□◆□◆□◆□◆ 第89号『ふるさとの薫り・七尾情報』 □◆□◆□◆□                         平成23年10月28日 「秋」といえば、「食欲の秋」「スポーツの秋」「文化の秋」などさまざまな 楽しみがありますが、皆さんにとっての秋とはどんな季節でしょうか。私にと っての秋は「行楽の秋」です。夏の暑さから開放され、地域で行われる秋祭り も終わり、何かと出かける機会が多いからです。 個人・団体を問わず皆さんにおすすめするのは、旅先での「ボランティアガイ ド」です。仲間だけで楽しむことも大いに結構ですが、現地の魅力を知り尽く したガイドを交えた時間は大変有意義なものです。ガイドブックに載っていな いような「ネタ」は豊富ですし、不慣れな場所で時間を有効に使うことにも役 立ちます。 言うまでもなく、その土地のことは、その土地の人が一番良く知っています。 旅先でのそんな出会いは印象深く、旅の思い出としていつまでも記憶の中に残 っているものです。また、費用的にも安価(実費として交通費程度だけで済む 場合が多いようです)なことも大きな魅力です。 七尾市にも観光ボランティアガイド「はろうななお」という団体があります。 知識が豊富な人が多く、頼りになる人たちです。旅行者の予定に合わせて、市 内の観光スポット(例:七尾城址、一本杉通り、小丸山城跡など)の歴史・文 化を詳しく紹介してもらえます。七尾市へお越しの際には、ぜひボランティア ガイドをご利用ください。 (※詳しくは、電話0767−53−8815へお問い合わせください。   受付時間:午前9時から午後4時まで) それでは、第89号をお届けします。                 ご意見、ご要望などは下記まで                ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●                 発行:七尾市企画経営部広報広聴課                   電話   0767−53−8423                   ファクス 0767−52−2812                   E-mail  koho@city.nanao.lg.jp                ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○                   〜〜〜●第89号メニュー●〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 1. のとじまおつけ祭り 【開催日:10月30日(日)】 2. 秋の大市 【開催日:11月2日(水)〜3日(木・祝)】 3. 和倉温泉にヨットハーバーがオープン【開催日:11月12日(土)】 4. オーケストラ・アンサンブル金沢 七尾定期公演                    【開催日:11月20日(日)】    ※ 市内各施設のイベントについて   ☆北國新聞「七尾ニュース」 ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ☆★☆ 1.能登島の秋の味覚がたっぷり『のとじまおつけ祭り』 ☆★☆      毎年秋に開催される能登島あげての収穫祭。海の幸・山の幸、オリジナリティ あふれる手作りの品々を存分にお楽しみください! ■日時 10月30日(日)9:00〜14:00 ■場所 淀k棔覆┐里瓠傍t繊兵携・塲重佚逞・楪・ヒ ■内容(予定)  ●ふれあい直売                     おつけ(海鮮、山菜)・さかな市場・浜焼きコーナー  ●ふれあい体験    クルージング体験・魚さばき体験・魚つり体験(釣竿づくり、補修体験    含む)・足湯体験・陶芸体験・ガラス細工体験  ●アトラクション    保育園児による踊り・獅子舞など  ●その他    移動水族館(のとじま水族館) ■■■ お得な前売り券 発売中 ■■■ 11枚綴りで1,000円(1枚100円) (問)のとじまおつけ祭り開催委員会(能登島観光対策室内)    電話 0767−84−1113    http://www.nanaoh.net/c11.html =================================== ☆★☆ 2.