_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ _/    ふるさとメール小松 Vol.114     _/ _/              平成23年 6月 1日号_/ _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/  皆さんこんにちは。「ふるさとメール小松」VOL.114をお届けします。  今年3月、国の文化審議会において、小松市の八日市地方遺跡から発掘され た木製品や絵画土器などの出土品計1020点を重要文化財に指定するよう文 部科学大臣に答申しました。早ければ7月にも答申どおり指定、登録される 見込みです。  八日市地方遺跡は、弥生時代中期の大規模集落遺跡で、出土品や遺構から当 時の人々の暮らしぶりがよく分かるとして、注目を集めています。弥生時代の 人々はこの地で何を思い、どんな生活を送っていたのでしょうか。悠久の時を 越えて伝わる先人たちの声に耳を傾けてみませんか。 ■重要文化財指定記念特別展「八日市地方遺跡」  重要文化財指定の八日市地方遺跡出土品を公開します。 とき 7月7日(木)〜10月10日(月・祝日) ところ 埋蔵文化財センター 開館時間 9時〜17時(入館は16時30分まで) 展示観覧料 100円(高校生以下は無料) 休館日 水曜日(祝日を除く)、祝日の翌日 ■重要文化財指定記念特別講演会 「北陸弥生時代の精華 −新指定重要文化財小松市八日市地方遺跡出土品を読 む−」  八日市井地方遺跡の重要性、弥生時代の人々の匠・生き様について語ります。 とき 7月10日(日)13時30分〜15時30分 ところ 第一地区コミュニティセンター 入場料 無料 講師 深澤芳樹(奈良文化財研究所都城発掘調査部長) 問い合わせ:埋蔵文化財センター 電話0761(47)5713 ◆◆和田市長にココが聞きたい!◆◆ ●東日本大震災を受けて こまつちゃん  長寿化社会が進む中で、ますますシニア世代の活躍が期待されています。 和田市長  常日頃からシニアの皆さんの元気な姿に接し、私もうれしく思っています。 6月からは「いきいきトークサロン」が始まります。既に50以上の団体から予 約をいただいていますが、できるだけ多くの人とふれあい、元気をもらいたい と思っています。  「仲間がたくさんいる人は医者いらず」という言葉があります。楽しい時を 過ごすという事でパワーを生み出すのでしょう。 こまつちゃん  いつまでも元気でいるための秘けつは。 和田市長  私はいつも「ワン、ツー、スリーの生き方」を提言しています。それは、1 つの仕事を持つこと、2つの社会貢献をすること、そして、3つの趣味を持つ ことです。自分の適性に合った仕事を続け、社会に貢献することで責任感やや りがいも感じられます。また、小松には着物文化やお花、茶道、文芸に至るま で古くからこの地に続く文化に親しんでいる人がたくさんいます。ほかにもス ポーツや音楽など、趣味を持つには事欠かない土壌が小松の魅力ですね。  シニアライフを満喫するためには、やはり基本となる家族の在り方が重要で す。家族3世代が同じ屋根の下、あるいは近所に住み、安心の土台を築くこと、 そのためにも雇用や福祉の充実した小松づくりを目指します。シニアの皆さん はこれまでの経験や技術を生かし、仕事や地域に貢献することで次世代を育て ていく、そんなふるさとの実現のために、さらに様々な施策に取り組んでまい ります。 ○●国際交流員ハファエレの Vamos nos conhecer(仲良くなりましょう)●○ ●雨にも負けず、日本  日本語で大好きな言葉があります。ある目的を達成し、成功するための気持 ちをぴったりと表す「がんばる」という言葉。自分に「がんばる!」、相手に 「がんばれ!」、お互いに「がんばろう!」と、場合によって言い方が変わり ますが、刺激を与えてくれるという点が誰でも共感できるのではないかと思い ます。