□◆□◆□◆□◆ 第75号『ふるさとの薫り・七尾情報』 □◆□◆□◆□                          平成22年8月27日  お盆も終わり8月も残りわずかとなりました。例年であればそろそろ秋の気 配が漂い、朝晩はグッと冷える日もありますが、今年は夏の暑さがまだまだ続 きそうな気配です。    「のとじま水族館」(能登島曲町)に世界最大の魚類といわれるジンベエザ メを展示する『ジンベエザメ館 青の世界』が8月20日オープンしました。 先月19日、地元七尾沖の定置網にかかったジンベエザメは、体長約4.8メ ートル、体重約800キロのオス。水族館でのジンベエザメの展示は国内4カ 所目で、日本海側初。今回新たに作られた大水槽は八角形で、直径20メート ル、深さ6メートル、水量は1,600トンと日本海側最大規模を誇ります。 高低差のある地形を生かして、水槽の周りをらせん状に下りていくことで、ジ ンベエザメを上から、横から、下からとさまざまな角度から観察できることが 大きな特徴となっています。    当初予定していた今秋の一般公開が大幅に繰り上げられたとあって、夏休み 期間中の水族館は、県内外から訪れたたくさんの家族連れなどでにぎわってい ました。『交流体感都市』を掲げる七尾市にとって、また、石川県全体にとっ ても観光誘致の目玉として期待されるところです。  皆さんも新しくなった「のとじま水族館」を、ぜひ一度訪れてみてはいかが でしょうか?  それでは、第75号をお届けします。                 ご意見、ご要望などは下記まで                ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●                 発行:七尾市企画経営部市民男女協働課                    TEL (0767)53−8633                    FAX (0767)53−1125                    E-mail:kyoudou@city.nanao.lg.jp                ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ 〜〜〜●第75号メニュー●〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  @ ゼロから1200億円企業へ    〜渡邊美樹氏(ワタミ(株)会長)チャリティ講演会〜  A 長谷川等伯没後400年記念講演会「等伯そして茶道」  B 七尾城まつり  C 能登の奇祭 国指定重要無形民俗文化財「お熊甲祭」   ※ 市内各施設のイベントについて   ☆北國新聞「七尾ニュース」 ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ☆★☆ @ゼロから1200億円企業へ           ☆★☆      〜渡邊美樹氏(ワタミ渇長)チャリティ講演会〜    渡邊氏のこれまでの経営での経験や、現在取り組んでいる介護や教育などに ついて、お話をいただく予定です。この機会にぜひご来場ください。 ■日時:9月3日(金)19:00開演(18:00開場) ■場所:七尾サンライフプラザ 大ホール ■講師:渡邊美樹氏(ワタミ株式会社 代表取締役会長・CEO) ■演題:「夢を仕事に、そして、仕事に夢を!」 ■入場料:前売:2,500円、当日:3,000円 (問)七尾市企画課 TEL 0767-53-1117    講演会チラシ(PDF)       http://www3.city.nanao.lg.jp/attach/TE/3118/attach/t.pdf  =================================== ☆★☆ A長谷川等伯没後400年記念講演会「等伯そして茶道」 ☆★☆ ■日時:9月5日(日)16:30開演 ■場所:和倉温泉「あえの風」 ■講師:千 玄室 氏     (裏千家前家元/日本・国連親善大使/日本国観光親善大使) ■入場料:無料 (問)長谷川等伯没後400年記念実行委員会 TEL 0767-66-2325    七尾市観光協会ホームページ http://www.nanaoh.net/ ===================================   ☆★☆ B七尾城まつり ☆★☆  日本100名城に選ばれた七尾城跡が主会場です。