_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ _/    ふるさとメール小松 Vol.136     _/ _/              平成25年 4月 1日号_/ _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/  皆さんこんにちは。「ふるさとメール小松」VOL.136をお届けします。  小松の歌舞伎文化を全国へ発信する「全国子供歌舞伎フェスティバルin小松 」は15回目を迎えます。全国から招待するゲスト団体と、地元小松の子供達 の迫真の演技が繰り広げられます。  今年のゲストは、滋賀県米原市の「松翁山子ども歌舞伎」と、新潟県南魚沼 市の「塩沢子ども歌舞伎」。子供達の度胸と心意気を存分にお楽しみください。 ●全国子供歌舞伎フェスティバルin小松 とき 5月4日(土・祝)、5日(日・祝)いずれも開場10時30分、開演 11時 ところ こまつ芸術劇場うらら大ホール 【チケット好評販売中】 桟敷席(1マス2席)……7,000円 指定席(1階SS席)……2,500円※5月4日分のみ完売 指定席(1階S席)………2,000円 自由席(2階一般)………1,500円 自由席(2階高校生以下)…500円 当日は各500円増。残席がある場合のみ取り扱いします。 チケット取扱窓口 こまつ芸術劇場うらら 電話0761(20)5501、 チケットぴあ 電話0570(02)9999 問い合わせ 全国子供歌舞伎フェスティバルin小松実行委員会(文化創造課内) 電話0761(24)8177 ◆◆和田市長にココが聞きたい!◆◆ ●全国さくらシンポジウムin小松 こまつちゃん  今年も桜の季節となりましたね。 和田市長  広報2月号の表紙をご覧になって、桜の開花を待ち遠しく思われた方もいら っしゃったのではないでしょうか。今月11日、12日に開催する全国さくら シンポジウムin小松のプレイベント「小松のさくらフォトコンテスト」の入賞 作品の一つです。  さて、全国さくらシンポジウムは毎年桜の名所地で開催しており、今年で3 2回目を迎えます。この歴史あるシンポジウムを小松市で開催できるのも、桜 の名所を受け継ぎ、今日まで大切に保護してきた地域の皆さんの努力や企業の ご協力のおかげです。当日は、鵜川町の「う川古代桜」や松岡町の「千恵子桜 」に関する活動報告のほか、小松市出身の写真家・織作峰子さんの講演会や写 真展などもあり、桜ファンだけでなく全ての市民が楽しめる内容です。 こまつちゃん  たくさんの人でにぎわいそうですね。 和田市長  小松の春は全国さくらシンポジウムに始まり、5月3日の藤見の会、5月4 日、5日の全国子供歌舞伎フェスティバル、5月10日から13日のお旅まつ り(曳山曳揃えは5月11日)と、全国からのお客様に対し、小松の伝統文化 や歴史のPRにぴったりのイベントが目白押しです。今年は5月1日にオープ ンする「こまつ曳山交流館みよっさ」のこけら落とし公演などもあり、いっそ う華やいだものとなります。  さぁ、小松の春を市民一丸となって盛り上げ、全国へ発信していきましょう。 ◆◆国際交流員ハファエレの Vamos nos conhecer(仲良くなりましょう)◆◆ ●国の美意識  「美」のコンセプトは、歴史や文化、自然、産業などを背景とした認識から 生まれるものであり、様々な国や地域があるように美意識にも多様性があると 感じます。  例えば、日本の「美意識」の根幹としては、対称性、直線性、清潔さ、奇麗 さ、繊細さ、シンプル性、純粋性などが重要視されているように思います。こ れらは、芸術をはじめとして、建築、様々な製品、まちづくりなどあらゆる分 野において、モノのデザインや人のデザイン的思考を通じて感じることができ ます。  一方、私の出身国ブラジルでの「美意識」の根幹には、非対称性、曲線性、 明るさや躍動感、彩りの鮮やかさなどが好まれています。ブラジルは多くの移 民を受け入れてきた背景から、様々な人種が存在し、多種多様な文化が共生し ています。  このように、美をどう捉えるかということは、歴史や文化と深い関係がある ことが分かります。人は「美しい」とされているものを受け入れ、求める傾向 にあることは、文化だけでなくマーケティングの分野にも影響を与えています。 