ただ一言で人を動かせる強い力を持っているように感じられますね。  日本人の中にある「がんばる」という気持ちは、ラテン語系の言語にありま せん。英語の「Good Luck」(グッド・・ぢラック)や、ポルトガル語の「Boa Sorte」(ボア・ソルテ)、イタリア語の「Bocca a Lupo」(ボッカールッポ) などは、「がんばる」に相当する言葉とされていますが、その意味は「君に幸 運を」と、全部運命に任せているのです。  今の日本は「がんばる」気持ちでいっぱいです。宮沢賢治が残した名作「雨 ニモマケズ」。私には、日本人の魂がそこにあると感じられます。このような 精神があれば、今回の震災で日本は辛くてもがんばって、雨にも負けず、風に も負けず、必ず復興するに違いありません。  日本は私に「前向きにがんばれば必ず成功する」と、シンプルながら大事な ことを教えてくれた国です。雨にも負けない日本、がんばろう! ★☆文化ガイド★☆ ■錦窯展示館「徳田八十吉歴代展 〜花と鳥を中心に〜」    初代から四代の八十吉作品の中から、「花」と「鳥」の作品を中心に展示し ています。歴代の手になる色や文様の美をご堪能ください。 とき 6月26日(日)まで ところ 錦窯展示館 開館時間 9時〜17時(入館は16時30分まで) 休館日 月曜日、祝日の翌日 入館料 一般300円、高校生以下と65歳以上は無料 そのほか 会期中、縁側にセルフサービスの番茶を用意しています。 問い合わせ 錦窯展示館 電話0761(23)2668 ■うらら主催公演「栗コーダーカルテットLIVE」  「ピタゴラスイッチ」や映画「クイール」などの楽曲も手掛ける脱力系バン ドの演奏をお楽しみください。 とき 6月12日(日)14時30分開場、15時開演 ところ こまつ芸術劇場うらら大ホール 入場料(全席指定・税込) 一般3200円、中・高校生1800円、小学生 以下1000円(当日各500円増) ※3歳未満の入場はご遠慮ください。 チケット こまつ芸術劇場うらら、チケットぴあ(Pコード:132−952) にて好評販売中 ※6月11日・12日に公会堂で開催される「市民音楽祭」のチケット半券を 持参の人は300円引き(うらら窓口のみ)。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□  「ふるさとメール小松」の発行は小松市広報秘書課   電 話 :0761(24)8016   FAX :0761(24)5563   ホームページ :http://www.city.komatsu.lg.jp/   メール :koho@city.komatsu.lg.jp □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ◆ ―――――――――――――――――――――――――――    //北|國|新|聞|* 小|松|ニ|ュ|ー|ス|//      ― ― ― ―   ― ― ― ― ― ― ---------------------------------------------------------------------- 01:文化義民の心、後世に 小松市の本光寺に碑を建立 顕彰会 02:希少水生植物復活を 木場潟に絶滅危惧種移植へ 小松RC 竹柵を設置 03:粟津温泉の誘客に足湯公園 光ファイバーで「天の川」演出 小松市 04:空き店舗に一挙5店 小松市中心商店街 市の補助制度、店舗情報を活用 05:曳山曳揃え、初の分散 小松市のお旅まつり 震災受け、5基と3基に 06:復興願い、迫真の演技 全国子供歌舞伎フェス 大震災の被災者招待 07:心打つ人情味 曳山子供歌舞伎 小松市のお旅まつり幕開け 08:建機、自然、触れて楽しむ コマツ小松工場跡にこまつの杜完成 09:没後20年森山啓氏に光 小松で記念行事 今秋、講演会やエッセー展示 