_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ _/    ふるさとメール小松 Vol.117     _/ _/              平成23年 9月 1日号_/ _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/  皆さんこんにちは。「ふるさとメール小松」VOL.117をお届けします。  小松市とイギリス・ゲイツヘッド市との姉妹都市提携が結ばれてから、今年 で20周年。これを記念してゲイツヘッドから訪問団を迎え、「ゲイツヘッド ・デイ」を開催します。会場では、本場イギリスの紅茶を楽しめるほか、両市 による音楽の協演などが行われます。姉妹都市ゲイツヘッドを身近に感じてみ ませんか。Let’s Enjoy Gateshead! ■ゲイツヘッド・デイ とき 9月10日(土) ところ こまつ芸術劇場うらら、市民公園(JR小松駅前)ほか ●Enjoy Tea Time! 〜紅茶を楽しむ〜 時間 15時〜 ところ ホテルサンルート小松(うららから送迎バス運行) 定員 40人(先着順) 参加費 1,000円 申し込み 空港・地域交流課 電話0761(24)8039 ●Enjoy Music! 〜音楽を楽しむ〜  ゲイツヘッド・ケイリィ音楽団と小松市立高校芸術コースとの協演による演 奏会です。両市の奏でるハーモニーをお聞きください。また、飲食ブースもあ りますので、併せてお楽しみください。 時間 17時〜 ところ 市民公園(JR小松駅前) ●Enjoy Talking! 〜会話を楽しむ〜  うらら1階のインターナショナル・ラウンジで、世界各国の文化を紹介する ほか、県内在住のイギリス人が、ゲイツヘッド市近郊の魅力を紹介します。 時間 10時30分〜 問い合わせ 空港・地域交流課 電話0761(24)8039 ◆◆和田市長にココが聞きたい!◆◆ ●ゲイツヘッド市との交流 こまつちゃん  イギリスのゲイツヘッド市と姉妹都市提携20周年を迎えました。市長は7 月末にゲイツヘッドを訪問しましたが、いかがでしたか? 和田市長  ゲイツヘッドの人たちが私たち代表訪問団を古き良き友人として手厚く迎え てくれ、とても感激しました。また、小松造園組合が丹精込めた日本庭園の披 露や、九谷焼作品の展示、九谷焼作家と英国アーティストとの交流も大きな評 価をいただきました。  さて、交流の大きな柱に「小松・ゲイツヘッド友好の翼」があります。毎年 交互に中高生を約2週間派遣し、ホームステイなどを行うもので、小松からの 派遣はこれまでで約150人にもなります。ゲイツヘッド訪問中、友好の翼に 参加している小松の子供たちに会いましたが、皆さん出発前よりもしっかりと した表情になっていたのが印象的でした。短期間でも、海外で過ごすことはと ても貴重な経験であり、長年続けている青少年交流の意義を改めて強く感じま した。今後、さらに長期の派遣留学制度を検討しています。子供たちが国際的 な感覚や視野を養えるような機会を広げ、応援していきます。 こまつちゃん  9月には、ゲイツヘッドからの訪問団が来松しますね。 和田市長  ゲイツヘッドの皆さんは、茶会や九谷焼の絵付け体験をとても楽しみにして います。小松の文化を知ってもらうだけでなく、ゲイツヘッドの文化を紹介す る「ゲイツヘッドデイ」も開催されます。言葉や文化の違いを越えて、相互理 解を深めるひと時にしたいと思います。皆さんもぜひ異文化交流を楽しんでく ださい。 ○●国際交流員ハファエレの Vamos nos conhecer(仲良くなりましょう)●○ ●”ハグ”しませんか  例えば、自分の子供が遠くの大学へ行く時、どうやって見送りますか?友達 から素敵なお土産をもらったら、どうやってそのうれしさと感謝の気持ちを伝 えますか?友達が悲しんでいる時、慰めの気持ちをどう表現しますか?  私の答えはハグ(hug※抱擁の意)です。皆さん最近誰かとハグしました か?私は小松に来てもう5か月になりますが、ハグは合計3、4回しかしてい ないような気がします。ブラジルの母は、それを聞いてびっくりしていました。 ブラジルでは、家族や友達と1日のうち1回はハグしなければ何か物足りない と思うほど、欠かせない文化なのです(会社の同僚は例外ですが)。