日本の中世5大山城の一 つに数えられる七尾城の往時を偲び、100人を超す参加者が朗吟を競う全国 詩吟大会をはじめ、剣舞・太鼓・ちびっこ演技などの奉納演舞、お茶会、歴史 探訪など多彩な行事が催されます。  七尾城址ウォークラリーも開催され、萩や尾花など秋の七草が彩りを添える 城山を散策できます。 ■日にち:9月19日(日) <毎年9月第3日曜日に開催>      ■場所:七尾城跡 問 七尾市矢田郷公民館 TEL0767-52-5240   七尾市観光協会ホームページ http://www.nanaoh.net/ =================================== ☆★☆ C能登の奇祭 国指定重要無形民俗文化財「お熊甲祭」  ☆★☆  国の重要無形民俗文化財に指定されている奇祭「お熊甲祭」。  別名「枠旗祭り」・「二十日祭り」とも呼ばれるこの祭りは、中国大陸の渡 来神を祀る久麻加夫都阿良加志比古神社の大祭で、毎年9月20日に行われる。 天狗面をつけた猿田彦が鉦(かね)・太鼓に合わせて踊りながら祭りを先導し、 屈強の若い衆が20メートルもある真紅の枠旗を担ぐ勇壮な祭りです。 ■日時:9月20日(月・祝)<毎年9月20日に開催> ■場所:久麻加夫都阿良加志比古神社 周辺 (中島町宮前地内ほか)     (クマカブトアラカシヒコジンジャ) (問) 七尾市観光交流課 TEL 0767-53-8424     七尾市観光協会ホームページ http://www.nanaoh.net/   ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ★★★ 市内各施設のイベントはこちら ★★★  ◎ 能登島ガラス美術館  TEL 0767-84-1175    → http://www.city.nanao.lg.jp/glass/index.html   ◎ 七尾美術館  TEL 0767-53-1500    → http://www.city.nanao.lg.jp/nanabi/index.htm  ◎ 七尾フラワーパーク のと蘭ノ国  TEL 0767-54-0300    → http://www.notorannokuni.com/  ◎ 能登演劇堂  TEL 0767-66-2323    → http://www.engekido.com/schedule2008.html   ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 01:ジンベエザメ「おっきい」/のとじま水族館/大水槽で飼育展示開始 02:能登でスター養成/元クリスタルキングの秦さん/七尾市に事務所設立 03:家庭に眠る奉燈に光を/田鶴浜あかりまつり/建具の技、大通り飾る 04:太平洋戦争「開戦の詔書」写しを保管/七尾の田中さん、父の遺品 05:私服の小学校、「制服」導入を/七尾市教委が検討を要請 06:商店街をギャラリーに/中島の花みずきの会/店舗に住民の作品飾る 07:地元の知恵満載/能登島の情報、カレンダーに/「編集長」は民宿おかみ 08:「支部長」の歴史、後世に/石崎奉燈祭/選出方法変更機に記念誌 09:豪雨でアユ減少/熊渕川に土砂堆積/恒例の川遊びで確認 10:川面に映る明かり4千個/御祓川まつり/神事や灯ろう流し  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〈01〉2010/08/21付朝刊――――――――――――――☆ ◎ジンベエザメ「おっきい」/のとじま水族館/大水槽で飼育展示開始  のとじま臨海公園水族館(七尾市)の「ジンベエザメ館 青の世界」が20 日、オープンした。日本海側最大規模となる大水槽では、体長約5メートルの ジンベエザメが上、真横、下から観察でき、県内外から来場した大勢の家族連 れらが悠々と泳ぐ姿を楽しんだ。  大水槽は八角形で最長対角距離20メートル、最大水深6メートル、水量1 600トン。高低差のある立地を生かして、水槽周囲のらせん状通路に8カ所 の観察ポイントが設けられている。ジンベエザメの飼育展示は国内4館目、日 本海側では初めてとなる。  この日は県内外の親子連れやカップルが次々と入館。大水槽を回遊するジン ベエザメがアクリル板越しに目の前を通り過ぎると「おっきい」と歓声が上が った。  