□◆□◆□◆□◆ 第76号『ふるさとの薫り・七尾情報』 □◆□◆□◆□                          平成22年9月24日  夏の暑さもようやく和らぎ、秋の気配が日に日に深まりつつあるように感じ ます。黄金に輝いていた田んぼの稲穂も徐々にその姿を見ることが少なくなっ てきています。    9月20日(月・祝)、国の重要無形民俗文化財に指定されている「熊甲二十 日祭の枠旗行事」(通称「お熊甲祭」)が、久麻加夫都阿良加志比古神社(七尾 市中島町宮前)周辺で行われました。早朝は雨模様ですっきりしない天候でし たが、祭りがはじまる頃には雨も上がり、太鼓や鉦(かね)の音が鳴り響く中、 「イヤサカサー」と高さ約20メートルの真紅の枠旗をかつぐ若衆の威勢のい い掛け声があちらこちらに響き渡っていました。    お熊甲祭の地元の人間として、今年も祭りに参加しました。七尾市内でも過 疎化の進行が著しい中島地区。それでも毎年この祭りだけは絶やすまいと集ま る大勢の人たち。祭りを通して、人とのつながりの大切さを実感するとともに、 「地域の絆」を今後どのような形で守り続けていくのかを考えさせられる機会 でもありました。   それでは、第76号をお届けします。                 ご意見、ご要望などは下記まで                ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●                 発行:七尾市企画経営部市民男女協働課                    TEL (0767)53−8633                    FAX (0767)53−1125                    E-mail:kyoudou@city.nanao.lg.jp                ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ 〜〜〜●第76号メニュー●〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  @ 能登和倉万葉の里マラソン2011 <まもなく受付開始>  A 無名塾「ゴッホ」公演  B 茂木 健一郎 氏 講演会「脳で旅する美術のクオリア」    ※ 市内各施設のイベントについて   ☆北國新聞「七尾ニュース」 ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ☆★☆ @能登和倉万葉の里マラソン2011 ☆★☆      <10月1日(金)から受付開始>  今年で3回目を迎える「能登和倉万葉の里マラソン」の参加申し込みを10 月1日(金)より開始します。  風光明媚な「七尾湾」、渚のいで湯「和倉温泉」、冬の風物詩「能登かき」 と、魅力たっぷりのこの大会に一人でも多くの皆さんにご参加いただけるよう 心からお待ちしております。 ■開催日時:平成23年3月13日(日)10時スタート(マラソンの部) ■開催場所:和倉温泉周辺 ■申込締切:郵便振替:12月24日(金)<当日消印有効>       ランテス:平成23年1月10日(月)            <※インターネット・携帯サイト> (問)能登和倉万葉の里マラソン大会組織委員会   (七尾市スポーツ振興課内) TEL 0767-53-8436       能登和倉万葉の里マラソン2011ホームページ    http://www.city.nanao.lg.jp/marathon/index.html =================================== ☆★☆ A 無名塾「ゴッホ」公演 10/2(土)〜12(火) ☆★☆  闇から光そして狂気へ。苦悩の果てに自ら短い生涯を閉じたゴッホが追い求 めたものとは・・・。ゴッホに惹かれゴッホと対峙した三好十郎の傑作戯曲。 演出は気鋭の演出家・鵜山仁。  仲代ゴッホと無名塾が、伝説につつまれた天才画家の実像に迫ります。    ■日時:10月2日(土)〜12日(火)16:30開演     ※10月4日(月)のみ18:30開演、7日(木)は休演日、      8日(金)は貸切公演となります。 ■場所:能登演劇堂 ■入場料:一般入場料  A席7,000円 B席6,000円      (全席指定席・高校生以下2,000円引、当日500円増)      (問)演劇のまち振興事業団 TEL 0767-66-2323    能登演劇堂ホームページ http://www.engekido.com/ ===================================   ★☆ B茂木 健一郎 氏 講演会「脳で旅する美術のクオリア」  ☆★☆ NHKのテレビ番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」の司会など、多方面 で活躍する脳科学者 茂木 健一郎 氏は著書「脳で旅する日本のクオリア」 で、長谷川等伯の国宝「松林図屏風」を日本のクオリア(質感)の代表として 紹介したり、能登の自然や風土を脳が喜ぶ観光:クオリア観光として紹介した りしています。  等伯作品の背景にある能登・七尾の風土や文化について、脳科学を始めとす る様ざまな方向から等伯について講演します。 ■日時:10月17日(日)14:00〜15:30 ■場所:能登演劇堂 ■入場料:無料      ■定員:650人 (問)長谷川等伯没後400年記念実行委員会 TEL 0767-66-2325    七尾市観光協会ホームページ http://www.nanaoh.net/   ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ★★★ 市内各施設のイベントはこちら ★★★  ◎ 能登島ガラス美術館  TEL 0767-84-1175    → http://www.city.nanao.lg.jp/glass/index.html   ◎ 七尾美術館  TEL 0767-53-1500    → http://www.city.nanao.lg.jp/nanabi/index.htm  ◎ 七尾フラワーパーク のと蘭ノ国  TEL 0767-54-0300    → http://www.notorannokuni.com/  ◎ 能登演劇堂  TEL 0767-66-2323    → http://www.engekido.com/schedule2008.html   ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 01:寿司店ツアーで観光誘客/七尾の多彩な海の幸、歴史も学ぶ 02:大学生も神輿担ぎ助っ人/中島町小牧の秋祭り 03:お熊甲祭へ30年ぶり神輿参加/中島町横見地区/修繕終え神事 04:暗くなると点灯/LED照明付き障子、本格販売/田鶴浜建具工業協組 05:国文化財で雑貨店/Uターンの堂下さん、一本杉通りで開店 06:画聖・等伯、思い一服/没後400年記念し茶会/和倉で千人集う 07:ナマコ増へ聞き取り、潜水調査へ/七尾湾漁業振興協議会 08:テニス合宿、七尾で急増/費用助成が効果、今年度、既に1100人 09:めざせ等伯博士/小学生対象に検定/七尾市教委が今秋実施 10:170年ぶり神輿新調/中島町の大町、要貝地区/七尾仏壇の技術駆使 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〈01〉2010/09/19付朝刊――――――――――――――☆ ◎寿司店ツアーで観光誘客/七尾の多彩な海の幸、歴史も学ぶ  小規模体験型ツアーで観光誘客に取り組む七尾市の能登旨美オンパクうまみ ん実行委員会は18日、同市街地の寿司店を巡る新たなツアーを始めた。海の 幸に恵まれた七尾には、中心部だけで10店以上の寿司店があり、参加者は、 七尾の歴史探訪とともに、それぞれの店の味を楽しんだ。  このツアーは「七尾まちなか寿司めぐり S級グルメツアー」と銘打ち、既 存の寿司店を観光資源として活用するため企画された。第1回は七尾、輪島両 市内の4人が参加、同実行委の谷内博史さんの案内で同市中心部を歩いた。  一行は能登食祭市場内の「多ぶ屋」で地物や豆腐を使ったにぎりずしを堪能。 同市内で最も古い1868(明治元)年創業の老舗「松乃寿し」では地物や名 物の卵巻き、「幸寿し」では地物を中心に塩で味を引き出した握り、「大将寿 し」でミミイカなどを味わった。  道中、谷内さんが能登畠山氏の統治から藩政期にかけて発展した七尾の歴史 を解説した。