「美しいもの」、「奇麗なもの」には誰もが目を引かれてしまいます。特に海 外進出を目指す企業などは、相手側の国や地域の歴史や文化を深く知った上で、 商品やサービスのデザインや形を考えていく必要があると思います。  「日本の美」を様々なかたちで世界に発信していきたいですね。 ◆◆文化ガイド◆◆ ●〜魅惑の赤、きらめく金彩〜加賀赤絵展  九谷五彩の中で初めて「赤」に着目し、400年にわたるその系譜を150 件の名品でたどります。 会期 4月6日(土)〜5月26日(日) 会場 本陣記念美術館、博物館、錦窯展示館、絵本館ホール十九番館 入館料 一般700円(3館共通券)高校生以下無料、ミュージアムパスポー ト・シニアパスポート利用者は追加料金が必要です。 問い合わせ 博物館 電話0761(22)0714 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□   「ふるさとメール小松」の発行は小松市広報秘書課   電 話 :0761(24)8016   FAX :0761(24)5563   ホームページ :http://www.city.komatsu.lg.jp/   メール :koho@city.komatsu.lg.jp □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ◆ ―――――――――――――――――――――――――――    //北|國|新|聞|* 小|松|ニ|ュ|ー|ス|//      ― ― ― ―   ― ― ― ― ― ― ---------------------------------------------------------------------- 01:中尊寺ハス、平泉町から小松市へ 芭蕉の縁、源平ロマンつなぐ 02:れんが花道通り、4月完成 1日からは双方向通行に 16年がかり 03:ツバメ飛来50年 自転車店、開店翌年から 茗荷谷さん夫婦、見守る 04:姉から妹へ、12年 ランドセルリレー 波佐谷小の山澤さん卒業 05:用水路上に避難小屋 児童が雨風しのぐ 60年ぶり復活 安全にも配慮 06:科学の「案内役」公募 今秋完成のサイエンスヒルズ 上映や展示を統括 07:お見事、80の手習い 「折り紙ばあちゃん」1年足らずで100体 08:陸空のアクセス強化 空港前に新ICを 中日本高速に要望へ 09:被災卒業生にエール 宮古商高の式典に出席 石川菓業青年会の那谷会長 10:地域密着作戦 小松基地、信頼回復へ 地元出身の司令自ら方言を指導 ---------------------------------------------------------------------- 〈01〉2013年03月30日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎中尊寺ハス、平泉町から小松市へ 芭蕉の縁、源平ロマンつなぐ  岩手県平泉町の中尊寺で約800年前の奥州藤原氏時代の種子から育てた古 代ハス「中尊寺ハス」が4月、小松市に株分けされる。市は日末蓮池公園(日 末町)で育て、7月末に紅色の花を楽しめる見込み。小松ゆかりの歌舞伎「勧 進帳」にまつわる源平ロマンを発信する。  中尊寺ハスは、1950(昭和25)年、平安時代末期の1189年に死去 したとされる藤原泰衡(やすひら)の首桶(おけ)から見つかった種子を育て たハスで、1998年に開花した。中尊寺で栽培されており、毎年2〜3カ所 に株分けされている。県内への株分けは小松市が初めて。  昨年9月に小松市で開かれた松尾芭蕉ゆかりの地を発信する「奥の細道こま つサミット」で、参加した平泉町関係者が小松市側に中尊寺ハスを紹介した。 勧進帳に登場する源義経は当初、藤原氏から保護されたが、最終的には藤原泰 衡の軍勢の襲撃で自刃に追い込まれた。市はこうした歴史を伝える素材として も中尊寺ハスを活用する。  小松市は中尊寺から地下茎を受け取り、4月下旬に日末蓮池公園の池に植え、 案内表示も設置する。中尊寺ハスの花は4日程度で散るが、市は成長すれば、 市内の別の公園に移植したり、サイエンスヒルズこまつなどで展示して市民や 観光客らが観賞する機会を増やしたい考えだ。  