オープンに先立ち、エントランス前で記念式典が行われ、谷本正憲知事があ いさつ、藤井義弘県議会議長、武元文平七尾市長が祝辞を述べた。 〈02〉2010/08/20付朝刊――――――――――――――☆ ◎能登でスター養成/元クリスタルキングの秦さん/七尾市に事務所設立  七尾市内で讃岐うどん店を営む秦好樹(はたよしき)さん(47)は19日 までに、歌手やミュージシャンを養成する音楽制作事務所を設立した。一世を 風靡(ふうび)したロックバンド「クリスタルキング」の3代目ベーシストだ った秦さんは、今度は制作者として、能登の若者とヒット街道を歩む日を夢見 る。  秦さんは、18歳でプロ活動を始め、20歳で人気グループ「イモ欽トリオ」 のバックバンドに参加。その後多くの歌手やバンドと共演し、1993(平成 5)年から7年間、クリスタルキングでベースを演奏した。新人歌手プロデュ ースやCM、カラオケ、ゲーム音楽作曲も手掛けた。  その後、夢だった讃岐うどん店開店のため2000年に引退、香川県内の店 で修行を始めた。07年7月には母方の出身地である七尾市内で讃岐うどん店 「はた坊」を開店し、繁盛店に育てた。  しかし音楽への情熱は衰えず、開店3年を節目に、音楽業界へ再進出を決意。 自身が代表になり、同市内の音楽経験者とともに「エア・フォース・ミュージ ック・アンド・レコーズ」を同市内で設立、編集機材もそろえた。音楽業界の 仲間にも協力を依頼した。  現在は、歌手志望者と面談するなど「スター輩出」の準備も着々。秦さんは、 所属歌手による5年後の日本武道館ライブ、10年後の能登島野外ライブを目 標とし、「若者が持つ夢を後押しし、能登からヒット歌手をどんどん出したい」 と意気込んでいる。 〈03〉2010/08/18付朝刊――――――――――――――☆ ◎家庭に眠る奉燈に光を/田鶴浜あかりまつり/建具の技、大通り飾る  9月12日に七尾市田鶴浜町で開かれる「田鶴浜あかりまつり」を盛り上げ るため、同まつり実行委員会は、地元民家に代々伝わる「子ども奉燈(ほうと う)」をメーンストリートに並べる。奉燈に込められた田鶴浜建具の技を来場 者に紹介する初の試みで、まつりの魅力と地域の伝統技術を広く発信したい考 え。  歩行者天国となる同町田鶴浜交差点から悦叟寺(えっそうじ)に至る市道約 1キロのうち、約200メートルのメーンストリートに10〜20基の子ども 奉燈を並べる。午後6時半に点灯し、藩政時代からの伝統を誇る田鶴浜建具特 有の重厚な塗りや木の味わいを生かした精緻(せいち)な細工を鑑賞できるよ うにする。  田鶴浜町の一般的な子ども奉燈は、高さ約1・5b、重さは10キロ以下で、 建具職人が家の中に飾ることができるように作る。子どもの健やかな成長を願 い、就学前の男児のいる家庭で自前の奉燈をあつらえる風習が昭和初期から広 まり、7月の田鶴浜納涼祭では子ども奉燈が各家の入り口付近に飾られ、住民 らを楽しませた。  最も盛んだった昭和30年代には、祭りの日に子どもが親や兄弟と一緒に奉 燈を引いて歩く光景が多数見られたが、近年は奉燈を屋外へ出す家は少なくな っている。  実行委は「地域ならではの風習が廃れていくのは惜しい」と考え、今年で3 回目となるまつりの目玉として子ども奉燈の展示を企画した。今週から各家庭 に呼び掛け、展示する奉燈を募集する。  実行委副委員長の福田教導さん(67)は「子ども奉燈が地域に町おこしの 明かりをともす先導役になればいい」と期待を寄せる。 〈04〉2010/08/15付朝刊――――――――――――――☆ ◎太平洋戦争「開戦の詔書」写しを保管/七尾の田中さん、父の遺品  1941(昭和16)年12月8日に発布された太平洋戦争「開戦の詔書」 の写しが七尾市小島町の田中閑(しずか)さん(76)宅に保管されている。 田中さんの妻昭子さん(72)の実父他作(たさく)さんの遺品で、東京で代 書屋を営んだ他作さんが「陸軍省の依頼で清書した」とされるが、経緯は不明。 細かい字で整然と記された詔書の写しからは69年前の緊迫した様子が伝わり、 昭子さんは終戦記念日に改めて父の仕事ぶりをしのんでいる。  詔書は縦150センチ、碑。苅吋札鵐舛力損罎暴捗颪C乃C気譴討い襦・崚キ 佑(てんゆう)ヲ保有シ萬世(ばんせい)一系ノ皇祚(こうそ)ヲ践(ふ)メ ル大日本帝国天皇ハ…」で始まり、開戦に至る経緯を説明し、国民に総力を結 集して戦いに挑むよう期している。  他作さんは七尾市鍛冶町出身で、1928(昭和3)年から48年2月まで 東京で暮らし、七尾に戻って5カ月後に亡くなった。  