現存する藩政期の芝居小屋「でか小屋」や藩政期の魚の水揚げ場 近くに今も鮮魚店が集まっていることなど街割りも紹介され、参加者は内浦、 灘浦、羽咋への街道が交わる七尾のいにしえのにぎわいに思いをはせた。  同市内に単身赴任中の会社員山岸博秋さん(54)は、コハダやアオリイカ など地物の寿司を味わい「七尾で魚を楽しまないなんてもったいない。歴史も 学べてとても楽しい」と話した。 〈02〉2010/09/19付朝刊――――――――――――――☆ ◎大学生も神輿担ぎ助っ人/中島町小牧の秋祭り  18日開催された七尾市中島町小牧(おまき)地区の秋祭りに県立大の学生 6人が「助っ人」として参加し、神輿(みこし)を担いで住民約50人ととも に勇壮に地区内を練り歩いた。同祭りで地区外の学生が神輿の担ぎ手となるの は初めて。  昨年、日本古来の農業を体験するサークル活動の一環として同大生が小牧地 区の虫送りに参加したことがきっかけとなり、祭りの担い手になった。6人は 「小牧壮年団」の法被を着て地区内を約半日かけて回り、町を活気づけた。  20日に行われる国指定重要無形民俗文化財「お熊甲祭(くまかぶとまつり)」 には、小牧の祭りに加わった6人をはじめ神戸大や金沢星稜大、岡山就実大、 長岡技術科学大の学生や被災地NGO恊働(きょうどう)センターのメンバー ら36人が参加。約30年ぶりに町に繰り出す同町横見地区の神輿や小牧地区 の枠旗の担ぎ手となる。  県立大3年の志摩優介さん(20)は「小牧の一員として迎えてもらったこ とに感動した。お熊甲祭にも参加し、地区の伝統継承を手助けしたい」と話し た。 〈03〉2010/09/15付朝刊――――――――――――――☆ ◎お熊甲祭へ30年ぶり神輿参加/中島町横見地区/修繕終え神事  七尾市中島町横見地区は、20日に同町で行われる国指定重要無形民俗文化 財「お熊甲祭」へ約30年ぶりに神輿(みこし)を繰り出す。昨年は祭前に関 係者宅で不幸があり、参加を断念せざるを得なかったが、今年は神輿を修繕し て同祭に臨む。輝きを一新した神輿は14日、地区の秋祭りに合わせてお披露 目され、住民はお熊甲祭で町を練る勇姿に思いを馳せた。  現在、10世帯21人が暮らす同地区ではかつて、隣町からの応援を得て神 輿を出したが、人口減少や高齢化で30年ほど前から担ぎ手がそろわず、お熊 甲祭ではもっぱら隣の田岸地区の神輿の助っ人として参加していた。  連休と重なった昨年の同祭では、出身者に帰省してもらうなどして久しぶり に神輿を繰り出すことになり、法被などを新調したが、関係者宅の不幸により 参加を見送った。  それだけに住民の今年に掛ける思いは熱く、例年とは逆に田岸地区から担ぎ 手の助っ人を迎える準備を整えるとともに、老朽化していた神輿を修繕するこ とにした。  神輿は1881(明治14)年の製造で、1964(昭和39)年に一度修 繕されているものの、担ぎ棒の虫食いがひどかったという。同市の高澤仏壇店 で担ぎ棒を取り替えて螺鈿(らでん)を施し、金具などの金箔を張り直すなど した。  14日、同地区の横見八幡宮に運ばれた神輿は、拝殿前で神事が行われ、参 列した住民が新品同様の神輿を見上げて笑顔を見せた。  釜久雄町会長は「若い世代に地域の文化を継承していく上でも、自分の在所 の神輿でお熊甲祭に参加できるのは感慨深い」と、祭の日を心待ちにした。 〈04〉2010/09/12付朝刊――――――――――――――☆ ◎暗くなると点灯/LED照明付き障子、本格販売/田鶴浜建具工業協組  田鶴浜建具工業協同組合は11日、七尾市の田鶴浜建具センターで開幕した 「田鶴浜建具祭」で、同組合が開発した太陽光発電による発光ダイオード(L ED)照明付き障子の本格販売を始めた。能登半島地震の教訓を基にした新商 品で、停電時でも明かりが確保できる。関係者は防災機能を備えた障子として、 田鶴浜建具の販路拡大に期待を寄せている。  LED照明付き障子は内側の桟に木製の照明器具、外側にソーラーパネルが 取り付けられ、周囲が暗くなると自動的に点灯する仕組み。照明器具は取り外 すことができ、懐中電灯の役割も果たす。  同組合は昨年秋に新商品として開発し、発売準備を進めてきた。7月から市 内の老人施設と温泉旅館で試験的に使用してもらっており、同組合によると、 評価は上々だという。価格は標準的な窓障子で6万5千円に設定、12日まで の田鶴浜建具祭の会場に展示する。