けれど日 本はハグの習慣がないので、日本の生活の中では、相手に気持ちを表したい時 でもハグやキスを我慢することがあります。そんな時、自分がボディーコミュ ニケーションの文化で育ってきたことを実感します。  どの文化においても習慣にはそれぞれ意味があるものだと思います。ハグに も「久しぶり」、「ありがとう」、「これからもよろしくね」、「もっと親し くなりましょう」、「大好き」、「愛している」など、いろいろな意味があり ます。気持ちを冷静に言葉で表すのではなく、感情で体を動かす習慣によるも のなのかもしれませんね。  今日は一番親しい人にハグしてみませんか。 ★☆文化ガイド★☆ ■博物館特別展 本田貞吉磁器焼成200年 再興九谷 会期 9月17日(土)〜11月20日(日) ところ 博物館 開館時間 9時〜17時 休館日 月曜日、祝日の翌日 入館料 一般300円、65歳以上250円、高校生以下無料(要証明書提示) 問い合わせ 博物館 電話0761(22)0714 ■松竹新派特別公演 女の一生 とき 9月24日(土)13時30分開場、14時開演 ところ こまつ芸術劇場うらら大ホール 出演 波乃久里子、風間杜夫、安井昌二、中山仁、司葉子 入場料(全席指定・税込み) S席4,500円、A席3,800円(当日各 500円増) 問い合わせ こまつ芸術劇場うらら 電話0761(20)5500 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□   「ふるさとメール小松」の発行は小松市広報秘書課   電 話 :0761(24)8016   FAX :0761(24)5563   ホームページ :http://www.city.komatsu.lg.jp/   メール :koho@city.komatsu.lg.jp □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ◆ ―――――――――――――――――――――――――――    //北|國|新|聞|* 小|松|ニ|ュ|ー|ス|//      ― ― ― ―   ― ― ― ― ― ― ---------------------------------------------------------------------- 01:「滑走路」1108人満喫 小松でラン&ウオーク 基地と空港50周年 02:子供歌舞伎、土日中心に 曳山八町連絡協、来年の日程決定 お旅まつり 03:「粘り強さで勝負」 小松から世界陸上へ最終調整 競歩の荒井選手 04:不法係留ゼロへ検討組織 小松市梯川のプレジャーボート 国交省 05:戦地から最後の手紙 「僕の帰りを待って居て」 妻に覚悟と感謝つづる 06:東日本大震災 懸命の放水、恐怖なかった 小松基地隊員、福島原発冷却 07:僧侶と料理人タッグ 仏教青年会と中華組合青年部が「チーム小松」 08:「遊女の墓」念願の修復 小松市串茶屋町 地域の遺産、風化に歯止め 09:模擬合戦、初参戦 小松市どんどんまつり 歌舞伎市、催し多彩に 10:小松市、「環境王国」登録へ 安心安全な農作物発信 北陸で初 ---------------------------------------------------------------------- 〈01〉2011年08月28日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎「滑走路」1108人満喫 小松でラン&ウオーク 基地と空港50周年  小松空港開港と航空自衛隊小松基地開庁の50周年を記念した「小松空港ラ ン&ウオーク」(同実行委員会、北國新聞社主催)は27日、同空港仮設滑走 路跡地特設コースで、昨年を上回る全国の1108人が参加して行われた。参 加者は空港と基地の半世紀の歩みに思いを寄せながら、普段は立ち入ることが できない「滑走路」からの景色を満喫した。 ●大震災復興にも協力  空港・基地と同じ50歳を迎えた木村祥子さん=加賀市黒崎町=は夫孝志さ ん(53)と参加し、「朝日を浴びながら空港の内側からの景色を楽しめた」 と満足そうに話した。砺波市東部小5年の安達優巳君(10)は「将来は自衛 隊でパイロットになって飛行機で滑走したい」と、夢を膨らませた。  東日本大震災に思いをはせた参加者もいた。