本場の讃岐うどんが登場! 『七尾秋の大市』  ☆★☆       ■日にち 11月2日(水)〜3日(木・祝) ■場 所 市街地中心部西部(下記リンク参照) ■内 容 別名「おとき市」は光徳寺の報恩講が始まりで、市街地中心部に植      木市や多くの露店が並びます。旧中央図書館前(馬出町)では、親       善都市丸亀市から訪れる讃岐うどんの手打ち職人による実演販売が      行われ、市内外から約3万人の人で賑わいます。 (問)七尾市観光交流課 電話0767−53−8424    七尾市観光協会ホームページ http://www.nanaoh.net/  =================================== ☆★☆ 3.和倉温泉に「ヨットハーバー」がオープン ☆★☆ 波穏やかな七尾湾と、豊かな自然を活かしたヨットハーバーが、11月12日 (土)和倉温泉にオープンします。昨年9月にオープンした「和倉温泉多目的 グラウンド」に隣接する場所に整備することで、今後はスポーツ合宿や各種大 会、各種屋外イベントに活用する予定です。 オープンを記念して、2つのヨット大会が開催されますので、ぜひご来場くだ さい。 ■日時 11月12日(土) 11:00〜 ■場所 七尾市和倉温泉運動公園 ■大会内容 (1)第30回石川県高等学校新人ヨット選手権大会       (2)平成23年度石川県ヨット選手権大会 ※上記2大会は11月10日〜13日にかけて行われます。 (10日・11日…羽咋市滝町、12・13日…和倉温泉) (問)七尾市観光交流課 電話0767−53−8424 =================================== ☆★☆ 4.オーケストラ・アンサンブル金沢 七尾定期公演 ☆★☆        〜ゲスト:森山良子〜 ■日時 11月20日(日) 開演16:00(開場15:30) ■場所 七尾サンライフプラザ大ホール ■ゲスト 森山 良子 ■予定プログラム さとうきび畑、涙そうそう など ■入場料 <全席自由>一般4,500円、高校生以下2,000円、            車イス席2,000円、車イス介護者席2,000円            ※当日は500円高となります。 (問) 七尾市文化振興課 電話0767−66−6222      ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ★★★ 市内各施設のイベントはこちら ★★★ ◎ 能登島ガラス美術館  TEL 0767-84-1175   → http://www.city.nanao.lg.jp/glass/index.html  ◎ 七尾美術館  TEL 0767-53-1500   → http://nanao-art-museum.jp/ ◎ 七尾フラワーパーク のと蘭ノ国  TEL 0767-54-0300   → http://www.notorannokuni.com/ ◎ 能登演劇堂  TEL 0767-66-2323   → http://www.engekido.com/schedule2008.html   ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 01:七尾の定置網、石巻へ/被災地の漁業復興へ鹿渡島定置が寄贈 02:観光かるた、読み札整う/七尾東雲高生協力/名物や物産詠む 03:古屋敷の旧樋爪邸茶室/改修し、茶会に活用へ/半畳のみ 04:10年ぶり男児の獅子舞/多根町/小学3年生が保存会入会 