10:大震災で中止危機乗り越え カヌー大会、木場潟で開催 県協会受け入れ ---------------------------------------------------------------------- 〈01〉2011年05月29日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎文化義民の心、後世に 小松市の本光寺に碑を建立 顕彰会  藩政期に米騒動を起こして死罪となり、後に「文化義民」とたたえられた先 人を語り継ごうと、小松市の住民有志らでつくる文化義民顕彰会は同市本折町 の真宗大谷派本光寺の境内に碑を建立した。義民の命日である28日、同寺で 建碑式が行われ、関係者約60人が計画から24年を掛けて完成した碑を前に、 小松の町衆の心意気をしのんだ。  碑は高さ約1・8メートル、幅約2メートルで、同寺の多田眞住職が題字を したためた。加南地方史研究会の犬丸博雄副会長が碑文を考案、墨心會(ぼく しんかい)の福田樹峰会長が下書きし、石窗(せきそう)会主宰の泉石窗氏が 文字を彫った。  建碑式では、勝木育夫会長が「義民の精神を後世に残していきたい」とあい さつし、和田慎司小松市長が祝辞を述べた。多田住職の読経に続き、小松郷土 民謡会が義民の心意気を歌詞にした「あゝ高堂屋庄次郎」を披露した。出席者 は焼香し、先人の功績を後世に伝えていく決意を新たにした。  碑の建立は1987(昭和62)年に「小松の義民を偲ぶ会」が計画したが、 費用などの問題で先送りとなった。2008(平成20)年に市内で開かれた 義民に関する歴史講座をきっかけに、偲ぶ会の会員らの間で先人の功績を見直 そうという機運が再び高まり、各文化団体や町の協力を受け、3月に偲ぶ会を 母体に文化義民顕彰会が発足し、準備を進めてきた。 ★〔文化義民(ぶんかぎみん)〕  中町の高堂屋庄次郎と細工町の沖屋庄兵衛、尾小屋村の名主太郎右衛門の3 人を指す。1808(文化5)年、3人は約500人の農民を従えて八日市町 の米屋久津屋三郎助の店の「打ち毀(こわ)し」を行い、住民を飢餓から救っ たとされる。 〈02〉2011年05月22日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎希少水生植物復活を 木場潟に絶滅危惧種移植へ 小松RC 竹柵を設置  小松ロータリークラブ(RC)は21日、木場潟に希少な水生植物を移植す るため、同潟で竹柵を設置した。約30年前に消滅したとされる水生植物の復 活を目指す取り組みで、近く木場潟南園地の水草園で繁殖した植物を移植する。 会員らは湖面に水生植物が繁殖し、水質浄化が進んで美しい水郷風景がよみが えることを願った。  竹柵は縦10メートル、横4メートルの広さ。高さ2・5〜3メートルの竹 を木場潟西園地近くの湖面に取り付けた。小松RCが2年前から木場潟南園地 の水草園約80平方メートルで植栽し、育ててきた絶滅危惧種U類のオニビシ やアサザを竹柵内に移植する。  木場潟には昭和50年半ばまで、水質浄化作用のあるオニビシやアサザなど が繁殖していたが、生活排水の流入などによる水質悪化で消滅したという。  小松RCは6年前から木場潟の環境保全活動を始め、水質浄化の働きがある イケチョウガイの放流や、ホタルの里や水草園の造成などに取り組んでいる。 水草園で水生植物が繁殖したことから実験的に木場潟に植物を移植することに した。  竹柵は、波浪による水生植物の飛散や外来種のミシシッピアカミミガメ(ミ ドリガメ)による食害を防ぎ、水草の繁殖を促すのが目的。設置作業には堀伸 市会長、野尻順滋会長エレクト、本村公志社会奉仕委員長、数左從光親睦活動 委員長、丸山宜伸会員、中澤宏介会員、古西純子会員、博テ槌・週伐餔・裡舷ヘ が参加した。  堀会長は「水草が本来の湖面で繁殖し、元の水郷風景に戻ってくれるとうれ しい」と話した。 