七尾ニュース」 ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ☆★☆ 1.七尾線ラッピング列車「国宝 長谷川等伯号」の運行 ☆★☆        七尾市出身で安土桃山時代に活躍した画聖「長谷川等伯」の作品を車体にラ ッピングした電車(3両編成)を運行します。京都・智積院所蔵の国宝「楓図 」などをぜひご覧ください。   ■日 程 7月28日(土)〜平成29年3月まで毎日運行予定 ■作 品 「楓図」 長谷川等伯作      「桜図」 長谷川久蔵作      「松に秋草図」 長谷川等伯一門作 ■運行ダイヤ http://www.nanaoh.net/images/541-1.pdf ■運行区間 金沢駅〜七尾駅  ■「お得なフリーきっぷ」販売 ラッピング列車などの普通列車が2日間乗り  放題  発売期限 10月11日(木)まで  利用期限 10月13日(土)まで  対象区間 ・JR金沢駅〜和倉温泉駅       ・のと鉄道 和倉温泉駅〜穴水駅   料 金  大人1,500円 子ども300円  販売先  北陸地区JRの駅の「緑の窓口」または旅行会社 (問)七尾市観光交流課 電話0767−53−8424     =================================== ☆★☆2.平成24年度全国高等学校総合体育大会 ヨット競技大会 ☆★☆            平成24年度全国高等学校総合体育大会が、北信越ブロック(新潟県、富山 県、石川県、福井県、長野県)で開催されます。このうち、石川県で4競技が 開催され、七尾市では、【ヨット競技】が行われます。  全国各地区(水域)の予選を勝ち抜いた男女369人計110艇のヨット が、波穏やかな七尾湾で熱戦を繰り広げます。 ■日 時 8月1日(水)〜8月5日(日)            ■場 所 和倉温泉運動公園ヨットハーバー     ■観覧艇による見学       日 時 8月2日(木)〜4日(土)           午前の部 10:30〜12:00           午後の部 13:30〜15:00          8月5日(日)9:30〜11:00      乗船料 無料 (問)平成24年度全国高等学校総合体育大会七尾市実行委員会事務局   (七尾市生涯スポーツ課内)電話0767-53-3661 =================================== ☆★☆ 3.石崎奉燈祭 ☆★☆            能登に数多く点在する奉燈祭の中でも、最も勇壮華麗なもののひとつで、 1基の奉燈が海の男約100人によって担ぎ上げられます。重さ2トン、高さ が10mを超す奉燈6基が狭い町中を乱舞。夜には、奉燈に灯りがともり、幻 想的な雰囲気を醸し出し、祭りは深夜まで繰り広げられます。 ■日 時 8月4日(土)14:00〜24:00 ■場 所 石崎町地内 (問)七尾市観光交流課 電話0767−53−8424   =================================== ☆★☆ 4.御祓川まつり  ☆★☆  七尾市の中心市街地に流れる、御祓川沿いから町中の賑わいづくりのため、 大人も子どもも楽しめるイベントを行います。 ■日 時 8月11日(土)15:00〜21:00【雨天中止】 ■場 所 御祓川 仙対橋〜泰平橋 左岸 ■内 容 @七尾☆のじマーケット 15:00〜21:00       御祓川沿いで行われる七尾の野菜など特産品を販売する市            Aオープニング 七尾豊年太鼓 17:10〜      B御祓川まつり 17:30〜18:00       みそぎ姫を迎えて、茅の輪くぐりなどの神事を厳かに執り行いま       す。            