被災地の宮城県柴田町から参加 した会社員柴崎浩寿さん(50)と良子さん(49)夫婦は震災以降、宮城県 内で出場予定だった大会が全て中止になったため今年初めての大会となり、 「気持ち良く走れた」と笑顔を見せた。集合場所には、東京電力福島第1原発 などで稼働した小松基地のポンプ車や給水車、活動紹介写真が展示された。参 加費のうち1人当たり100円が東日本大震災の義援金として被災地に送られ る。  大会は小松空港と小松基地に理解を深めながら、健康づくりを進めてもらう 目的で開かれた。仮設滑走路跡地のうち長さ2200メートルを利用した特設 コースでウオーキング、ジョギングコースと、3キロと5キロ、10キロの各 タイムレースが行われた。今年で2年目で、民航機の運航に影響が出ないよう に早朝に実施した。  会場には小松基地に配備されているF15戦闘機や救難ヘリが展示されたほ か、駐機中の民航機も間近で見ることができた。  開会式では、北國新聞社の山本正美事業局長があいさつ、和田慎司小松市長、 井筒俊司小松基地司令が祝辞を述べた。灰田昌典小松市議会小松基地・空港対 策特別委員長、岡田靖弘北陸エアターミナルビル代表取締役専務(小松商工会 議所副会頭)、森久規小松市副市長、表正人県空港企画課長ら来賓が紹介され、 小松基地勤務の坂本耕二さん(33)と長男大夢君(7)が選手宣誓した。 ■思ったより長い 毎年続ければ 来年はタイムレース挑戦 元気もらった  良い記念に ●井筒司令と和田市長がウオーキングコースに  ◇…ウオーキングコースに参加した井筒司令は「自衛隊に入り25年になる が、滑走路を端から端まで歩くのは初めて。思ったよりも長かった」と話し、 一緒に歩いた和田市長は「『国防の最前線』を歩くのは望外の喜び。毎年続け れば小松の売りになる」と語った。 ●「空都」の魅力発信 小松JCメンバー  ◇…小松青年会議所(JC)の桶谷則之理事長や、前理事長の佐々木紀日本 JC北陸信越地区石川ブロック協議会長ら8人が参加し、背中に「空都」と記 された水色のポロシャツを着てウオーキングに汗を流した。空港の特色を生か したまちづくりや人づくりを進める小松JCのメンバーは文字通り「空都」の 魅力を発信したようで、桶谷理事長は「来年は5キロのタイムレースに挑戦し たい」と意気込みを示していた。 ●最高齢は80歳男性  ◇…参加者最高齢は東田誠一さん(80)=小松市八幡=。ウオーキングが 趣味で真夏でもほぼ毎日、散歩するという東田さんは里帰り中の次女小井谷陽 子さん=東京=、孫2人と、かくしゃくと歩いた。 ●誕生日の記念に  ◇…小松市吉竹町の吉村佑治さん(69)はこの日が誕生日で、家族5人で 大会に初めて参加した。「奇遇で良い記念になりました。滑走路を歩けるなん てなかなかできないですから、本当に良かった」と記念のウオーキングに声を 弾ませた。 ●石川ミリオンスターズの選手も健脚  ◇…石川ミリオンスターズの端保聡社長と中川貢輔、栃谷秀幸両投手、平田 陸野手がユニホーム姿で参加した。中川投手は「子どもたちが楽しんでいる姿 を見て元気をもらった」と一層の奮起を誓った。 ●1歳児も頑張る  ◇…坂井市の稲垣芳隆さん(37)と千鶴さん(33)の長女翔月ちゃん (1)が、兄の颯赳ちゃん(3)ら家族や親類と一緒に「滑走路」を歩いた。 最初は千鶴さんに抱っこされて眠っていたが、途中で目を覚まし、100メー トル近く歩き、健脚ぶりを披露した翔月ちゃん。「良い記念になりました」と 家族は笑顔を浮かべていた。 ●横断幕掲げ記念撮影  ◇…ジュピターランニングクラブ(金沢市)はレース後、メンバーの田中美 希さん(40)=同市上荒屋町4丁目=が手作りした横断幕を使って記念撮影 した。田中さんは「みんなで走れて楽しかった」と振り返り、忘れられない思 い出になったよう。 〈02〉2011年08月26日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎子供歌舞伎、土日中心に 曳山八町連絡協、来年の日程決定 お旅まつり  小松市のお旅まつりの華である曳(ひき)山子供歌舞伎が、来年は日程を土 日中心の4日間(5月11〜14日)に変更して上演される。伝統通りの日程 では日曜日から水曜日開催となり世話役の不足や観客減が見込まれるため。