〈03〉2011年05月20日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎粟津温泉の誘客に足湯公園 光ファイバーで「天の川」演出 小松市  小松市は8月下旬をめどに、粟津温泉内に源泉を利用した粟津足湯公園を整 備し、誘客に活用する方針を固めた。光ファイバーを使い「天の川」を表現す るなど「県内の他の足湯にない特徴」(市まちデザイン課)を盛り込んでアピ ールする。  足湯公園は約150平方メートルで、旅館「のとや」と「かみや」の前で駐 車場として利用されていた土地に造成する。足湯の浴槽は縦90センチ、横3 メートル、深さ30センチで、源泉を引く。10人程度が座れるベンチを設け、 24時間利用できるようにする。  市は光ファイバー約600本を地面に埋め、黄色などの光で天の川や流れ星 などを表現する。敷地内には日本庭園をイメージして金明竹(きんめいちく) や草「タマリュウ」を植栽するほか、石を配置して、観光客らがそぞろ歩きを 楽しめるようにする。  市は足湯公園近くにポケットパーク(約150平方メートル)も整備する。 地元滝ケ原産の石を使って、水が滝のように流れ落ちるモニュメントを設ける ほか、粟津温泉のシンボルとして柳の木を植える。  足湯公園とポケットパークとも6月中に着工し、8月に行われる「おっしょ べ祭り」までの完成を見込む。市は「にぎやかで楽しい足湯公園を設け、温泉 を核として街の魅力アップを図りたい」(市まちデザイン課)としている。 〈04〉2011年05月20日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎空き店舗に一挙5店 小松市中心商店街 市の補助制度、店舗情報を活用  小松市中心商店街の空き店舗に来月以降、飲食店や食料品販売店計5店が新 規出店する。市によると、「シャッター通り」と言われる中心商店街で、5店 が出店するのは珍しい。市などの補助事業と空き店舗情報を活用して開店する 新店舗に、商店街関係者はにぎわいの創出につながると期待を膨らませている。  5店は串揚げ店と小松うどん店、精肉店、生鮮食料品店、総菜店で、中央通 り商店街に2店、三日市商店街に3店設けられる。5店とも、市が今年度創設 した補助制度「元気な店開設支援事業」に採択されており、事業者は店舗や駐 車場の賃貸料、店舗改修費を上限100万円の補助を受けることができる。  5店のトップを切って開店する予定の串揚げ店は、中央通り商店街のケーキ 店跡の約60平方メートルを改修し、6月2日のオープンを見込む。オーナー の飲食店経営掛田英治さん(37)=同市沖町=はメニューを串揚げに絞り、 店に手作りの2次会マップを置き、来店者に商店街の他店にも足を延ばしても らうようにする。残りの4店も今後開業する。  5店は、まちづくり会社「カブッキータウンこまつ」がまとめた空き店舗情 報を活用し出店場所を決めた。このほか、4月20日に応募を締め切った「元 気な店開設支援事業」を活用して同市御宮町でたこ焼き店も開店する予定とい う。  市は「新規出店希望者から問い合わせが続いており、2次募集を検討したい 」(商工労働課)としている。 〈05〉2011年05月15日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎曳山曳揃え、初の分散 小松市のお旅まつり 震災受け、5基と3基に  小松市のお旅まつりの最大の見せ場である曳(ひき)山曳揃(ぞろ)えは1 4日、同市内の2カ所で行われ、曳山が5基と3基に分かれて集まった。曳山 がライトアップされる中で子供歌舞伎が上演され、祭りムードは最高潮に達し た。今年は東日本大震災を受けてイベント的色彩が強い8基曳揃えが初めて分 散され、来場者からは賛否両論が聞かれた。  三日市町と八日市町の結節点には、大文字町と西町、龍助町、寺町、八日市 町の曳山が集結し、円を描くように配置された。