市は「中尊寺ハスは、義経も観賞した花の子孫かもしれない。小松の歴史な どを感じてほしい」(緑花公園課)としている。 〈02〉2013年03月28日(木)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎れんが花道通り、4月完成 1日からは双方向通行に 16年がかり  JR小松駅西側とこまつ曳(ひき)山交流館方面を結ぶ都市計画道路「小松 駅前線」(通称・れんが花道通り)が4月末、16年がかりで完成する。約5 0件の用地取得の一部が難航したが、最終的に全地権者の協力を得た。県は景 観のために歩道にはレンガ調のタイルを使用。4月1日からは双方向通行も可 能になる。  整備区間は小松市土居原町から龍助町までの250メートル。県は1998 (平成10)年度から「都市ルネッサンス石川・都心軸整備事業」として、中 心市街地のにぎわい再生を後押しするために事業を始めた。  整備前は、幅員10・5メートルで一方通行だった。沿線の地権者から用地 を取得して幅員を18メートルに広げ、片側1車線の対面通行にする。  県によると、1932(昭和7)年の大火では現地付近はレンガと瓦しか残 らなかった。地元住民らが中心になった協議会では、レンガを生かしたまちづ くりを進めることを決めている。このため、県は景観整備を官民協働で進める ため、歩道にレンガ調のタイルを使用、停車帯にはレンガ模様の舗装を施した。  5月オープンの曳山交流館前の広場には、歌舞伎の定式幕の縦じま模様を描 き、地域の文化を感じてもらう。  県は「小松駅前の象徴となる道が完成することで、街中の回遊性が高まり、 市街地の活性化につながってほしい」(南加賀土木総合事務所)としている。 〈03〉2013年03月23日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎ツバメ飛来50年 自転車店、開店翌年から 茗荷谷さん夫婦、見守る  小松市串茶屋町の自転車店に50年間、毎年かかさず、ツバメが巣をつくり に訪れている。野鳥の専門家によると、半世紀にわたりツバメが同じ場所に巣 をつくるのは珍しい。店を営む茗荷谷信外(みょうがだにのぶそと)さん(7 5)、妻峰子さん(73)は、ツバメを温かく見守っている。  茗荷谷さん夫婦は1963(昭和38)年に串茶屋町で自宅兼店舗を建て、 自転車店を営み始めた。ツバメが最初に店内に入ってきたのは翌年の3月24 日。以来毎年、ツバメが訪れた日を壁に記してきた。  巣は店内の天井付近に3カ所ある。ツバメが羽を休められるよう止まり木を 付けたり、外と店内を行き来しやすいよう専用の窓を設けるなど、茗荷谷さん 夫婦はかいがいしく世話をしてきた。  茗荷谷さんのところに訪れるツバメは人を怖がらず、自転車店に客が来ると、 店内に入ってきて鳴いたり、ハチなど昆虫をくわえて、夫婦に見せてくれるこ ともある。  茗荷谷さん宅の巣からは毎年5〜10羽のツバメが巣立ち、50年で約30 0羽が育った。毎年、巣立った雄が4月ごろ、つがいとなって訪れ、ひなを育 てた後、9月ごろに一家で巣立っていくという。  加賀市鴨池観察館によると、ツバメが50年もの間、同じ場所に巣づくりに 訪れるのは珍しい。周辺には餌となる昆虫が多いうえ、外敵も少なく、ツバメ が過ごしやすい環境が整っているとみられる。  今年は、これまでで最も早い3月10日に雄のツバメが巣を訪れた。茗荷谷 さん夫婦は「毎年、ツバメが来るのを楽しみにしている。これからも2人でツ バメの成長を見続けたい」と笑顔で語った。 〈04〉2013年03月18日(月)付北國新聞夕刊----------------------------☆ ◎姉から妹へ、12年 ランドセルリレー 波佐谷小の山澤さん卒業   小松市波佐谷(はさたに)小6年の山澤侑花(やまざわゆか)さん(12) =同市瀬領町=は18日、7歳上の姉から受け継いだランドセルとともに同校 を卒業した。使い捨ての時代に「もったいない」と自らの意志でお下がりを受 け、姉妹がリレーで使い続けて12年。自慢のランドセルもゴールを迎え、侑 花さんは姉妹の学校生活を支えた宝物への感謝を胸に、新たな一歩を踏み出し た。 ●「もったいない」自分の意思で  侑花さんは姉の大学1年生桃子さん(19)と兄の松東中3年生慎太郎君 (15)と3人きょうだい。