□◆□◆□◆□◆ 第72号『ふるさとの薫り・七尾情報』 □◆□◆□◆□                          平成22年5月28日  少しずつ暖かくなりつつありますが、いまひとつパッとしない天候が続いて います。  七尾のまちでは色とりどりのツツジがあちらこちらで咲き誇り、目を楽しま せてくれます。そういえば小学生の頃、学校帰りに友達と一緒にツツジの花の 蜜を何本も何本も吸っていたことを思い出します。最近では花は「見て楽しむ もの」と決めつけていましたが、そんな楽しみ方もあったんだなあ・・・と改 めて感じました。今ではそんなことをする子どももほとんどいなくなったのか と思うと、何だか少しさみしくなります。  6月に入ると北陸地方は梅雨の時期を迎えます。雨の多いこの地方では、梅 雨入りまでのしばらくの間、過ごしやすい時期になります。晴れ間を見つけな がら市内をぶらり歩いてみるのもよいのではないでしょうか。思いがけず、新 たな発見や出会いがあなたを待っているかもしれません。  それでは、第72号をお届けします。                 ご意見、ご要望などは下記まで                ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●                 発行:七尾市企画経営部市民男女協働課                    TEL (0767)53−8633                    FAX (0767)53−1125                    E-mail:kyoudou@city.nanao.lg.jp                ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ ※4月より担当部署が変更になりました。    (旧)総務部 秘書広報課 → (新)企画経営部 市民男女協働課 〜〜〜●第72号メニュー●〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  @ ようこそ祭りの都へ 〜第14回能登よさこい祭り〜  A 2010吉田ホタル遊び  B 無名塾と市民が共演! 「等伯」公演   ※ 市内各施設のイベントについて   ☆北國新聞「七尾ニュース」 ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ☆★☆ @ようこそ祭りの都へ 〜第14回能登よさこい祭り〜  ☆★☆  平成9年からはじまった・☆ぢ能登よさこい祭り・・ぢ。県外チームの参加も年々増え、 昨年も歓喜と感動のうちに幕を閉じることが出来ました。  本祭の特徴は、よさこいチームで結成された能登よさこい連絡協議会が自分 たちで自分たちの祭りを作り上げること。よさこい踊りを通じて、和倉・七尾 ・能登半島の地域振興に携わること。そして、参加チームの負担を少なく、誰 もが参加できる楽しい祭りであること。  さらにスケールアップした能登半島和倉温泉のビックイベントに参加して一 緒に楽しみながら・☆ぢよさこいの輪・・ぢを全国に広げましょう。 ■日時:6月5日(土)10:30〜21:00       6日(日)11:30〜21:30 ■会場:和倉温泉街周辺 ■内容:パレード演舞・ステージ(2日間)     ※地元チームはもちろん、県内外から合計50チーム、2,000人      が参加します。 ※飛び入り歓迎!誰でも参加できる「にわか連」が登場。  一緒に踊ってみませんか?              (問)和倉温泉観光協会・和倉温泉旅館協同組合 TEL 0767-62-1555 =================================== ☆★☆ A ”2010”吉田ホタル遊び  ☆★☆  今年は例年にも増して、趣向を凝らした内容で皆さんのお越しをお待ちして います。 ■日時:6月18日(金)〜19日(土)     20:00〜(両日とも) ■場所:七尾市吉田町地内 ■内容:18日・・・ゲンジほたる鑑賞会など     19日・・・津軽三味線&アフリカンパーカッションなど ■その他 野菜、山菜などの販売や子どもお楽しみコーナーなど盛りたくさん      の内容です。