今後、同組合の商品として販売していく。 〈05〉2010/09/10付朝刊――――――――――――――☆ ◎国文化財で雑貨店/Uターンの堂下さん、一本杉通りで開店  七尾市一本杉町にある国有形登録文化財「旧上野啓文堂」で、ふるさと七尾 にUターンした30歳の男性が、11日に雑貨店を開店する。町の雰囲気にほ れ込み、一本杉通りに出店したいとの念願がかなった男性は、文化財が立ち並 ぶ町ににぎわいを呼び込みたいと内装を整えた。  雑貨店を開くのは、同市三室町出身の堂下和也さん(30)。今年5月に勤 め先の大手流通チェーンを退社した。入居先は一本杉通りにある、文房具をあ しらった特徴的なデザインが目を引く、1932(昭和7)年建築の旧上野啓 文堂で、8月から自分の手でこつこつと改装してきた。  店では洋服や文具、小物などを扱う。内装は、前に入居していた骨董(こっ とう)品店に置かれていた棚などを生かし、昭和初期の趣きに仕上げている。  店名は、明治、大正期の建物が残る一本杉通りをぶらりと歩いて楽しんでも らいたいとの願いから「歩(ぶ)らり」とした。  一本杉通りにとって数年ぶりの新規出店となるだけに住民から励ましを受け ることも多く、堂下さんは「多くのお客に愛され、町のにぎわいに貢献できる 店にしていきたい」と話した。 〈06〉2010/09/06付朝刊――――――――――――――☆ ◎画聖・等伯、思い一服/没後400年記念し茶会/和倉で千人集う  七尾市の長谷川等伯没後400年記念実行委員会による記念茶会は5日、同 市和倉温泉の加賀屋で開かれ、茶道裏千家前家元の千玄室氏や、県内などから 集まった約千人が心尽くしの一服を味わい、日本美術史に大きな足跡を残した 画聖に思いをはせた。  濃茶席は宮下宗和氏が席主を務め、伝統と様式美が調和したもてなしを繰り 広げた。薄茶席は、文化功労者の陶芸家、大樋長左衛門氏(金沢)が席主を務 めた。茶道具の趣と、七尾出身のパティシエ辻口博啓氏が再現したポルトガル 菓子などの茶菓子の組み合わせが、来場者を魅了した。  この日は、同温泉のあえの風で千氏の記念講演会が開かれた。約千人の聴衆 を前に千氏は、等伯作の国宝「松林図屏風(しょうりんずびょうぶ)」の作風 を例に挙げて「禅の境地に達した筆だからこそ人々が引き付けられる」と述べ た。  千氏は、等伯と千利休のゆかり、豊臣秀吉や古田織部など、戦国時代の文化 人とのかかわりなどを説明。日本文化の集大成である茶の心も示し、「等伯の 絵に日本の心がある」と述べた。  講演会に続き、加賀屋で千氏を囲む記念懇親会が開かれた。 〈07〉2010/09/02付朝刊――――――――――――――☆ ◎ナマコ増へ聞き取り、潜水調査へ/七尾湾漁業振興協議会  七尾市や漁業者で組織する七尾湾漁業振興協議会は9月から、県内最大のナ マコ産地である七尾湾で、ナマコ資源の増加に向けた調査活動に乗り出す。高 級品や珍味、家庭料理として食卓に上るナマコは、この10年で水揚げ量が半 減。同協議会は、調査を通じて七尾湾の名物を守る。  七尾湾のナマコは毎年11月6日から翌年3月31日までが漁期と定められ ている。県漁協七尾支所によると、七尾湾最大のナマコ水揚げ港である七尾市 の石崎漁港では、1漁期でのナマコの水揚げ量が10年前の約200トンから 減少が止まらず、昨期は約100トンと半分に減った。  中には旅館や首都圏の料理店などと直接取引する漁師もいるため、正確なナ マコ資源量は把握されていない。高齢化で漁師数が減ったのも水揚げ量減少の 一因とされるが、10年で水揚げ半減という事態は「資源自体が減ったとしか 説明できない」(同市農林水産課)という。  市によると、ナマコの生態はいまだ謎が多い。七尾湾の漁師の多くは、長年 の経験と勘でナマコの居場所を探り、底引き漁の一種「桁曳(けたび)き漁」 で、海底のナマコを採る。  今回の調査では、ナマコ漁期中に漁師から漁獲場所などを聞き取るほか、魚 礁の一種「築磯(つきいそ)」やカキを養殖する「カキ棚」の下、漁獲量が多 い場所で潜水を実施し、ナマコの生態を探る。  同協議会は今年6月に発足させた「ナマコ検討会」を中心に、調査結果の分 析を進める。 〈08〉2010/09/01付朝刊――――――――――――――☆ ◎テニス合宿、七尾で急増/費用助成が効果、今年度、既に1100人  七尾市で大学生によるテニス合宿が急増している。