ランドセルは桃子さんが小学校を卒業した後、1 年間保管してあり、翌年に新1年生となる侑花さんが「きれいなのに、捨てる のはもったいない」と桃子さんの赤色のランドセルを使うことにした。  侑花さんは入学後、同級生の黄やピンク、水色などの個性的なランドセルや ピカピカのランドセルをうらやましく思った時期もあったが、大切に使い続け てきた。  しかし、4年生になると、ランドセルはあちこちですり切れやしわが目立ち、 教科書やノートを入れる内部の皮もめくれてぼろぼろに。男子児童から冷やか されたこともあった。それでも侑花さんは「10年も使っているんだから」と 誇らしげに言い返し、担ぎ続けた。  18日に卒業式を迎えた侑花さんは「なんとか壊れず頑張ってくれた。お姉 ちゃんのように物を大切にできるようになりたい」と話し、母の聡美さん(4 8)は「ランドセルを見ると12年間の思い出がよみがえる。姉妹で大切に使 ってくれた」と目を細めた。 〈05〉2013年03月17日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎用水路上に避難小屋 児童が雨風しのぐ 60年ぶり復活 安全にも配慮  小松市吉竹町の農道を車で走っていると、細い用水路をまたいで建っている 小屋が目に入った。中にはランドセルを担いだ小学生が何人かいる。バスの停 留所にも見えるが、時刻表は見当たらない。一体、何の建物なのか。  小屋は木造建てで、中は畳6畳分よりちょっと広いぐらいだ。ベンチも置い てあり、木の香りがして真新しい。2月下旬に建てられたという。  中にいた小学生に「ここは何?」と聞いてみると、「そんなことも知らんの。 これは『避難小屋』や。風が強かったり、雨がいっぱい降った時に入るがや」 とちょっぴり自慢げに教えてくれた。  吉竹町は国道8号八幡インターチェンジ近くの住宅地。児童が通う苗代小は 約2キロ離れた北浅井町にある。子どもなら歩いて1時間以上もかかる。  全校児童約600人の同校には、吉竹町からは約380人が通うが、通学路 は広がる田園地帯の真ん中を貫く農道。確かに雨風が強い日の登下校は大変そ うだ。 ●60年ぶりの復活  小屋は吉竹町と学校のちょうど中間にある。町内会長の厄カ・戸気気鵝複僑后ヒ は「わしの子どもの時も、老人会が竹やわらでつくってくれた小屋があったん や」と話し、当時とほとんど同じ場所に建てたという。厄カ・気鵑・・慇犬世テ たのは1950年ごろだというから、約60年ぶりに避難小屋が復活したこと になる。  用水路の上に建てた理由は「農業が始まっても邪魔にならんようにするため や」と厄カ・気鵝・造藁拂・寮虧斂酊・任蓮・斑歡・茲蠅眄茲忘鯒・隠鰻遒鉾・ 難小屋を建てた。ただ農道に設置したため、冬季限定で春にはいったん撤去さ れる。  厄カ・気鵑蓮崔箸・・覆辰討癲・翩・簑膠・瞭セ・△襪笋蹇・海譴覆蘿・罅「 子どもらが使える」と誇らしげ。 ●安全面にも配慮  児童への思いやりはほかにもある。安全面を考え、中が見えるように壁の部 分は透明の塩化ビニール板にした。万が一、不審者から逃げられるように、出 入り口は二つ設けた。  避難小屋は、児童の登下校を見守る「わがまち防犯隊員」にも重宝されてい る。隊員の男性は「小屋ができて子どもたちと話す機会が多くなった。そうい えば、あいさつする子も増えたなあ」とにっこり。  田んぼの真ん中にぽつりと建つ小屋は、児童が雨風をしのぐだけではなく、 地域住民との交流の場にもなりそうだ。 〈06〉2013年03月15日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎科学の「案内役」公募 今秋完成のサイエンスヒルズ 上映や展示を統括  小松市はJR小松駅東側で今秋完成する交流施設サイエンスヒルズこまつに、 サイエンスコーディネーターを配置することを決め、14日までに公募を始め た。科学の面白さを来場者に分かりやすく伝える「科学の道しるべ」役を務め、 「科学と交流」のシンボルとなる施設の魅力を高める。  コーディネーターは3Dシアターで上映するソフトの制作をはじめ、他の科 学館との連携、3年を目安とする企業展示の更新などを統括する。