05:児童、売れる喜び、売る苦労体験/ジュニア・エコノミー・カレッジ 06:希少種オオタカ能登絶滅の恐れ/営巣地七尾のみに/10年前は15カ所で生息 07:愛称「サザベエ」です/のとじま水族館のジンベエザメ 08:能登産焼酎造って検証/星稜大生と和みの会/耕作放棄地解消へ 09:空飛ぶ日を信じて/左羽不自由なコブハクチョウ/朝晩餌やり 10:釶打の魅力、ツアーで体験/11月に第1弾/農村文化で誘客 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〈01〉2011/10/1付朝刊――――――――――――――☆ ◎七尾の定置網、石巻へ/被災地の漁業復興へ鹿渡島定置が寄贈  七尾市の定置網水産会社「鹿渡島定置」は30日、東日本大震災の津波で漁業 に壊滅的な被害を受けた宮城県漁協表浜支所(同県石巻市)の漁師に、古くなっ た定置網の一部を譲渡した。被災地の漁師の多くは漁具を失ったままで、漁業再 開は困難を極める。七尾を同日訪れ、商売道具を譲り受けた石巻の漁師は「これ で漁さ頑張れる」とほっとした表情を見せた。  表浜支所運営副委員長の遊佐照勝さん(62)ら3人が七尾まで足を運び、鹿 渡島定置が予備として保管していた長さ約200メートルと約300メートルの 網の運び出しに立ち会った。  表浜港は牡鹿半島に位置し、20メートル以上の津波に襲われた。遊佐さんら は漁船で沖に出て難を逃れたものの、漁師約300人のうち5人が死亡。約40 0隻あった漁船の半数と、漁具、養殖施設などの大半が流され、遊佐さんも船以 外、全てを失った。  NGOアジア子どもの夢(本部富山市)の被災地支援活動に参加した太田勝久 さん(66)=金沢市=が6月、現地で窮状を知り、元勤務先の石川県漁協と、 知り合いの鹿渡島定置の酒井秀信代表に支援を要請。小型定置網を営む遊佐さん に、鹿渡島定置が定置網を寄付することになった。  遊佐さんによると、国からは漁船の新造費用の助成はあっても、漁具に助成は ない。三陸の漁具、漁網メーカーが被災した上、中古漁具もほとんどないため、 漁業復興は進んでいない。  がれき撤去のアルバイトで生計を立てている遊佐さんは「お世話になった皆さ まの好意を忘れずに、来年の春には定置網さ再開したい」と話した。酒井代表は 「お役に立てて何より。頑張ってほしい」と励ました。 〈02〉2011/10/6付朝刊――――――――――――――☆ ◎七尾観光かるた、読み札整う/七尾東雲高生協力/名物や物産詠む   七尾東雲高総合学科地域プランニング系列で学ぶ3年生7人は5日までに、 七尾市内の観光名所や物産、風物を詠んだ「七尾市観光がるた」(仮称)の読み 札の文案を完成した。  1枚目となる「い」は、8月の石崎奉燈祭にちなんで「石崎奉燈 イヤサッカ サー」、「ろ」は「露天風呂 和倉が温泉日本一」、「は」は「花嫁くぐるは花 嫁のれん」と続く。青柏祭などの祭礼、七尾城や山の寺寺院群などの名所、和ろ うそく、大豆飴(あめ)などの名産品も取り上げた。  生徒は「七尾に住んでいても知らないことがあった。地元に関心を持つように なった」と話した。  観光かるたは、同市観光協会が、子どもたちのふるさと教育や、合宿や修学旅 行などで七尾を訪れる児童生徒らへのPRに活用する目的で企画し、読み札に記 す文案や図案づくりを同高に委託している。  パッケージの原画として生徒は、のとじま臨海公園水族館や石崎奉燈祭をイメ ージした絵を描いた。絵札の図柄は、同高美術部員も協力して今後、仕上げる。 ●奉燈模型も制作  かるたづくりに携わった同学科の坂口和希君(18)と島本将宏君(17)は 5日までに、石崎奉燈祭の主役である巨大な奉燈の20分の1模型を2年がかり で作り上げた。  坂口君が、同市石崎町東1区の奉燈をモデルに形状を再現、大漁旗やちょうち んまで忠実に作った。島本君は奉燈祭を彩る武者絵を描いた。同高で展示される 予定。坂口君は「祭りが大好き。