住 民の減少などに頭を悩ませる中心市街地で行われる伝統文化だけに、曜日をず らして受け継ぎ、にぎわいを創出する。  お旅まつりは莵(う)橋、本折日吉両神社の春季例大祭で、両神社に奉納す る神事と位置付けられる曳山子供歌舞伎は原則、例大祭期間中の13日から1 6日に行われ、華麗な衣装を身につけた女児が曳山の舞台で熱演する。  曳山子供歌舞伎は場所を変えながら1日数回上演するため、曳山の移動など に多くの世話役が必要になる。住民減少に加えて平日に休みを取れない会社員 が増え、曳山を持つ町内会は住民だけでは足りずに他の町内会に転居した元住 民らの助けを得て運営している町内会もある。  また、平日開催になれば観光客の入り込みが低下し、売り上げが下がると予 想すればにぎわい創出に影響する露店の出店数も減る可能性もある。  曳山を持つ8町内会でつくる「小松曳山八町連絡協議会」がこうした現状を 考慮し、来年の上演日を2日間前倒しすることにした。曳山が集まってライト アップされる「曳山八基曳揃(ぞろ)え」は12日に行う。神輿巡行は本折日 吉神社が12、13日、莵橋神社が13日に変更する予定。  同協議会の縄紘平会長は「本来なら神社の神事に合わせて曳山子供歌舞伎を 上演したいが、来年はやむを得ない。再来年以降は来年の状況を見て決めたい 」と話した。 〈03〉2011年08月23日(火)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎「粘り強さで勝負」 小松から世界陸上へ最終調整 競歩の荒井選手  韓国・大邱(テグ)で27日に開幕する世界陸上選手権の男子50キロ競歩 に初出場する荒井広宙(ひろおき)選手(23)=小松市高堂町、北陸亀の井 ホテル=が22日、長野県で行われていた日本代表選手の合宿から小松市に戻 り、最終調整を始めた。全国大会で優勝経験がない荒井選手は、遅咲きをバネ に晴れ舞台で最高のレースを見せようと意気込んでいる。  荒井選手は4月、輪島市で開催された日本選手権50キロ競歩(北國新聞社 共催)で3位に入って出場切符を手にした。多くの代表選手と違い、高校総体 など年代別の全国大会での優勝経験はなく、国際大会も1度出場したが入賞に 届かなかった。  荒井選手は「芽が出るのは遅かったからこそ、いい成績を残したいという気 持ちは強い」と強調する。福井工大時代から指導している内田隆幸小松短大競 歩部監督は「粘り強さが身上だ。目いっぱい力を発揮してほしい」と激励する。  荒井選手は22日、小松市の県粟津公園で代表合宿の疲れを癒やすように軽 めに調整した。25日まで同市で練習し、26日に韓国に渡る。レースは9月 3日に行われ、荒井選手は3時間48分46秒の自己記録更新とベスト16入 りを目指す。  今春、福井工大を卒業した荒井選手は、小松市粟津温泉の「北陸亀の井ホテ ル」に就職した。現在は競歩に専念してホテルで勤務していないだけに「全力 で歩いて結果を出し、ホテルを少しでもアピールしたい」と誓った。  同選手権では、20キロ競歩に能美市出身の鈴木雄介選手(小松高OB、富 士通)も出場する。 〈04〉2011年08月19日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎不法係留ゼロへ検討組織 小松市梯川のプレジャーボート 国交省  小松市の梯川河口にプレジャーボートが不法係留されている問題で、国土交 通省金沢河川国道事務所は30日、県や小松市などの関係機関と合同で、ボー トの係留施設の新設などを協議する検討組織を設置する。ボート所有者でつく る小松マリンクラブも加わり、不法係留の解消に向けた方策について議論を深 める。  検討組織は「梯川水面利用調整会議準備会」と名付け、県漁協小松支所、梯 川周辺町内会なども参加し、メンバーは約20人。30日に小松市役所で初会 合を開き、3カ月に1度のペースで不法係留の解消へ意見交換する。  同準備会は昨年10月の調査で確認された不法係留されている156隻のボ ートを移動、収容できる施設を確保する方法を調査し、安宅漁港など既存施設 の空きスペースの利用なども検討する見込み。必要な施設の概要をまとめた上 で、整備の事業主体も決める。整備費用の財源では、国の各種補助金の活用も 検討する。  