ご家族そろってお越しください。   (問)吉田ホタル遊び実行委員会  TEL 0767-68-3525   =================================== ☆★☆ B無名塾と市民が共演! 「等伯」公演  ☆★☆  戦国時代を生き、天下を夢見た絵師・長谷川等伯の生涯を描く物語。  七尾に生まれ、京の都で活躍した等伯は、どんな思いで「国宝・松林図屏風 」を描いたのか。その謎に迫ります。 ■日時:7月8日(木)18:30開演       9日(金)18:30開演      10日(土)13:30・18:30開演(2回公演)      11日(日)13:30開演 ■会場:能登演劇堂 ■入場料:3,000円(全席自由席・定員650人) ■出演者:無名塾、市民キャスト (問)長谷川等伯没後400年記念事業実行委員会 TEL 0767-66-2325    (七尾市文化振興課内)  ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ★★★ 市内各施設のイベントはこちら ★★★  ◎ 能登島ガラス美術館  TEL 0767-84-1175    → http://www.city.nanao.lg.jp/glass/index.html   ◎ 七尾美術館  TEL 0767-53-1500    → http://www.city.nanao.lg.jp/nanabi/index.htm  ◎ 七尾フラワーパーク のと蘭ノ国  TEL 0767-54-0300    → http://www.notorannokuni.com/  ◎ 能登演劇堂  TEL 0767-66-2323    → http://www.engekido.com/schedule2008.html   ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 01:「七尾の宝」等伯を民謡に/七尾民謡会が創作新民謡制作 02:朝捕れ魚が加工で人気/七尾市の鹿渡島定置 03:沢野ごぼう増産へ金大生と協力/七尾市の協同組合/販路拡大も検討 04:黄金の輝き再び/七尾の仏壇店が85年前の厨子を改修 05:能登島の幸、朝ご飯で/七尾市の民宿経営者有志、勉強会で誘客図る 06:明治の大火、焼け残る?/藩政期の御触書など/七尾の町会施設で発見 07:学校、保育園で緑のカーテン/七尾市が5月下旬に苗配布 08:「でか山」3台、見物客を魅了/七尾の青柏祭 09:花嫁のれん、あでやか/七尾市の一本杉通り/初日は花嫁道中も 10:青柏祭のでか山彩る等伯の「国宝」完成/「桜図」「楓図」複製そろう ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〈01〉2010/05/28付朝刊――――――――――――――☆ ◎「七尾の宝」等伯を民謡に/七尾民謡会が創作新民謡制作  七尾出身の桃山期の画聖長谷川等伯が今年没後400年を迎えたことを記念 して、七尾市の七尾民謡会は創作新民謡「等伯さん」を制作した。6月20日 に同市の七尾サンライフプラザで開く同会設立40周年記念発表会「等伯探訪 ・故郷をつなぐ」で披露する予定で、会員は「七尾の宝」等伯を広く発信しよ うと、稽古に励んでいる。  「等伯さん」の歌づくりは、等伯と同会の節目が重なり、何か記念として後 世に残るものを、との思いから企画。同会の寺口啓作会長が作詞作曲した。  歌はテンポの良いリズムで、歌詞は5題まであり、「港」「城山」「まだら」 「和倉の湯」「でか山」と七尾の特色に、「松林図」「楓図」など等伯の作品 を織り込み、「等伯さんは 七尾の宝」「等伯さんは 日本の宝」のお囃子が 入る。  三味線採譜は六博会の中川六博会主(津幡町)が担当し、踊りは憲蓉会の永 多憲蓉会主(同)が振り付け、「七尾まだら」をイメージした所作も取り入れ た。  発表会では、賛助出演も含め会員ら約70人が華麗なステージを繰り広げる 予定で、「等伯さん」は等伯コーナーとフィナーレで披露する。ステージでは 七尾東雲高演劇科生徒が等伯の寸劇を発表し、水野詩都子、加賀山紋さんが特 別出演する。  