C川への祈りコンサート 18:00〜       川沿いで生演奏をお楽しみください。        ・ゴスペルコーラスユニット 「VOX OF JOY」       ・管弦楽団 「オルビスNOTO」       ・混声合唱団 「俊友会」      D能登ふるさと博あかりまつり 18:00〜19:00       あかりの橋「泰平橋」への点灯式のあと市民が3,000個の       ろうそくにあかりを灯します。      E灯ろう流し ◇16:00〜 ◇20:00〜       御祓川に灯ろう約80個を流します。 (問)御祓川まつり実行委員会事務局(褐葢P川内)    電話0767−54−8866 =================================== ☆★☆ 5.さざなみ漁港海への祈り!        第6回さざなみ夢花火・納涼漁港まつり2012 ☆★☆    『地域愛』『海への祈り』をテーマに今年も行います。   ■日 時 8月14日(火)16:00〜21:00       ■場 所 下佐々波漁港 ■内 容 行灯設置、テント村、お神輿御祓い      カラオケチャンピオン決定戦、よさこいなど            20:30〜 さざなみ夢花火 (問)のと灘会マネージャ 吉田正智 電話0767-53-8223   ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ★★★ 市内各施設のイベントはこちら ★★★ ◎ 能登島ガラス美術館 電話 0767−84−1175   → http://www.city.nanao.lg.jp/glass/index.html  ◎ 七尾美術館  電話 0767−53−1500   → http://nanao-art-museum.jp/ ◎ 七尾フラワーパーク のと蘭ノ国  電話0767−54−0300   → http://www.notorannokuni.com/ ◎ 能登演劇堂  電話 0767−66−2323   → http://www.engekido.com/schedule2008.html   ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 01:能登島そわじ浦、8年ぶり「復活」/海ホタルなど楽しめる浜に 02:山の寺寺院群に見守り隊/ガイド、安全確認担う 03:魚町奉燈の絵、御祓中生が描く/絵の新調、30年ぶり 04:ルビーロマン、七尾でも栽培/今秋に出荷へ/生産者研究会が巡回 05:田鶴浜の技、大人が熱中/組子細工の魅力発見/金ケ崎公民館で講座 06:トキ再飛来へ佐渡と交流/朱鷺棲む里山釶打クラブ/10月に訪問 07:後世にまだら伝える/七尾まだら保存会、法被新調、先人に誓う 08:住民の心一つに/七尾港まつり、あでやか総踊り 09:小牧壮年団、被災地支援のタオル託す/神戸大ボランティアメンバーへ 10:石崎奉燈祭継承へ、若武者奮闘/26歳の絵師石倉さん「支部長」も兼務 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〈01〉2012/06/28付朝刊――――――――――――――☆ ◎能登島そわじ浦、8年ぶり「復活」/海ホタルなど楽しめる浜に  七尾市能登島向田町の旧そわじ海水浴場の遠浅の海岸で、住民や学生が6月上 旬から進めてきた大規模な清掃活動が6月27日までにほぼ完了し、8年ぶりに 元の美しい遠浅の海岸がよみがえった。荒れるに任せていた浜辺が、素足で歩け るようになり、今後、「海ホタル」観察やシュノーケリングなどを行い、夏のに ぎわいにつなげる。  