市の合宿費助成制度の利 用者のうち、昨年度まではゼロだったテニス競技者が今年度は31日までに6 団体約1100人となった。今秋もすでに3団体約330人が利用を申請して おり、市は旅行会社や大学への制度PRに努め、合宿誘致を促進する。  市によると、テニス競技者による助成制度を利用しているのはすべて関西方 面の大学で、110人の団体が和倉温泉で5泊したケースもあった。市内3カ 所の大型テニスコートは、夏休み期間中の大半が大学生の利用でいっぱいにな った。  市は、高校生以上で延べ50人、中学生以下で延べ25人が市内で宿泊した 場合、高校生以上で1人1泊1千円、中学生以下は500円を助成している。 和倉温泉や民宿など宿泊施設が多い上、希望の丘公園、小丸山公園のテニスコ ートが今年に入り相次いで全天候型に改修されるなど、テニス合宿に適した条 件がそろったことも利用者数を押し上げたとみている。  30日から38人で和倉温泉に宿泊し、同市の希望の丘公園テニスコートな どで3泊4日の合宿を実施している神戸市内の大学生(21)は「七尾は旅行 会社に勧められて初めて知った」と話しており、利用増の背景には、旅行会社 が七尾での合宿の魅力をアピールしている側面もある。合宿用の割安プランを 用意する旅館もあり、市は「学生の節約志向にマッチしているのかもしれない」 (観光交流課)と推測している。 〈09〉2010/08/31付朝刊――――――――――――――☆ ◎めざせ等伯博士/小学生対象に検定/七尾市教委が今秋実施  七尾市教委は、七尾出身の画聖長谷川等伯の偉業を子どもたちに知ってもら うため、今秋、小学5、6年生を対象に、初の子ども検定「めざせ!子ども等 伯博士」を実施することを決めた。桃山文化を代表し、日本美術史に大きな足 跡を残した地元の偉人の歩みを検定を通じて後世に伝えたいとしている。  検定は、等伯没後400年記念実行委員会からの呼び掛けもあり、市教委が 企画した。  検定に向け、市教委は9月中にも、等伯の生涯を分かりやすくまとめたテキ ストを市内13小学校に配布する。テキストには、仏画や肖像画を描いていた 七尾時代から、妻と幼子を連れて京に上り、国宝「楓図(かえでず)」や「松 林図屏風(しょうりんずびょうぶ)」などの傑作を描いて亡くなるまでの等伯 の生涯から、50のトピックを取り上げる。  その上で2学期中に各校で、小学5または6年を対象に、トピックの中から 20〜25問の3択問題を出題する検定を実施する。高得点者には、「等伯博 士」の認定書が贈られる。  テキストは、市教委が県七尾美術館の監修を受けて作成している。来年度以 降も各校で活用してもらう予定で、市教委は「七尾が生んだ偉人に子どものこ ろから親しんでほしい」としている。 〈10〉2010/08/28付朝刊――――――――――――――☆ ◎170年ぶり神輿新調/中島町の大町、要貝地区/七尾仏壇の技術駆使  七尾市中島町中島の大町、要貝地区の神輿(みこし)が約170年ぶりに新 調され、9月4日に地元の菅原神社で行われる秋祭りで住民に披露される。神 輿は七尾仏壇の技術を駆使して製作され、同20日の国重要無形民俗文化財「お 熊甲祭(くまかぶとまつり)」にも繰り出す。関係者は「新品の神輿で祭りに 向けた地域の熱い思いを見せたい」と張り切っている。  両地区の神輿は1841(天保12)年の製造で、1900(明治33)年 に大修理したが昭和40年代になって老朽化が目立ったことなどから、地区で 中古の神輿を購入した。以来、旧神輿を地区で保管しながら、「代用品」の神 輿で祭りに臨んでいた。  新調した神輿は担ぎ棒の長さが4メートル余、高さは屋根の鳳凰も含めて2 ・5メートル。地元のアテ材を使い、屋根紋はもちろん、金具など随所に神紋 の梅鉢紋を配してあり、内部には菅原道真公の木像も据えた。神輿を飾る水幕 や鈴縄にも梅の文様をあしらった。  両地区から依頼を受けた同市藤橋町の厄ン景・電垢・⊆携・・鼎亮薪匹蝓・・ 具、彫刻などの技術を生かして、今年1月から8カ月がかりで製作した。  大町の川下公博町会長は「費用を積み立てた先人に感謝し、神輿を次代に引 き継げるよう大事に使いたい」と話し、要貝の永谷誠行区長は「住民の協力の おかげでスムーズに事が進んだ。住民みんなで祝い合いたい」と笑顔を見せた。