昭子さんによると開戦当時、他作さんは東京で代書屋を営んでおり、知り合 いの軍人を通じて陸軍省から詔書の清書を依頼されたといい、清書した一部を 手元に残したらしい。詔書の左下には他作さんの名前と印が押され、「非常持 出」と書かれた筒に収められていた。  陸軍省からの清書依頼について、昭子さんは国立公文書館などに問い合わせ たが経緯などは分からずじまい。県立歴史博物館の本康宏史学芸課長によると 「陸軍省の軍人が個人的に他作さんに依頼したことも考えられる」という。  昭子さんは「父は清書する前に身を清め、部屋にこもって仕上げたと母から 聞いた。大事な形見だが、公の機関で受け取ってもらえるなら、詔書を譲りた い」と話している。 〈05〉2010/08/05付朝刊――――――――――――――☆ ◎私服の小学校、「制服」導入を/七尾市教委が検討を要請  七尾市教委は、私服で児童が通学する小学校10校の校長に、早ければ来年 度から制服を導入できないか検討するよう要請した。児童の服装が華美に走っ ているとの議論が市教委内で持ち上がり「勉学に集中すべき学校では制服が望 ましい」との結論に達した。今後、服装規定の裁量を持つ校長側とPTAが協 議し、制服導入の可否、制服の内容を決める。  昨年秋、同市で行われた児童の意見発表会や表彰式で、わざと破いたジーン ズや派手な髪形の児童が目立ったことが発端となり、三浦光雄教育長が「公式 の場の服装として華美な私服はふさわしくない」と議論を呼び掛け、校長会を 通じて各小に制服検討を促した。  三浦教育長は、旧七尾市内の小学校でも昭和20〜30年代は制服登校だっ たと指摘。6年間を通せば、私服より制服の方が保護者に負担がかからないと した上で「個性は大切だが、学校で大事なのは勉強であり、服装や髪のセット に費やす時間や労力は惜しい。児童のことを考えれば、小学校は制服着用が望 ましい」と話した。  同市教委のまとめでは昨年度、県内226小学校のうち75%が制服を導入 していた。一方、七尾は13小学校中、田鶴浜、中島、徳田を除く10校が私 服登校で、制服登校の学校数は他市町より極端に少なかった。 〈06〉2010/07/31付朝刊――――――――――――――☆ ◎商店街をギャラリーに/中島の花みずきの会/店舗に住民の作品飾る  七尾市の中島商店街のおかみさん5人でつくる「花みずきの会」の「手づく りのミニ文化展」は30日、同商店街で始まった。延長約550メートルの同 商店街をギャラリーに見立て、店舗ごとに趣の異なる作品を飾り、買い物客の 回遊性向上を図る。  文化展には中島町の住民約30人が公民館の教室などで制作した絵画や陶器、 押し花など多数の力作を寄せた。  「御休処(おやすみどころ) あん庵(あん)」では、俳優の仲代達矢さん が名付けた「無名焼」の器やコーヒーカップをはじめ、畳1枚ほどの大きな和 紙に描かれた抽象画などが目を引く。だけ履物店ではパッチワークのバッグ、 山好電機店では押し花、大直商店ではちぎり絵、大黒呉服店では木目込人形な どが展示された。  地元のアマチュア作家の発表の場を増やすとともに、商店側と住民の交流を 深める目的で初めて企画された。  同会代表の大黒久美子さん(61)は「顔なじみの方でも、趣味の作品をじ っくり見る機会は少ない。展示をきっかけに多くの方との交流が深まればうれ しい」と話した。 〈07〉2010/07/29付朝刊――――――――――――――☆ ◎地元の知恵満載/能登島の情報、カレンダーに/「編集長」は民宿おかみ  七尾市能登島の観光関係者有志でつくる「能登島コンシェルジュ委員会」は 28日までに、島の情報を網羅した観光カレンダーを創刊した。民宿のおかみ らがまとめ役となり、主立った施設や島の行事をはじめ、旬の魚、島の方言な ども手書きで記し、観光客の島内回遊を促す。  「能登島こんかいね」と名付けたカレンダーはB4判。表には民宿や食堂、 ガラス工房、水族館、ガラス美術館などの情報がまとめられている。  裏には7、8月の行事を書き込んだカレンダーを中心に、島の旬の味オコゼ やキスなど魚の紹介やウミボタルの美しさ、「新月、満月の前後3日間に魚の 産卵が見られるスポット」など、島で暮らす人ならではの季節感あふれる情報 が記載されている。  能登島の観光情報を一覧表にして島内に配布する作業は、2008(平成2 0)年8月から、県能登島ガラス美術館の職員が手弁当で行ってきた。