海岸清掃は6月10日から向田町会の約10人や、海岸近くに拠点を構えてい るがある能登島イルカ・海洋研究所を利用するNPO法人国際海洋自然観察員協 会のネイチャースクールで学ぶ若者が進めた。  住民が無償貸与した重機を使って腐敗した漂着藻や大量の流木を取り除き、ガ ラス瓶などのごみを拾い集めたり、雑草を抜いた後に整地。長さ約100メート ル、幅約300メートルの浜辺がよみがえった。  この海岸は、地元でそわじ浦と呼ばれ、8年前までは遠浅の海水浴場だった。 浴場指定の解除後は、流木や藻、ごみが漂着したまま放置されていた。  そわじ浦の景観、環境再生を求める声は、海ホタルが観光客の人気を集め始め た3年前に、住民や同NPO関係者から上がっていたという。  住民は今夏から、復活したそわじ浦で、同市子ども農山漁村交流プロジェクト を受け入れたり、波の静かな夏の夜に、青い光を放つそわじ浦の海ホタルを観光 客に紹介する。同NPOなどは、カヌーやイルカウオッチングなどに加え、夜の シュノーケリングや、海ホタルと水田のホタル、満点の星空も楽しめる女性、家 族向け自然ツアーの展開などを検討する。  能登島向田町の高橋正俊町会長は「きれいな景観を保てるようみんなで取り組 む。交流人口拡大にも役立てたい」と話した。 〈02〉2012/06/29付朝刊――――――――――――――☆ ◎山の寺寺院群に見守り隊/ガイド、安全確認担う 七尾市の「山の寺寺院群」の魅力発信や保全に向け、住民有志でつくる「見守 り隊」が29日、発足した。隊員がウオーキングを楽しみながら寺院群を訪れた 観光客に各寺院の特徴や寺宝を紹介するとともに、遊歩道や案内看板などが傷ん でいないかをチェックする初の試み。ふるさとの歴史遺産を末永く後世に守り伝 えるため、住民が結束する。  見守り隊の設立は同寺院群の歴史をひもとく「山の寺学」を毎年実施している 山の寺地域振興会が企画した。ウオーキングによる健康づくりに関心のあるシニ ア層を「ウオッチマン」として委嘱し、巡回してもらう。同市府中町の吉田義紀 さん(72)が第1号となる見通しで、29日に曹洞宗徳翁寺=小島町=で委嘱 式を行った。  同振興会によると、寺院群は5宗派16カ寺で構成される。加賀藩祖前田利家 が小丸山城に入城し、城下町を整備する際、七尾城下にあった寺院を移転配置し たと伝わる。  寺院を巡る遊歩道「山の寺瞑想(めいそう)の道」には県内外から多くの観光 客が訪れるため、各寺院の魅力を伝えるガイドの養成が求められてきた。住職不 在の寺もあり、安全対策も急務の課題となっていた。  16カ寺の住職でつくる道交会会長の五島弘一徳翁寺住職は見守り隊の発足に ついて「心強い取り組みであり、協力したい」と歓迎しており、28日も寺院群 周辺を散策した吉田さんは「あまり気負わずに取り組みたい。一人でも多く仲間 が集まってくれればうれしい」と話した。 〈03〉2012/07/1付朝刊――――――――――――――☆ ◎魚町奉燈の絵、御祓中生が描く/絵の新調、30年ぶり 七尾市御祓中美術部員8人は30日、七尾市所口町の能登生國玉比古(いくく にたまひこ)神社の「夏越(なご)しのまつり」で魚町青年会が繰り出す奉燈の 絵を描き上げた。魚町が奉燈の絵を新調するのは約30年ぶりで、中学生が描く のは初めて。生徒は自分たちの力作が祭りの主役となることに誇りを持ちながら 筆を進めた。  生徒は「前田利家の入城」をテーマとし、約1カ月かけて縦約170センチ、 横約60センチの和紙に勇ましく刀を上げる利家の姿を描いた。部員の一人で魚 町出身の沢野茉莉(まつり)さん(2年)は「自分が描いた絵が奉燈に掲げられ るなんてまだ信じられない」と喜びながら丁寧に色を塗った。  