会員は同市千野町の千野会館などで練習を重ねており、寺口会長は「等伯を 取り上げた民謡は今までないだけに、『郷土の宝』等伯を歌と踊りで高らかに 発信していきたい」と話した。 〈02〉2010/05/23付朝刊――――――――――――――☆ ◎朝捕れ魚が加工で人気/七尾市の鹿渡島定置  七尾市の網元・鹿渡島定置は、市場に出荷できるだけの量がそろわなかった 魚を水揚げ直後に一夜干しなどに加工する事業に乗り出した。魚種の幅の広さ と味の良さから市内をはじめ金沢市からも注文が舞い込んでいる。23日の崎 山灯台まつりにも地元の味として出品した。  これまで水揚げ量が少ない魚は、従来、港で即売するか漁師の朝食とするし かなかった。同定置がサバやカレイ、ホッケを一夜干しにして販売したところ、 原料が新鮮だけに味が格段に違うと、主婦や料理店主の間で人気を呼んだ。  同定置は昨年から、大量に網に入る厄介者のエチゼンクラゲを塩蔵し、味付 けして販売しており、朝捕れ魚の加工と合わせて、収益力向上につなげている。  崎山灯台まつりでは、これらの加工品に加え、朝捕れ鮮魚も販売する。酒井 秀信代表は「鮮魚にしても加工品にしても、朝捕れの味は格別。リピーターも 増えており、この味を鹿渡島の特産にしたい」と話した。 〈03〉2010/05/17付朝刊――――――――――――――☆ ◎沢野ごぼう増産へ金大生と協力/七尾市の協同組合/販路拡大も検討  七尾市の沢野ごぼう事業協同組合は今年度、金大生と協力し同ごぼうの増産 や流通量拡大に取り組む。学生の視点から耕作放棄地の活用や販路開拓のアイ デアを探り、学生が生産者とともに畑仕事に携わることで町に活気を呼び込む。  金大の公式サークル「地域ブランディング研究会」の学生が年間を通して畑 仕事を手伝い、耕作放棄地や水田からの転作や、連作障害が残る間の畑の活用 策などを生産者と検討する。今年度の大学コンソーシアム石川の地域課題研究 ゼミナール支援事業に採択された。  16日は、金大法学系の大友信秀教授や留学生2人を含む金大生6人が沢野 町を訪れ、畑の下草取りを手伝った。  沢野ごぼうは、同市内の食品加工メーカーや和倉温泉の旅館、金沢市内の老 舗料理店などが商品化を進めている。一方で生産者の高齢化や連作障害のため、 市場への流通量は年間200〜300キロにとどまっている。  生産者は2年前から大友教授や知的財産法研究室と交流し、昨年は「沢野ご ぼう」を地域ブランドとして特許庁に申請するなど、地元の大学の知恵を借り ながら生産拡大に挑んでいる。 〈04〉2010/05/15付朝刊――――――――――――――☆ ◎黄金の輝き再び/七尾の仏壇店が85年前の厨子を改修  能登町小間生(おもう)の真言宗本両寺の85年前の厨子(ずし)2基がこ のほど、七尾市藤橋町の高澤仏壇店で改修され、往時の輝きを取り戻した。厨 子は本尊の大日如来の両脇に据えられ、左に不動明王像、右に弘法大師像が納 められる。23日の弘法大師の忌日法会「御影供(みえく)」で関係者にお披 露目した。  厨子は高さ175センチ、屋根を含めた幅180センチ、奥行き98センチ で、左右ほぼ同じ大きさ。作原隆章住職によると、同寺は1923(大正12) 年に火災に遭っており、その際に新調された可能性が高いという。  厨子は、本堂の雨漏りなどにより屋根が傷み、台座部分にも虫食いなどが目 立っていた。同仏壇店には3月に持ち込まれ、店主で七尾仏壇伝統工芸士の高 澤秀晃さんが七尾仏壇の技を駆使して屋根部分に金箔(ぱく)を施し、金具を 新調し、漆を塗り直すなどして、2カ月がかりで改修した。  輝きを取り戻した厨子を前に作原住職は「思った以上に立派な厨子になった。 これで胸を張って宗祖の法会を迎えられる」と目を細めた。 〈05〉2010/05/12付朝刊――――――――――――――☆ ◎能登島の幸、朝ご飯で/七尾市の民宿経営者有志、勉強会で誘客図る  七尾市能登島の民宿経営者有志グループ「のとじまん会」は11日、島の山 海の幸を使った朝ご飯の勉強会を始めた。島に近い和倉温泉では、県外資本の 低料金旅館進出を機に価格競争が激しくなるとみられ、危機感を抱く同会は月 1回の勉強会を通じて島の恵みを最大限に生かした料理を考案し、誘客を図る。  