梯川河口付近では、ボートが両岸約1キロにわたって不法係留されており、 大雨などで河川が増水した際に流され、橋脚に衝突して損傷させるなどの危険 性がある。梯川河口では、1994(平成6)年ごろまで小松市の条例で有料 でボートを係留することが認められていたが、現在は河川法により、原則禁止 となっている。  金沢河川国道事務所は「当事者同士で率直に話し合い、実現可能な方法につ いて意見を交換したい」としている。 〈05〉2011年08月14日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎戦地から最後の手紙 「僕の帰りを待って居て」 妻に覚悟と感謝つづる  「僕の帰りを待つて居て下さい」。太平洋戦争中、海軍少佐がフィリピン・ レイテ湾で戦死する1カ月前に戦地から妻に宛てた最後の手紙が、小松市内の 遺族方で13日までに見つかった。15日で終戦から66年。遺族は手紙を読 み返し、戦争の記憶を風化させてはならないと思いを新たにしている。  手紙は小松市中町出身の海軍少佐北村栄一郎さん=享年(32)=が194 4(昭和19)年9月16日に妻雍子さん(91)=東京都東村山市=に宛て たもの。北村さんのめいで小松市京町の美容店経営村井玲湖さん(68)方で 見つかった。  北村さんは40年に入隊し、海軍少尉として真珠湾攻撃に参加。駆逐艦「朝 雲」の航海長としてレイテ島沖の海戦に出動し、44年10月25日、米艦艇 の砲撃を受けて戦死した。雍子さんは疎開先の朝鮮半島で終戦を迎えた後、夫 の死を知った。  北村さんは転勤で帰国する艦の機関長に手紙を託した。手紙はいったん雍子 さんの手元に届いた後、北村さんの兄健一郎さんに預けられた。2007年に 健一郎さんが亡くなり、遺品を整理していた娘の村井さんが見つけた。  手紙は「死ぬ時は平和な時でもあっさり死ぬし、従って死を恐れる気持はな いが、犬死だけせぬ様に心構けてゐる」などと戦地での心境をつづっている。 雍子さんへの感謝の言葉も多く、「色々苦労があっただろうが、よく努めてく れてほんとうに幸福であった」「二人の心が強く結ばれてゐる限り、それ以上 の豊かな生活はない」とも記されている。  戦死を覚悟し、妻の再婚を容認していることをうかがわせる記述がある一方 で、「心配せずとも其内(そのうち)元気で帰つて行きますから僕の帰りを待 つて居て下さい 大いなる愛と思慕をよせて」と締めくくっている。  雍子さんは再婚し、その男性とも死別して今は都内で1人で暮らしている。 村井さんは「戦争の悲惨さを痛感する。次の世代に語り継いでいかなければな らない」と語った。 〈06〉2011年08月11日(木)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎東日本大震災 懸命の放水、恐怖なかった 小松基地隊員、福島原発冷却  東日本大震災から5カ月がたった今も、東京電力福島第1原発事故に伴う住 民の避難は続いている。3月20、21日に行われた同原発の冷却作業には、 航空自衛隊小松基地の隊員7人が参加した。「恐怖はなかった。子どもたちの 未来を守りたかった」。同基地の小隊を指揮した吉良圭介管理小隊長(当時小 隊長)(32)と工藤弘曹長(47)が、決死の2日間を振り返った。  福島第1原発4号機は、水素爆発で建屋の屋根が吹き飛んで鉄骨がむき出し になり、もくもくと水蒸気が噴き上がっていた。建造物の巨大さは、新聞やテ レビで見るのとは比べものにならないほど圧倒的だった。「東日本全体がどう なるのか分からない」。吉良小隊長は、ことの重大性をあらためて痛感した。  放水に当たったのは小松基地の基地業務群施設隊消防小隊員7人。大型破壊 機救難消防車に乗り込み、無心で放水した。10トンの水が1分半でなくなっ た。見た目には、どれほどの効果があるのか分からなかった。  放射線の吸収を抑えるというヨウ素剤を服用した。防護マスクに防護衣、鉛 のベストなど、分厚い装備の総重量は数十キロにも及んだ。できる限りのこと はしたが、初めての任務であり、放射能は見えない。  それでも吉良小隊長、工藤曹長は「恐怖はなかった」と口をそろえる。「2 0年、30年後も子どもたちが(震災前と)同じ景色を見られるように頑張っ てきてと、妻は言ってくれた」と吉良小隊長。日本を守る使命感が、自分たち を支えた。  「もう一度行けと言われれば行く。