大文字町の子供役者が生き別 れた母子の愛情を表現した「傾城阿波(けいせいあわ)の鳴門(なると)どん どろ大師(だいし)の場」を見事に演じ切った。  京町、材木町、中町の曳山は京町に集合し、三角形に並べられた。京町の子 供役者が「男の花道」を上演し、恩人の命を救うため、江戸一番の花形役者が 舞台を途中で降りて恩人の元に駆け付ける物語を迫真の演技で披露した。  大震災の発生を受け、今年の曳山八基曳揃えは3基と5基に分かれる形に変 更され、子供歌舞伎の上演時間が重なった。観客からは「8基が小松駅前に集 まると大規模な交通規制で渋滞が激しくなるので分散してもいい」と歓迎する 声や「一堂に集まった方が見栄えがいい。活気も出る」との意見も出た。 〈06〉2011年05月15日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎復興願い、迫真の演技 全国子供歌舞伎フェス 大震災の被災者招待  「歌舞伎のまち小松」を発信する第13回全国子供歌舞伎フェスティバルi n小松(北國新聞社特別協力)は14日、2日間の日程で同市の県こまつ芸術 劇場うららで幕を開けた。東日本大震災の被災地の早期復興を願い、上演する 3団体の子供役者が迫真の演技を披露した。地元小松の子供役者は「勧進帳」 を情感豊かに演じきり、伝統芸能を継承する気概を示した。  会場には、被災地から小松市に避難した人と、被災地に派遣された市職員の 家族らを含む約100人が招待され、子供役者の熱演に見入った。  「歌舞伎十八番の内 勧進帳」では、弁慶が富樫を欺くために主君義経をつ えで打ち据える場面などが観客の心を引きつけた。長唄・囃子(はやし)方の 25人も練習の成果を示し、舞台を盛り上げた。弁慶が「飛び六方(ろっぽう) 」で花道を去るクライマックスの場面では「いいぞっ弁慶」の声援が送られた。  東日本大震災の被災地である北海道函館市の函館子ども歌舞伎は「釣女(つ りおんな)」を明るく軽快に演じ、会場を笑いで包み込んだ。主役を務める小 林樹奈さん(同市深堀中3年)と沼田彩香さん(同市本通中3年)は「函館は 津波で被害を受けたけれど、歌舞伎を通じて地元に元気を届けたい」と声をそ ろえた。  初出演となる名古屋市の名古屋こども歌舞伎は「弁天娘女男白浪(べんてん むすめめおのしらなみ) 浜松屋見世先(はままつやみせさき)の場」を披露 した。武家のお嬢さまに扮(ふん)した弁天小僧が自分の正体をばらす場面で は「知らざあ言って聞かせやしょう」の名ぜりふが響き、客席からは「待って ました」と威勢のよい掛け声が飛び交った。  被災地である宮城県大崎市出身の望月精司小松市文化創造課長は初日を振り 返り「子どもたちの力強い演技に感動した。会場に来ていた被災者も勇気づけ られたに違いない」と子供役者の熱演をたたえた。  最終日の15日は午前11時から函館市、名古屋市、小松市の順で子供歌舞 伎が上演される。 ●弁慶顔負けの機転 中野君、窮地脱する  小松市の「勧進帳」の上演中、弁慶役の子供役者のはかまがずり落ちそうに なるハプニングがあり、弁慶役の中野秀星君(板津中1年)が機転を利かせて 難を逃れた。とっさに白紙の「勧進帳」を読み上げた弁慶にふさわしい機知ぶ りを発揮した。  芝居の中盤で中野君が弁慶役を演じている時にはかまを支える部分が落ちそ うになったため、中野君は囃子(はやし)方に合図を送り、すぐに舞台袖に下 がった。スタッフ一丸の早着替えで舞台に復帰すると、客席から大きな拍手が 送られた。  第1回から小松市の子供歌舞伎を指導する北野勝彦さんは「13年間で初め ての経験だったが、みんなが慌てずに対応してくれた」と胸をなで下ろした。 中野君は「びっくりした。気合を入れて最終日も頑張りたい」と表情を引き締 めた。 ●避難児童が獅子舞参加 末広町・泉川君  東日本大震災で福島県南相馬市から小松市末広町に避難してきた泉川大和君 (7)=同市芦城小2年=が14日、お旅まつりの一環で行われる末広町子供 獅子の地域巡回に参加した。