講座で、科 学や天文学の原理や現象などを子どもにも分かりやすく伝えることも予定され ている。  サイエンスヒルズは小松で初めての科学館となり、地域の主産業である製造 業などに従事する理科好きの青少年の育成を目的の一つとする。このため、市 は科学の最新知識を持ち、来館者を引き付ける人材を求めている。教員経験者 や全国の科学館などで勤務経験がある人を歓迎する。  市は協賛・広告を集める営業スタッフと、情報発信に当たる広報・イベント スタッフも各1人募集する。  市は「来館者に感動と驚き、夢を与えられる人を望む。サイエンスヒルズを 世界に発信したい」(まちデザイン第2課)としている。問い合わせは同課= 0761(24)8096=まで。 〈07〉2013年03月07日(木)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎お見事、80の手習い 「折り紙ばあちゃん」1年足らずで100体  小松市矢田野町の書店で、カウンターに並ぶたくさんの人形が目に止まった。 店主によると、全て近所のおばあちゃんが千代紙で作ったらしい。人形作りを 初めてまだ1年足らずだそうだが、細かい作りは玄人はだしだ。作業風景を見 てみようと自宅に向かうと、「折り紙ばあちゃん」は器用に手先を動かしてい た。  「昨日はイケメンを作ったのよ」。折り紙ばあちゃんこと木村町子さん(8 2)=矢田野町=が、紋付きはかま姿のお婿さんの人形を見せてくれた。夜7 時から朝6時まで、徹夜で作ったのだという。とても80代とは思えない気力 だ。 ●誰にも教わらず  木村さんが折り紙で人形を作り始めたのは、昨年4月。近所の山口書店に行 ったところ目当ての本がなく、千代紙を買って帰った。そんなささやかなきっ かけで「80の手習い」は始まった。  教えてくれる人はいない。教本もない。好きな日本人形を見て作るのが木村 さんのやり方だ。  4匹の飼い猫が代わる代わる膝に座るほのぼのとした雰囲気の中、眼鏡を掛 けた木村さんの目は真剣そのもの。人形の大きさは5センチから15センチ。 綿棒やピンセットを使いながら、人形を仕上げていく。  女の人が紙を読んでいる人形があった。何を読んでいるのか聞いてみると、 「離縁状なのよ。なんだか面白くない?」と木村さん。まさか三くだり半だと は。ユーモアセンスも独特だ。 ●喜ぶ顔うれしくて  なぜこんなに一生懸命になれるのか。「人にあげると喜んでもらえるのがう れしくて」。これまでに作った約100体は、くだんの書店や公民館、診療所 などにプレゼントしたという。  着物も髪飾りも小物も全部見事な出来栄えだ。物事を始めるのに遅いという ことはない。優しい笑顔の木村さんから、大事なことを教わった。 〈08〉2013年03月05日(火)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎陸空のアクセス強化 空港前に新ICを 中日本高速に要望へ  小松市議会3月定例会は4日、本会議を再開し、和田慎司市長は一般質問の 答弁で、小松空港の近くに北陸自動車道のインターチェンジ(IC)新設を目 指す意向を示した。交流人口の拡大や物流の利便性向上に向け、陸空のアクセ スを強化するのが狙い。井田秀喜氏(自民党こまつ)が質問した。  小松市内では、小松ICのほか、福井方面に限り乗り降りできる安宅スマー トICが2009(平成21)年に安宅パーキングエリアで開設された。市は 当初、安宅スマートICで金沢方面でも利用ができるよう、中日本高速道路や 国などに整備を要望していた。  しかし、安宅スマートIC付近は北陸道との連絡道路を整備するための土地 が足りない可能性があるという。小松空港まで約2キロあるため、市は空港に 近い小松IC−安宅スマートIC間で新ICを設けたい考えである。  市によると、整備の条件として、新ICが必要な明確な理由と、利用者の掘 り起こしが求められる。 〈09〉2013年03月04日(月)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎被災卒業生にエール 宮古商高の式典に出席 石川菓業青年会の那谷会長  県内和菓子店の若手経営者らでつくる石川菓業青年会の那谷忠之会長(39) =小松市大文字町=は1日、岩手県宮古市の宮古商高の卒業式に来賓として招 かれ、東日本大震災で被災した卒業生らにエールを送った。