同会は2008年2月に結成され、現在は民宿7軒が加盟して誘客活動を展 開している。勉強会は毎月の定例会に合わせて開き、地元の旬の魚や山菜、野 菜を使った朝食を出席者が持ち寄って、品評や作り方の紹介を行う。  11日は能登島曲町の民宿「はまづる」に5軒の関係者が集まり、島で旬を 迎えた山菜の漬物やタケノコとワラビの酢みそ和え、野ブキのきんぴら、小鯛 の一夜干しなど8品を味わった。  民宿が料理の腕を磨く背景には、和倉温泉の競争激化がある。同会によると、 4月28日、1泊2食7800円の低価格を掲げる県外資本と、地元資本の新 旅館の開業を機に、複数の温泉旅館で値引きが始まったという。  会員の民宿の宿泊料金は1泊2食8千円程度が相場で、従来は旅館と民宿が 価格帯ですみ分けができていた。民宿経営者からは「20年間経営してこんな 暇な大型連休は初めて」との声も上がっている。  会では、新鮮な魚介や山菜、野菜などの能登島の幸を、夕食だけでなく朝食 にも活用することで、低価格旅館との差別化を図る。角口俊隆会長は「能登島 の宿は味で勝負、という姿勢を確立したい」と話した。 〈06〉2010/05/09付朝刊――――――――――――――☆ ◎明治の大火、焼け残る?/藩政期の御触書など/七尾の町会施設で発見  藩政初期、七尾の町民に生活の心得を申し渡した御触書(おふれがき)「申 触條々(もうしふれじょうじょう)」や藩政中期から後期の各家の税額の基と なる間口を記した「御役間帳(おんやくまちょう)」が8日までに、七尾市相 生町の町会施設で見つかった。七尾の町は明治期の大火により藩政期の史料が 乏しく、関係者は「当時の町民の暮らしぶりを知る貴重な史料になる」として いる。  「申触條々」は万治元(1658)年12月11日の日付を皮切りに文書が 掲載され、その後、同3年、寛文5(1665)年、天和3(1683)年に 内容が追加されている。全部で44ページあり、それぞれに当時の町奉行や各 町の肝煎(きもいり)などの名前が記されている。  中には火の用心や賭け事の禁止、家の礎石「みみ石」を道路にはみ出して設 置してはいけない、など町民としての心得が記入してあり、当時は各町で定期 的に町民に読み聞かせていたとみられる。  「御役間帳」は享保2(1717)年、享和元(1801)年、文政7(1 824)年の3冊。それぞれに相生町(当時は中小池町)の各家の間口の広さ が記されており、文政7年の文書には町内絵図も添付されている。  文書は相生町の草間哲男町会長が今年2月、町会施設の相生町会館で押し入 れの整理中に見つけ、同市市史編さん室に届けた。  七尾の町は明治期に2度にわたり大火に遭っており、「申触條々」の表紙に は焼け焦げた跡がある。大火時に町関係者が間一髪持ち出したか、すんでのと ころで焼け残ったものと考えられるという。  和田学市史編さん室次長は「市中心部に残る藩政期の史料は少ないと思われ るが、相生町のように探せばまだあるのではないか。見つけたら連絡してほし い」と話している。 〈07〉2010/05/07付朝刊――――――――――――――☆ ◎学校、保育園で緑のカーテン/七尾市が5月下旬に苗配布  七尾市は5月から、市内の全小中学校と保育園、市役所など46カ所で一斉 に、アサガオなどの植物を使ったグリーンカーテンづくりに乗り出した。植物 で日差しを防ぎ、夏の室温を下げて冷房効率を高めるとともに二酸化炭素吸収 を図る取り組み。子どもの環境教育や学校の景観向上にも役立てる。  市内では昨年、市役所本庁舎や田鶴浜市民センター、小学校数校で自主的に グリーンカーテンづくりが行われ、日差しをさえぎる効果をあげたことから、 今年は市全体で取り組むことにした。  グリーンカーテンに使うアサガオとフウセンカズラの苗1500本は、七尾 フラワーパークで栽培されており、今月下旬に各施設に配られ、植えられる。  市役所本庁舎では、昨年の7倍の広さにあたる高さ4メートル、幅50メー トルのカーテンを作る計画で、1階に差し込む西日を和らげ、来庁者や職員に 「花咲く壁」をめでてもらう。  市では、秋に実った種を各施設で採ってもらい、来年度以降もグリーンカー テンを続けてもらいたいとしている。