西2区の奉燈も仕上げたい」と話した。 〈03〉2011/10/7付朝刊――――――――――――――☆ ◎古屋敷の旧樋爪邸茶室/改修し、茶会に活用へ/半畳のみ  七尾城址文化事業団と七尾市はこのほど、同市古屋敷町の旧樋爪邸茶室を15 年ぶりに改修した。半畳の茶室は亭主1人で満席となることから茶道愛好者の間 では「日本一小さい茶室」とも呼ばれている。これまで見学のみだったが、今後 は実際に使い茶会を開くことも計画している。  同茶室の延べ床面積は18平方メートル。3畳ほどの広さの床を備えた半畳ほ どの畳敷きの室内で亭主が茶をたてると、他には誰も入れない。  国重要文化財の高台寺傘亭(京都市)を手本に、大正時代に同市阿良町の樋爪 家の庭園に造られた。同家は茶室の周囲に毛氈(もうせん)を敷いて客石を設け て茶会を開いていたという。  戦後、連合国軍総司令部(GHQ)に財産を没収された樋爪家は1965(昭 和40)年ごろに市に茶室を寄贈。80年に現在地へ移築された。  改修工事は、台風によって破損した屋根の修理以来約15年ぶり。6月上旬か ら約2カ月かけて屋根の葺(ふ)き替えや壁の補修、柱のゆがみの補正などが行 われた。  茶室の基準は4畳半とされ、極限の狭さとされる千利休が造った茶室「待庵」 でさえ2畳あることから、同事業団は同茶室の希少性をPRしていきたいとして いる。  23日には茶室の完成セレモニーが開かれ、隣接する懐古館「飯田家」で記念 茶会が開かれた。 〈04〉2011/10/10付朝刊――――――――――――――☆ ◎10年ぶり男児の獅子舞/多根町/小学3年生が保存会入会  七尾市多根町の多根獅子舞保存会にこのほど、約10年ぶりに小学生男子が入 会した。8日に行われた同町の秋祭りでは、男児が住民らに見守られながら元気 良く棒振りを披露した。関係者は町の伝統の後継者となった男児の初々しい舞に 目を細めた。  入会したのは多根町の出口晴斗君=徳田小3年=。出口君は1日から練習を始 め、自宅でも父透さん(36)と祖父秀一さん(57)が獅子舞の所作や発声な どをみっちり仕込んだ。  同保存会には住民男性約40人が所属しているが、平均年齢60歳と高齢化が 進んでいる。入会は小学3年生以上の男子に限られるが、10年ほど前に少子化 のため該当者がいなくなった。  現時点で町内ただ一人の男児である出口君は獅子舞の冒頭の演目「ひとあし」 を披露、約3分間、軽やかな舞で獅子舞と対峙(たいじ)して見せ、拍手を浴び た。  今後も、毎年の秋祭りに向けて6つの演目を順番に覚えていく予定の出口君は 「難しいけどできると楽しい。早く『獅子殺し』が踊れるようになりたい」と笑 顔を見せた。 〈05〉2011/10/12付朝刊――――――――――――――☆ ◎児童、売れる喜び、売る苦労体験/ジュニア・エコノミー・カレッジ  七尾商工会議所青年部の「第1回ジュニア・エコノミー・カレッジinななお」 の初の販売実践は10日、七尾市の能登食祭市場で行われ、13の模擬株式会社 に所属する児童55人が手作り料理や手工芸品などを観光客に販売し、商品が売 れる喜びや店舗運営の苦労を体験した。  13社が1社1テントを出店した。店頭には、児童が考案し仕入れや仕込みも 行ったカレーやクッキーなどの飲食物や、ミサンガ、和ろうそくなどの工芸品が 並び、売り子の児童の「いかがですか」「お買い得です」の声が響いた。  地場産野菜の詰め合わせを瞬く間に売り切った社がある一方で、単品の野菜を 販売し苦戦した社もあり、児童は売り方の工夫の大切さも知った。中島菜カレー を主力商品とし、模擬会社の中で最初に全品を完売した「Smileこまるやま」社 長の島津由香さん=小丸山小5年=は「早く売れて驚いた。多くの人が喜んでく れてうれしかった」と話した。  販売前に高田勝同部長、武元文平市長があいさつ、会場の盛り上げに登場した 和倉温泉のゆるキャラ「わくたまくん」の3歳の誕生日を祝った。16日に決算 発表会を開く。 ●会津若松から出店  会場には、全国に先駆けて同カレッジを12年前から続ける福島県会津若松商 工会議所青年部の7人も出店。名物の喜多方ラーメンなどを販売して人気を集め 、福島や東北の活気を観光客に伝えた。 〈06〉2011/10/14付朝刊――――――――――――――☆ ◎希少種オオタカ能登絶滅の恐れ/営巣地七尾のみに/10年前は15カ所で生息  希少種「オオタカ」の能登での生息地が今年、七尾市城山周辺の1カ所に減っ たことが、日本鳥類保護連盟石川県支部の13日までの調査で分かった。同支部 によると、鳥や小動物を捕食するオオタカは動植物が豊かな里山にしかいないと され、10年前には能登15カ所で生息が確認されていた。県は、能登でオオタ カが絶滅する恐れが高まったとして、営巣地の保護と原因調査に乗り出す。  同支部によると、能登では昨年、能登空港と珠洲市内でもオオタカの生息が確 認されていたが、今年は七尾市城山周辺のみとなった。春から秋にかけての営巣 期に、工事や伐採、風力発電による騒音・振動などがあり、オオタカが繁殖を断 念する要因になったとみられるという。  能登唯一の生息地となった七尾市城山では、巣から約100メートルの距離に あるため池で、七尾市が昨年12月から今年3月まで堤の復旧工事を計画。巣作 り時期の3月に工事を行えば、オオタカが巣を放棄する恐れがあったため、同支 部の時国公政支部長が配慮を要請した。  これを受け市は「堤の工事を先延ばししても、すぐには危険性はない。希少な 生物の保護を優先する」(農林水産課)と応じ、9月に若鳥2羽が巣立つまで工 事を中断した。  時国支部長は生息地が減った原因として、オオタカが好んで巣を作るアカマツ の減少や、里山の手入れ不足による生態系の変化、間伐されず密集して伸びたス ギが狩りの妨げとなったことなどを挙げる。時国支部長は「能登の里山里海が世 界農業遺産に認定された今こそ、里山本来の美しさと生態を守ることがオオタカ 保護につながる」と訴えた。  県は「対策を検討して今の営巣地を守るとともに、加賀のオオタカが生息地を 広げられるような取り組みが必要」(自然環境課)としている。 〈07〉2011/10/17付朝刊――――――――――――――☆ ◎愛称「サザベエ」です/のとじま水族館のジンベエザメ  のとじま臨海公園水族館(七尾市)で昨年8月から公開されている雄のジンベ エザメの愛称が16日までに「サザベエ」に決まった。同日、同館で愛称命名式 が行われ、命名者に選ばれた白山市徳光町の会社員中村美佳さん(27)に記念 品が贈られた。  愛称募集には全国から1756通695種類の応募が寄せられた。うち11通 が「サザベエ」での応募で、抽選で中村さんが命名者に決まった。中村さんは、 ジンベエザメが捕獲された定置網がある七尾市佐々波(さざなみ)町の「サザ」 とジンベエの「ベエ」を組み合わせた。中村さんは「今まで以上に愛着がわきま した」と話し、サザベエへの餌やりを体験した。  続いて、野々市町出身のフリーダイビング水中映像家で、洞窟での素潜り2種 目のギネス世界記録を持つ二木あいさん(31)がサザベエなどが泳ぐ水槽で、 人魚のように華麗な水中パフォーマンスを披露した。 〈08〉2011/10/18付朝刊――――――――――――――☆ ◎能登産焼酎造って検証/星稜大生と和みの会/能登島の耕作放棄地解消へ  金沢星稜大の小坂修教授ゼミは17日までに、七尾市能登島の耕作放棄地で栽 培したサツマイモ品種「コガネセンガン」を原料に焼酎造りに乗り出すことを決 めた。 能登の農業が収益事業として成り立つかを、栽培から加工までを実践して検証す る。同品種で焼酎造りに取り組む奥能登2市2町の酒販店主5人による「和み会 」が協力、販売する。  小坂ゼミは2年前から耕作放棄地の解消を活動に取り入れ、能登島で畑作を進 めてきた。  今年は「和み会」による焼酎造りを知り、初めてコガネセンガンを栽培。