この作 業を今年2月発足の同委員会が引き継ぎ、発展させてカレンダーとした。  カレンダーは島内の各施設や民宿、七尾市の能登食祭市場内などに配布した。 「編集長」としてカレンダーのまとめ役を務める同市能登島向田町の民宿「島 宿せがわ」のおかみ瀬川由美子さんは「島に来てくれた人が島の魅力を満喫し、 深く楽しんでもらう助けになればうれしい」と話した。 〈08〉2010/07/28付朝刊――――――――――――――☆ ◎「支部長」の歴史、後世に/石崎奉燈祭/選出方法変更機に記念誌  8月7日に七尾市石崎町で繰り広げられる石崎奉燈祭を前に、同町東4区の 住民が、奉燈巡行を取り仕切る青年団の花形「支部長」の記録を後世に残す活 動に乗り出した。慣例で「一生に一度」と定められた「支部長」が、青年団員 の減少により奉燈奉賛会から選ばれる仕組みに変更したことを機に、記念誌に まとめる。関係者は「過去60年の写真を網羅したい」と意気込んでいる。  同町では1908(明治41)年に連合青年団が発足して以来、各区の「支 部長」が各奉燈の責任者として巡行を仕切ってきた。しかし、東4区では今年、 青年団員5人全員が「支部長」経験者となり、候補者が皆無となった。このた め同区は、新たに奉燈奉賛会を組織し、会員の中から未経験者を「支部長」に 選ぶことにした。  これを受け同区では、長年受け継いできた青年団「支部長」の歴史を記録と して残す。記念誌には各年の奉燈祭で関係者が奉燈と一緒に納まる記念写真を メーンに収録する。高さ13メートルの現在と比べて低い10メートルほどの 奉燈の姿や、未舗装の道路、古い家並みなど町の変遷もうかがい知ることがで きる。  現在9年分が欠落しているが、1950(昭和25)年ごろから今年分も含 めて60年分を掲載する計画で、同祭の由来も収めて9月末に完成する。  奉賛会長を兼ねる柴田耕治町会長は「石崎の男にとって奉燈巡行を指揮する 『支部長』は花形的存在。若者が少なくなったのは寂しいが、一つの区切りと して地区の歴史を残したい」と話した。 〈09〉2010/07/26付朝刊――――――――――――――☆ ◎豪雨でアユ減少/熊渕川に土砂堆積/恒例の川遊びで確認  七尾市南大呑公民館などは25日、同市花園町の熊渕川で恒例の「アユに親 しむ」行事を行った。9日に同川流域を襲った局地的豪雨によって大量の土砂 などが流入し、「七尾一の清流」と呼ばれる川の様相が一変。例年ならこの時 期多く釣れるアユが激減しており、関係者は川が早く元の姿に戻るよう願った。  水は澄んでおり、児童生徒や保護者ら約60人が釣りや川遊びを楽しんだが、 6月まで見られなかった中州が何カ所もできて川の流れが変わったこともあっ てアユの姿はまばら。  公民館の依頼で昼食用のアユを捕った県の内水面漁業免許を持つ花園町会長 の池岡徹さん(59)の釣果は30分間で15匹とふるわなかった。池岡さん は「例年の今ごろの時期なら、30分あればアユ100匹は捕れたはずなのに」 と肩を落とした。  池岡さんによると、豪雨の後の激流によって、アユの餌となる藻が石から洗 い落とされ、アユが身を隠す場になる石と石のすき間も土砂で埋まっていると いう。  夏のアユ、秋のサケの熊渕川への遡上(そじょう)は、毎年変わらぬ風景と なっている。池岡さんは「秋には石に藻が再びつき始め、産卵のためにアユは 戻ってくるだろう」と期待を込めた。  有磯小の中田明男校長は、7月の豪雨や39年前の熊渕川のはんらんを例に 「熊渕川は皆さんの誇りだが、恐ろしい川でもあることを覚えておいてほしい」 と児童に話した。 〈10〉2010/07/25付朝刊――――――――――――――☆ ◎川面に映る明かり4千個/御祓川まつり/神事や灯ろう流し   七尾市中心部を流れる御祓川沿いで24日、御祓川まつりが行われ、大勢の 市民が茅の輪くぐりや神事で無病息災や川の浄化を祈り、川の両岸に並んだ4 千個のろうそくに点灯して七尾の街を優しく照らした。  4千個の明かり点灯は、七尾出身の画聖長谷川等伯の没後400年にちなん で行われた。夜には灯ろう流しも行われ、市中心部を幻想的な雰囲気で包んだ。  神事では、同市の高澤ろうそく店でインターンシップ「能登留学」に励む金 大経済学部4年の別川美帆さんが、みこ姿の「御祓姫」として神事に参加。大 祓(はら)いの儀や清水流しの議などが厳かに営まれた。  御祓川の周辺では、一人芝居や「川への祈りコンサート」が行われたほか、 能路市場やテント市が開かれ、まつりににぎわいを添えた。