各世帯に獅子の到着を告げるあいさつを担当した 泉川君は、小松の伝統に親しみ、住民との交流を深めた。  3月に避難してきた泉川君が地域行事に参加したいと希望していることを世 話役が知り、泉川君に呼び掛けて実現した。福島にも獅子舞は伝わるが、泉川 君が実際に獅子舞の担い手になるのは初めてで、この日は小中学生約20人と 一緒に約50軒を回った。  泉川君は3日間にわたり言葉遣いや姿勢を練習しており、行儀よく獅子が到 着したことを告げて花代を受け取り、お礼の言葉を述べた。泉川君は「みんな と一緒に獅子舞巡回に参加できてうれしかった」と話した。 〈07〉2011年05月14日(土)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎心打つ人情味 曳山子供歌舞伎 小松市のお旅まつり幕開け  小松市のお旅まつりは13日開幕し、まつりの華である曳(ひき)山子供歌 舞伎が京町と大文字町で始まった。両町の子供役者は人情味あふれる演題を見 事に演じ切り、詰め掛けた観衆の心を打った。同市は東日本大震災で小松に避 難している人に子供歌舞伎の観賞を呼び掛けており、子供役者は被災者も元気 付けようと精いっぱいの演技を披露した。  京町は「男の花道」を上演した。江戸一番の花形役者が、恩人である医者の 命を助けるために上演中の舞台を途中で降りることについて涙ながらに観客に 許しを請い、医者の元に急行する筋書きで、観衆は恩人の窮地を救えるか息を のんで見守った。  大文字町は「傾城阿波(けいせいあわ)の鳴門(なると) どんどろ大師 (だいし)の場」を披露した。生き別れた母と娘が偶然出会うが、盗賊に身を 落としていた母は名乗れずに再び別れ、その後、一生の別れになると感じた母 が娘を追う物語で、子供役者は親子愛を情感たっぷりに表現した。  曳山子供歌舞伎は16日まで毎日上演される。大震災発生を受けて今年は恒 例の曳山八基曳揃(ぞろ)えが分散開催となり、14日午後6時半から京町交 差点付近で曳山3基、八日市町と三日市町の結節点で5基曳揃えが行われ、子 供歌舞伎も披露される。 〈08〉2011年05月13日(金)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎建機、自然、触れて楽しむ コマツ小松工場跡にこまつの杜完成  建設機械やふるさとの自然に触れ、楽しみながら学べる「こまつの杜(もり) 」が12日、小松市のコマツ小松工場跡地で完成し、13日から一般公開され る。世界最大級の超大型ダンプトラックが展示され、理科教室や建機の展示体 験を楽しめる記念館、地元の植生を観察できる里山、研修センターなどを備え た。コマツ創業の地は「モノづくり」から、学びと憩いの場を備えた「人づく り」の地へと生まれ変わった。  「こまつの杜」は広さ約7・5ヘクタール。一般開放エリアには高さ約7・ 3メートル、重さ約500トンの超大型ダンプトラック「930E」がお目見 えし、完成式に招かれた子どもらが歓声を上げた。小松市芦城小5年の湯浅仁 恵さんは「運転席に座ると本当に運転しているような気持ちになって、すごく 面白かった。またみんなで来て遊びたい」と笑顔を見せた。  旧本社社屋を再現した記念館「わくわくコマツ館」は、コマツの歴史の紹介 や建機のミニチュアの展示をはじめ、1階には建機のジオラマ(模型)や3D 映像、運転の模擬体験、仮想体験ゲームのほか、建機の原理を体感できるコー ナーなどを配置。2階は科学教室を開催し、学校ではできない実験などを体験 できる場として活用する。  「げんき里山」は地元の草木300種類、3万本を植栽した里山ゾーン(5 千平方メートル)、桜並木(4500平方メートル)、遊びの広場(4500 平方メートル)、小川ゾーン(500平方メートル)に分かれ、四季を通じて 北陸の植生や生物などの観察を楽しめる。  