「栽 培だけでなく、加工しなければ収益事業として成り立たないというのが、ゼミ生 の結論」(小坂教授)として、同会の協力を得て長野県飯田市の酒造メーカー 「喜久水酒造」で焼酎を造ることにした。  同会は、昨年に能登町で栽培したコガネセンガンで焼酎「和(なごみ)」4千 本を造り、3月から会員らが販売。既に酒造メーカーから約3200本が出荷さ れる売れ行きとなっている。今年は小坂ゼミの栽培分と合わせて約5千本を醸造 する。  17日は、小坂教授と和み会の石岡安雄会長ら3人が、能登島で芋の順調な生 育ぶりを確かめた。20日にゼミ生15人が収穫する。焼酎の瓶に張る独自ラベ ルの製作も検討している。 〈09〉2011/10/19付夕刊――――――――――――――☆ ◎空飛ぶ日を信じて/左羽不自由なコブハクチョウ/夫婦が朝晩餌やり  七尾市赤浦町の赤浦潟で生まれ、左羽が不自由なコブハクチョウの幼鳥が、同 市内の夫婦の介護を受けてすくすくと育っている。群れを追われ、当初は警戒心 が強かったが、毎日2度訪れる夫婦が与える餌を食べるうちにすっかり慣れた。 純白の羽を備え、親鳥とほぼ同じ大きさにたくましく成長した姿に、夫婦は「必 ず羽ばたく日が来る」と信じて世話を続けている。  幼鳥を世話しているのは同市下町の運送業経営中村詔(つぐ)さん(64)と 敏江さん(61)夫婦。今春、赤浦潟にコブハクチョウのつがいがすみ着き、5 月中旬に5羽のひなが生まれたのを本紙で知り、潟に足を運ぶようになった。次 第に愛着を感じるようになり、身動きがとれないひな鳥を助けたり、餌を与えた りし始めたという。  5羽のうち1羽が死に、悲しんでいた6月12日、中村さん夫婦は左羽が折れ 曲がった1羽のひなが親鳥に羽でたたかれ、群れを追い出される瞬間を目にした 。翌日2人は、群れからいなくなったひな鳥を捜したところ、約1キロ離れた場 所で発見。近くのポンプ場に移し、ほぼ毎日朝晩、餌やりなどを続けた。最初は 中村さん夫婦に近寄ろうとはしなかったひなも、献身的な「イクメン」の中村さ んに7月ごろには懐いた。  いしかわ動物園(能美市)によると、この幼鳥の左羽は骨折している可能性が ある。症状や処置次第で、治癒する可能性も残されており、中村さん夫婦は同園 の獣医に助言を受け、治療方法を考えている。コブハクチョウは食欲旺盛で畑を 荒らすことがあり、住民の中には食害を心配して餌やりに反対する人もいる。そ れでも中村さんは「つぶらな瞳を見るたび、命の尊さを感じる。すみ着いたコブ ハクチョウを大切にしたい」と話した。 〈10〉2011/10/27付夕刊――――――――――――――☆ ◎釶打の魅力、ツアーで体験/11月に第1弾/農村文化で誘客  七尾市中島町釶打地区の住民団体「釶打ふるさとづくり協議会」は今年から、 豊富な水に支えられた農村文化が根付く同地区の活性化を狙い、グリーンツーリ ズム事業に乗り出す。第1弾として11月13日に、地元で有名な藤瀬の霊水な どを巡るウオーキングと地元の精進料理御膳の昼食、新そば打ちを組み合わせた ツアーを行い、金沢など都市部からの誘客を図る。  藤瀬の霊水は2008(平成20)年6月、国の「平成の名水百選」に選ばれ 環境に恵まれた釶打地区の象徴的存在である。ウオーキングでは、藤瀬の霊水や 国重要文化財であり、能登で最古の農家建築とされる座主家、藤津比古神社本殿 を巡る。  昼食として、同地区の浄土真宗寺院5カ寺で秋のお参りの祭に振る舞われる独 特の精進料理の御膳を提供。輪島塗の赤御膳に金糸瓜の酢和え、豆腐、油揚げな ど地場産品で作られる一品を楽しんでもらい、味とともに釶打地区の文化も紹介 する。  そば打ち体験では、地元の農事組合法人「上畠農業機械利用組合」が今夏から 1ヘクタールの畑で栽培し始めたソバの実を使う。  第1弾事業「釶打米御膳とそば打ち体験」は11月13日に釶打高齢者センタ ー周辺で開く。定員は30人。料金は1500円。問い合わせは協議会事務局の 釶打公民館=0767(66)0099=まで。