同町の奉燈の絵は、これまで同市内の絵師に改修を頼んでいたが、地元の子ど もたちにより祭りに愛着を持ってもらいたいと、今回初めて御祓中に、堂後隆能 (どうごたかのり)前会長が依頼した。堂後さんは「新しい絵が楽しみ。地元色 をより高めて祭りを盛り上げたい」と話した。  「西のおすずみ」とも呼ばれる夏越しのまつりは28日に営まれる。同市御祓 地区の奉燈10基前後が地区内を巡る。 〈04〉2012/07/3付夕刊――――――――――――――☆ ◎ルビーロマン、七尾でも栽培/今秋に出荷へ/生産者研究会が巡回  七尾で栽培された石川県産ブドウの高級品種「ルビーロマン」の出荷が今秋か ら始まる。世界農業遺産に認定された能登の里山里海に育まれたブドウを首都圏 などでアピールし、観光誘客にもつなげたい考えで、生産者でつくるルビーロマ ン研究会は3日、初出荷を控えた七尾の農家に一房の粒の数をそろえる「摘粒」 の方法などを伝授し、準備を進めた。  今年から新たにルビーロマンの生産地となった七尾市内の360平方メートル の畑にはこの日、大田昇会長ら研究会役員や生産地を抱える県内6JAの関係者 ら35人が訪れた。  役員らは甘みを実に集中させるため「木に養分が行き過ぎないようにすべき」 「房を増やしすぎないほうがよい」などと助言。生産者は一房の粒の数を25 〜30粒にそろえる「摘粒」の方法を役員から学び、9月の出荷に備えた。  研究会による農地の巡回は、出荷が始まった5年前から毎年実施している。役 員は七尾市のほか、宝達志水町やかほく、金沢、小松、加賀の各市を訪れた。  研究会員数が発足時の50軒から125軒に増え、ルビーロマンの栽培面積も 当初の約2倍の13・8ヘクタールに拡大しており、巡回を通じて、生産者の技 術向上と味や粒の大きさの均一化を目指す。  ルビーロマンは今年は今月中〜下旬から出荷され、研究会は9月末までに1万 5千房、約10トンの販売を目標とする。県内をはじめ関東、関西の市場などへ 出荷を計画しており、大田会長は「ルビーロマンの栽培は難しいが、最高の味に して出荷したい」と話した。 〈05〉2012/07/8付朝刊――――――――――――――☆ ◎田鶴浜の技、大人が熱中/組子細工の魅力発見/金ケ崎公民館で講座  七尾市田鶴浜地区で7日、団塊の世代を中心とする住民が指物師から地元の伝 統産業田鶴浜建具が育んだ組子細工の手ほどきを受け、郷土の手仕事の素晴らし さを再確認した。  組子細工は、細かく切った木材を組み合わせ、幾何学柄や流線形など多様な模 様を編み出す装飾技法。好みの角度や丸みを表すには熟練の技が必要になる。  同市金ケ崎公民館が4月、館内に組子細工のついたてを飾ったところ、団塊の 世代を中心に住民から「ぜひ作ってみたい」と問い合わせが相次いだことから組 子細工講座を開いた。  講師を務めた指物師大嶽健司さん(59)=同市深見町=は「みだれ組子」や 「縦格子」「曲げ物」など多様な組み方を紹介。参加者は大嶽さんに教わりなが ら、日本画が描かれた色紙の上に木材を配置して組子細工を施し、約30センチ 四方のついたてを仕上げた。  大嶽さんは「同世代が組子細工を体験し、田鶴浜建具に関心を持ってくれて、 うれしい。興味を持ってくれる人がどんどん増えてほしい」と話した。 〈06〉2012/07/17付朝刊――――――――――――――☆ ◎トキ再飛来へ佐渡と交流/朱鷺棲む里山釶打クラブ/10月に訪問  七尾市中島町釶打(なたうち)地区の住民有志グループ「朱鷺棲(ときす)む 里山釶打クラブ」は10月、国の特別天然記念物トキの野生復帰が進む新潟県佐 渡市との交流を始める。