できることがあれば何でもする」。4号 機の無残な姿。原発に向かう道中で目にしたゴーストタウンのような街。大震 災が残した爪痕は、吉良小隊長と工藤曹長の目に今も焼き付いている。 〈07〉2011年08月11日(木)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎僧侶と料理人タッグ 仏教青年会と中華組合青年部が「チーム小松」  東日本大震災の被災者支援のため、小松市などの僧侶と料理人が10日まで に、現地で幅広い援護活動を行う「チーム小松」を結成した。心の癒やしを担 当する僧侶と、炊き出しで被災者を元気付ける料理人がタッグを組み、被災者 の自立を後押しする活動を幅広く継続的に行う。  チーム小松を結成したのは、真宗大谷派小松教区の「小松仏教青年会」の僧 侶約20人と、小松中華組合青年部のメンバー7人。  知り合いを通じて集まった両者は6月下旬、被災地の宮城県東松島市の避難 所を合同で訪れ、数珠づくり講座を開催したほか、小松のご当地グルメの塩焼 きそばを振る舞った。両者は被災地の惨状を目の当たりにし、継続して支援活 動を行うことを決めてチーム小松を結成した。  メンバーによると、異業種同士が協力することで複数の活動が可能になる。 交通費などの経済的負担を抑えられ、継続的に活動できるめどが立った。  チーム小松は、今後も2カ月に一度、現地で活動する予定で、同青年会の新 康紀代表は「他の職業の人にも参加してもらい、本当のチーム小松として一緒 に活動したい」と呼び掛けた。  同組合青年部の高輪宗己会長は「被災地で何か活動をしたいと思っていた。 チーム小松で活動の幅が厚くなり良かった」と話した。 〈08〉2011年08月10日(水)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎「遊女の墓」念願の修復 小松市串茶屋町 地域の遺産、風化に歯止め  小松市串茶屋町内会は22日、同町の共同墓地の一角にある同市指定文化財 「遊女の墓」の修繕作業を始める。藩政期に建てられ、風化が進む墓は30年 以上前から修復を必要とする声が上がっており、修繕費にめどがついた同町内 会では茶屋の歴史を伝える貴重な遺産を守り、後世に伝える。作業を前に7日、 住民が墓を掃除し墓に眠る遊女に手を合わせた。  「遊女の墓」は墓石に「俗名 しながわ」などの源氏名と没年、享年などが 記されている。遊女が個々に葬られ、34基が1カ所にまとまっているケース は全国的に珍しく、歴史的価値が高いとして2009(平成21)年に市指定 文化財に登録された。  ところが、墓の老朽化でここ数年でひび割れや損傷が著しく進み、同町内会 では早急な対策が不可避と判断し、市教委の支援を得て修繕作業に取りかかる ことにした。  修繕作業は3回に分けて行い、今年度は6基に取りかかる。破損個所に強化 剤を注入して強度を高めた後、撥水(はっすい)剤を塗って雨対策を講じる。 ひび割れなど痛みの激しい個所には割れた部分に樹脂を染み込ませて、損傷の 拡大を防ぐ。  修繕費は総額約450万円を見込み、町内会が10年近くにわたって積み立 てた資金と市の補助金を充てる。  串茶屋町町内会の古田政敏会長は「町内が誇る文化財が朽ち果てるのを防ぐ ことができて良かった。後世に町の文化を伝えていきたい」と話した。 ★〔遊女の墓(ゆうじょのはか)〕  小松市文化財。藩政期に北国街道随一とも言われた串茶屋の廓(くるわ)に いた遊女らの墓。文化・文政(1804〜28)ごろに現在地に移築された。 34基まとまって現存するのは全国でも珍しい。 〈09〉2011年08月06日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎模擬合戦、初参戦 小松市どんどんまつり 歌舞伎市、催し多彩に  10月の第36回小松市どんどんまつり(北國新聞社特別協力)で、模擬合 戦や落ち武者狩りなどの「こまつオータムフェスティバル」や歌舞伎市を併催、 新たに都市間交流イベントや乗り物の試乗会などが行われる。5日の実行委員 会で事業計画を承認し、市中心市街地が一体化して人を呼び込み、商売繁盛と 地域の活性化につなげることを申し合わせた。  併催の同フェスでは、甲冑(かっちゅう)姿の約300人が「浅井畷(なわ て)の合戦」をモチーフに馬や鉄砲隊、大砲などの模擬合戦を演じる。