同校卒業式で岩手 県外から来賓が招かれたのは初めてという。  同青年会は被災者支援活動として、同校で和菓子教室を3回開いた。「大勢 の人が支援してくれたけれど、3回も来てくれたのは、石川の皆さんだけ。ぜ ひ出席を」という生徒からの招きに応じて式に出席した。  那谷会長らは式の後、茶道部員にお守りをプレゼントし「つらい出来事を乗 り越え、宮古市を元気にしてほしい」とあいさつした。  同青年会は震災直後から福島県いわき市で伝統行事の芋煮会を開いたり、宮 城県南三陸町などに和菓子を贈る活動などに取り組んできた。学校の卒業式に 招かれたのは初めてで、那谷会長は「招待されてうれしかった。子どもたちは しっかりと前を向いていた。これからも復興を少しでも後押ししていきたい」 と話した。  那谷会長によると、岩手県の沿岸部では、がれきは撤去されたものの、道路 整備などインフラは手つかずの面がまだ多い。山田町の中学生の保護者は約4 割が仕事がなく、生活保護を受給しているなど、生活が十分に再建されている とは言い難いという。  同青年会メンバーら4人は27日に石川を出発し、岩手県山田町の保育所や 中学校などでは、和菓子教室を開いて桃の上生菓子作りを指導した。保育所や 学校に、石川の菓子店から寄せられたきんつばやあめ、洋菓子など4200個 を贈った。2日に石川に帰った。 〈10〉2013年03月01日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎地域密着作戦 小松基地、信頼回復へ 地元出身の司令自ら方言を指導  航空自衛隊小松基地は、F15戦闘機タンク落下事故や隊員の相次ぐ不祥事 で失った市民の信用を取り戻そうと、「地域密着作戦」を展開している。28 日までに地元出身の山本祐一基地司令が講師を務める方言講座が始まった。さ らに民間向け講演の講師派遣、お旅まつりのみこし担ぎ、清掃ボランティアな ど。約1600人の隊員一人一人が信頼回復へ地道な活動を続けている。  小松基地では、2011(平成23)年10月にタンク落下事故が発生。そ の飛行訓練休止中に隊員が恐喝と窃盗の疑いで逮捕され、市民から厳しい批判 の声が出ていた。  小松基地の隊員約1600人のうち、石川県出身者は約190人で、県外出 身者が9割近くを占め、方言の細かなニュアンスが分からない隊員が多いとい う。  このため、「市民と意思疎通を図るには、まずお国言葉から」と、能美市大 成町出身で、22年ぶりに県内出身の基地司令として着任した山本司令のアイ デアで方言講座が始まった。  「『オランダ』(おらんだ)は南加賀の方言では、いなかった、という意味 や」。2月27日に開かれた講座では、山本司令が県出身の隊員と日常会話を 再現。「『けなるい』は、うらやましい」「『なみなみ一杯』は、つるつる一 杯と言うんです」と方言を解説した。  基地司令は通常、文書を作成することがほとんどないが、講座では山本司令 が練って作った資料が使われる。市民感情に敏感であってほしいとの思いから、 「めんでぇこと」(みっともないこと)など不用意に使うと不快感を与える言 葉も教えている。  市民に国防の任務をよく知ってもらおうと、企業、団体向けの講演も積極的 に行っている。例年は年10回程度の講師の派遣が、今年度は3倍となる30 回ほどに増える見込みだ。基地司令が講師を務めることが多いが、市民の関心 が大きい東日本大震災の被災地で活動した隊員を派遣したケースもあった。  昨年9月には、地域のクリーン作戦を初めて行い、隊員140人がごみ袋約 200袋の空き缶などを拾った。曳山(ひきやま)子供歌舞伎の上演で知られ るお旅まつりでは、隊員80人がみこしを担いで、市民と一緒に練り歩いた。 企業の新入社員研修に利用されることが多い体験入隊も積極的に受け入れてお り、利用者は年間300人に上る。  山本司令は「地域住民との密接な交流を図り、親近感が湧く関係を築きたい 」としている。 ---------------------------------------------------------------------- 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