トキの餌場確保策などを佐渡の農家団体から学び、昭和 40年代までトキの中継地だった釶打地区で、再びトキが飛来する環境づくりに 役立てる。  同クラブメンバーや地元農家が10月、佐渡を訪問し、環境配慮型農業を進め る団体やトキの保護団体と意見交換会を開いて交流を始める。来年以降には、親 子対象の佐渡ツアーを企画し、将来を担う世代に、トキをはじめとする生物多様 性保全の大切さを伝える。  同クラブは6月から、トキなどの野鳥の生息環境を整えるため、トキの中継地 があった同市中島町河内・須久保地区でビオトープづくりを進めている。野鳥の 餌となる水生昆虫やドジョウやメダカの生息環境再生のため、佐渡での環境配慮 型農業を参考にする考え。  将来的には、佐渡の関係者を釶打地区に招く方針で、同クラブの唐川明史さん は「佐渡との交流を、釶打の住民が自然を愛する心を育み、農業への心構えを変 えるきっかけにしたい」と話した。  NPO法人日本中国朱鷺保護協会の村本義雄名誉会長=羽咋市上中山町=が1 5日、1960(昭和35)年4月にトキを観察した七尾市中島町河内の須久保 地区を52年ぶり訪れ、当時の思い出を元住民らに語った。  村本さんは、現地でバッタやチョウの姿を確認し、「52年前と自然環境はあ まり変わっていない」と笑みを見せ、52年前の観察時に宿泊した民家跡なども 訪ねた。  夜は同市釶打公民館での講演会に出席し、中国でのトキ保護策などを紹介し、 「日本では農薬が付着したカエルをトキが食べて内臓障害を起こした」と述べ て、生物多様性保全に向け、減農薬、無農薬農業の大切さを説いた。 〈07〉2012/07/19付朝刊――――――――――――――☆ ◎後世にまだら伝える/七尾まだら保存会、法被新調、先人に誓う  七尾市の七尾まだら保存会と愛好会は「まだらの日」の18日、市中心部を流 れる御祓川沿いに立つ「七尾まだらの碑」の前で、洗練された唄や踊りを披露し た。今年は石碑が建立されてから半世紀の節目にあたる。会員らは先人から受け 継いだふるさとの文化遺産の重みをかみしめながら一層の精進を誓い、末永く後 世に伝えていく気概を新たにした。  保存会と愛好会の会員約70人が記念行事に合わせて新調したそろいの法被を 身に着け、松平清幸相談役(96)の音頭に合わせて唄を披露。川島博章副会長 (71)のほか、同保存会が開く講習会(北國新聞社後援)の受講生を代表し、 七尾東部中1年の市川樹里さん、天神山小6年の中川七海さん、同3年の市川珠 音さんが練習の成果を見せた。まだら愛好会の女性会員4人も彩りを添えた。  長憲二保存会長は「先人に感謝し、七尾まだらの継承を誓う行事として毎年実 施したい」と決意を語った。そろいの法被は記念行事に先立ち、七尾商工会議所 で会員にお披露目された。  七尾まだらは22日に行われる七尾港まつりの総踊りの曲目となっている。同 保存会はまつりと同時期に「まだらの日」を設け、記念行事を実施することで、 会員らに七尾まだらの継承や魅力発信に努めてもらうことにした。 〈08〉2012/07/23付朝刊――――――――――――――☆ ◎住民の心一つに/七尾港まつり、あでやか総踊り  七尾港開港を記念した第71回七尾港まつりの第34回総踊りが22日、七尾 市の御祓川大通りで行われ、浴衣や法被姿の約2200人が心を一つに合わせ、 港町を彩った。市内の各種団体や企業など35チームが参加。午後7時10分ご ろ、七尾まだら保存会メンバーによる「七尾まだら」のゆったりとした節回しが 流れると、踊りの列が一斉に動き出した。曲が軽快な「みなとヨイサ」に変わる と踊りは次第に一体感を増し、大通りに息の合った掛け声や手拍子が響いた。