中心商 店街に隠れるスタッフを探す鬼ごっこ「落ち武者狩り」も繰り広げられる。コ スプレ撮影会や、北陸の歌姫によるアニソンショーなども行われる。  歌舞伎市は「匠の市」から改称し、お旅まつりに続いて開催され、駅前大通 り(れんが通り)、八日市、三日市、中央通りの4商店街の110店が一押し 商品を販売する。キッズランドや街角パフォーマンス、小松短大の「蛟竜(こ うりゅう)祭」や小松商高の「小商フェスティバル」、シルバー野菜市など多 彩な催しで中心商店街を盛り上げる。  都市間交流イベントは小松駅西口タクシープール横で行われ、大野市、岐阜 県大垣市、静岡県牧之原市、佐賀県唐津市など小松市とゆかりのある自治体の 物産販売などが行われる。  自動車博物館のボンネットバスや航空自衛隊の軽装甲機動車などの試乗体験 が行われ、「乗り物のまち」を発信する。モデル庭園も設置され、市民に癒や しを提供する。フィナーレを飾る「どんどん小松踊り」では、「○○衆」と呼 ぶ参加企業や団体などがPRを兼ねて舞台や路上で踊り舞う。  県こまつ芸術劇場うららで音楽祭と茶会、駅前大通り商店街でマーケット、 小松駅前でグルメ横丁を開催する事業計画も承認した。  会長の和田慎司市長が「どんどんまつりは定着してきた。今年は援軍が加わ り、まつりの幅が広がる」と述べ、副会長の円地仁志市議会議長、和田衞小松 商工会議所会頭があいさつした。 〈10〉2011年08月03日(水)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎小松市、「環境王国」登録へ 安心安全な農作物発信 北陸で初 小松市は8月、環境保全に努めて安心安全な農作物を生産している証しとし て「環境王国」への登録を環境王国認定委員会(大阪市)に申請する。年内 に北陸三県で初めて認定される見通しで、市は農作物のブランド化を推進し、 関係者の所得拡大や人口増につなげる狙い。  「環境王国」は官民が連携して自然環境を守っている地域を指定し、指定地 域で生産されている農作物や加工食品を環境王国のホームページで紹介する。 2009年に米の消費拡大に取り組む「米・食味鑑定士協会」の関係者らが始 めた活動で、減農薬コシヒカリの売り上げを伸ばしている新潟県津南町など1 0自治体が認定されている。  認定を受けるには▽絶滅危惧種に指定された生物がいる▽農地のエコに取り 組んでいる▽対象地だけで生息する魚類などの生き物がいる―など35項目の 審査を受け、100点満点中50点以上を獲得する必要がある。小松市は認定 委との事前協議で、国道305号東側の地域が認定される見込みになった。  市は認定後、環境王国のホームページで米や農産物のインターネット販売や 観光情報、定住希望者向けの不動産・就職情報を発信する。JA小松市などと 連携して市ブランド米「蛍米」や加工食品などの販売促進に活用するほか、 「里山自然学校こまつ滝ケ原」が仮オープンした滝ケ原など里山地域への観光 誘客を図る。  環境王国に認定後も認定時と同じ審査を3年に1度受ける。点数が基準を下 回ると認定が取り消されるため、市は関係者の環境保全に対する意識付けを推 進する効果も期待している。和田慎司市長は「小松の農林水産物の付加価値を 高め、地域活性化を後押ししたい」と話している。 ---------------------------------------------------------------------- ・この記事は北國新聞の「北國新聞データベースサービス」から抽出しました。 申し込みはhttp://www.hokkokushimbun.com/まで。 ・北國新聞「小松ニュース」の記事本文はすべて北國新聞社の著作物です。コ  ピーや加工、再配付はしないでください。 ・「ふるさとメール・小松」の申し込みや解除は、小松市や北國新聞社のホー  ムページから行うことができます。   小松市のホームページ   http://www.city.komatsu.lg.jp/   北國新聞社のホームページ http://www.hokkoku.co.jp/ ----------------------------------------------------------------------