電気生ごみ処理機や太陽光発電設備導入 への助成も受け付けており、「市民の力で進める七尾の地球温暖化対策として アピールしたい」(環境安全課)としている。 〈08〉2010/05/05〜07付朝刊――――――――――――――☆ ◎「でか山」3台、見物客を魅了/七尾の青柏祭  七尾市の青柏祭は4日、鍛冶、府中、魚の各山町(やまちょう)のでか山3 台が、同市山王町の大地主(おおとこぬし)神社にそろい踏みした。大勢の見 物客は、七尾出身で桃山期の画聖長谷川等伯にちなむ装飾が施された、豪華な でか山に見入った。  同神社境内に、高さ12メートル、幅13メートルの巨体が集結すると、観 光客が盛んにシャッターを切り、子どもたちは直径2メートルの車輪に驚きの 声を上げた。各町への帰路、若衆の「エーンヤー」の掛け声に合わせ、でか山 を直角に方向転換する「辻廻(つじまわ)し」が決まると、沿道の見物客から 歓声と拍手がわき起こった。  最終日の5日もでか山が勇壮に町を練り、午前中に能登食祭市場前に集結。 午後から御祓川沿いの大通りを駆け抜けて、御祓川泰平橋周辺に再び並んだ。  同橋上の特設ステージでは青柏祭でか山保存会長の武元文平市長があいさつ、 鍛冶町の山口明、府中町の北橋正春の両総代と魚町の中村巧副総代が山町の心 意気を言葉や大木遣りで示した。続いて七尾まだら保存会、七尾豊年太鼓保存 会、七尾民謡会が歌や演奏、踊りを披露した。  同市観光交流課は、青柏祭の人出を昨年より4千人多い約16万4千人とし ている。 〈09〉2010/04/30付朝刊――――――――――――――☆ ◎花嫁のれん、あでやか/七尾市の一本杉通り/初日は花嫁道中も  「第7回花嫁のれん展」は29日、七尾市の一本杉通りで開幕した。初日は 商店など52軒に約150枚ののれんが飾られた同通りで昔ながらの花嫁道中 が繰り広げられ、女性見物客を魅了した。  婚礼の日に婚家の仏間へ入る際にくぐる花嫁のれんは、加賀藩領の加賀、能 登、富山県西部などで幕末から明治にかけて始まった婚礼の風習とされる。  一本杉通りに並ぶ商店や民家にはこの日から一斉に、松竹梅や鶴、おしどり などをモチーフにした色鮮やかなのれんが飾られた。  のれんには所有者や製作年が記されており、訪れた女性客らは店のおかみさ んらとの会話を楽しみ、それぞれののれんに秘められた「嫁ぐ日のドラマ」を 思い浮かべながら、じっくりと見入った。  花嫁道中では、一本杉町出身の通竜太さん(32)と神奈川県藤沢市出身の 妻亜希さん(29)が、青柏祭ででか山を運行する魚町の若衆による木遣りの 先導で通りを歩き、住民や見物客から祝福を受けた。通さんの実家で、合わせ 水やかわらけ割り、花嫁のれんくぐりなどの嫁入り儀礼も行われた。  御祓川仙対橋での開幕式では実行委員長の北林昌之一本杉町会長があいさつ、 武元文平市長、前山正一七尾商工会議所会頭が祝辞を贈った。展示は5月9日 まで行われた。 〈10〉2010/04/28付朝刊――――――――――――――☆ ◎青柏祭のでか山彩る等伯の「国宝」完成/「桜図」「楓図」複製そろう  七尾出身の画聖長谷川等伯の長男久蔵の最高作にして遺作となった国宝「桜 図」の複製が27日、県七尾産業技術専門校で完成した。5月の青柏祭で、府 中町のでか山に等伯作の国宝「楓(かえで)図」の複製とともに飾られた。  完成した桜図の複製は縦約1・1メートル、横約3・5メートルで、実物の 3分の2程度となる。  府中町は2年前、等伯の四百回忌だった昨年の青柏祭に向け、楓図の複製製 作を企画。県七尾美術館を通じて、所有する智積院(京都)に申し出た。する と「ほかならぬ等伯の出身地で、国指定重要無形民俗文化財の祭りである」と の理由で特別に許可を得たという。  桜図の複製も、県七尾美術館が等伯や久蔵の作品を何度か展示したことで、 智積院と親交があったことから了解を得た。楓図、桜図が祭りの山車に使われ るのは、京都の祇園祭以外に例がないという。  桜図は、写真のポジフィルムを参考にビニールに印刷され、住宅環境科5人 が組み立てた。同校の春木久男校長と複製品を見た同美術館学芸員の北原洋子 さんは「写真撮影された原画を元にしているので、金箔が原作より鮮やかだ」 と目を細めた。