自 由参加枠も設けられ、見物客も飛び入りで踊りを楽しんだ。  休憩時間には七尾民謡会が七尾出身の画聖長谷川等伯を顕彰する創作民謡「等 伯さん」を紹介し、市民らがふるさとの偉人に思いをはせた。  七尾海上保安部の巡視艇「はまゆき」体験航海は22日、七尾湾内で行われ、 合計約80人の家族連れが海の安全を守る巡視艇から七尾の街などを見詰めた。  体験航海は4回行われた。はまゆきは七尾港矢田新第1埠頭(ふとう)を出発 し、能登島大橋周辺や七尾南湾などを約1時間かけて巡り、体験乗船者は、デッ キや後部甲板から七尾湾や沿岸の景色を楽しんだ。同埠頭では、海上自衛隊舞鶴 地方隊のミサイル艇「はやぶさ」(排水量200トン)の一般公開も行われた。 〈09〉2012/07/23付朝刊――――――――――――――☆ ◎小牧壮年団、被災地支援のタオル託す/神戸大ボランティアメンバーへ  七尾市中島町小牧の小牧壮年団は21日、神戸大生ボランティアのメンバーと 1年ぶりに再会し、親交を深めた。能登半島地震を機に始まった交流5年の節目 に、壮年団員は東日本大震災の被災地支援策としてタオル50本と義援金を学生 へ託し、学生は9月の国指定重要無形民俗文化財「お熊甲祭」に助っ人参加し、 伝統継承にひと役買うことを誓った。  学生ボランティア「中越・KOBE足湯隊」の5人は、穴水町で行われた長谷 部まつりで足湯ボランティアをするために能登を訪れた。  タオルは学生が所属する「被災地NGO恊働センター」(本部・神戸市)を通 じて被災地に送られる。被災者が壁掛けタオル「まけないぞう」に加工し、工賃 を受け取る。  壮年団長の笹山潔さん(43)は「震災復興を願う気持ちをぜひ被災地に届け てほしい」とタオルを学生に託した。学生リーダーで、8月に東北を訪れる青木 杏奈さん(19)=神戸大2年=は「震災支援でできた縁を大切に交流を続けた い。学生メンバーもお熊甲祭を楽しみにしている」と話した。 〈10〉2012/07/24付朝刊――――――――――――――☆ ◎石崎奉燈祭継承へ、若武者奮闘/26歳の絵師石倉さん「支部長」も兼務  七尾の夏を代表する祭礼「石崎奉燈祭」で、同市石崎町の会社員石倉哲也さん (26)が、高さ約15メートルの奉燈に掲げる大型の武者絵の製作に打ち込ん でいる。数少ない「奉燈絵師」として地元で一目置かれる石倉さんは今年、町内 を練る奉燈6基のうち、西2区の責任者「支部長」に就任。自ら絵を描いた奉燈 の運行指揮を任された若者は「子どもたちが憧れる祭りに」と、8月4日の祭礼 本番で伝統継承を身をもって示す意気込みだ。  奉賛会広報担当の中西竜太さん(33)によると、支部長は20代の若者が務 める慣例で、任されるのは生涯に一度限り。かつて絵師は同市内に多くいたが、 現在は石崎町在住者と県外の3人だけで、支部長を兼務するのは戦後初めてとい う。  石倉さんは、支部長就任が内定した2年前から、中国の伝説の仙人「琴高(き んこう)仙人」が、コイを乗り回す構図を考え、資料を集めて半年前から描き始 めた。  琴高仙人は幼少期の石倉さんが石崎奉燈祭に夢中になったきっかけの絵。「自 分がそうだったように、子どもたちが見とれる絵を描く」と意気込み、3分割し た縦約5メートルの紙に描き上げた。  石倉さんは、3年前に志願して川中島の合戦を題材に武者絵を初めて描き、2 年前には山崎の合戦をイメージした豊臣秀吉の武者絵を仕上げた。秀吉の武者絵 は石倉さんが額装し、23日までに地元の石崎小に寄贈した。  漁師町を6基の奉燈が乱舞する祭へ、石倉さんは「子どもたちが成人しても石 崎に住み、自分のように祭りを受け継ぎたいと思ってくれるよう、立派で、活気 あふれる奉燈を出したい」と目を輝かせた。