このほか、コマツの教育機能を集約した「コマツウェイ総合研修センタ」で は社員の研修や会議が行われる。4月中旬から新入社員研修が始まっており、 9月には世界各国の現地法人幹部が集まる会議を予定するなど年間2〜3万人 の利用を見込む。宿泊施設や食堂は設けず、地元の経済効果は少なくとも2〜 3億円と試算される。  コマツは、創業90周年記念事業として「こまつの杜」を整備し総事業費は 約30億円。野路國夫社長は「創業の地で理科好きの子どもを増やしたい。高 度な人材教育で企業の価値観やDNAを教えたい」と語った。  げんき里山の開園時間は午前9時から午後5時までで、休園日は第2・第4 月曜日。わくわくコマツ館の開館時間は午前9時から午後4時半までで、休館 日は土日祝日と第2・第4月曜日。超大型ダンプトラックの乗車会は、同館開 館日の午前、午後に各1回開く。いずれも無料。 〈09〉2011年05月08日(日)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎没後20年森山啓氏に光 小松で記念行事 今秋、講演会やエッセー展示  小松ゆかりの作家、森山啓氏(1904〜91年)の没後20年に合わせ、 小松市は10月から11月にかけて記念行事を実施する。記念講演会や文学展 などで、森山氏と親交があった人によるパネルトークや同氏についてのエッセ ーの展示なども検討。小松で執筆活動に取り組んだ森山氏の足跡にあらためて 光を当てて顕彰し、後進の育成にもつなげる。  新潟県出身の森山氏は戦前はプロレタリア文学に身を投じ、県内では小松市 や旧松任市で活動した。小松文芸懇話会の結成などに尽力し、県や小松市の文 芸隆盛に努めた。  計画では、11月下旬に小松市の県こまつ芸術劇場うららで記念講演会を開 催し、森山氏三男の森松和風氏や森山氏と親交があった市文芸懇話会前会長の 西口嘉昌さん、市文化協会の金戸隆幸副会長らがパネルトークを行う。森山氏 が作詞した丸内中や小松商高の校歌斉唱も予定する。  小松市立図書館には森山氏の書斎を復元した森山啓記念室があり、10月か ら収蔵資料などを一挙に展示する「文学展」の開催を計画。森山氏と親交があ った人のエッセーを展示公開することも検討する。北國新聞夕刊で連載した 「紅蓮(ぐれん)物語」に関係する資料の展示も企画している。  このほか、芥川龍之介の命日を「河童(かっぱ)忌」と呼ぶように、森山氏 が他界した7月26日を森山氏に関係する呼び名をつけ、小松市の安宅住吉神 社境内にある文学碑前で森山氏をしのぶ集会を開く予定である。 ★〔森山啓(もりやま・けい)〕 1904(明治37)年、新潟県村上市生まれ。41年に妻みよの出身地であ る小松市に移住し作家活動を続けた。旧松任市に転居した78年から翌年まで、 北國新聞夕刊に紅蓮物語を連載した。代表作に新潮社文芸賞を受けた「海の扇 」などがある。91(平成3)年に87歳で死去した。 〈10〉2011年05月02日(月)付北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎大震災で中止危機乗り越え カヌー大会、木場潟で開催 県協会受け入れ  東日本大震災の影響で予定された会場が使えずに開催が危ぶまれた全国の高 校生対象の「カヌースプリントジュニア海外派遣選手選考会」は2日、小松市 の木場潟を代替会場として開幕する。県カヌー協会が選手の晴れ舞台を失いた くないと、日本カヌー連盟の急な依頼を受け入れて開催にこぎ着けた。1日は 地元や、被災地福島県からも選手が木場潟に集まり、競技できる喜びを胸に調 整に励んだ。  3月25日から香川県坂出市で開催予定だった選考会は震災により東北の選 手が参加できずに延期されたが、坂出市が4月以降の開催は不可能と表明した。  会場変更を余儀なくされた日本カヌー連盟は4月上旬、設備が整い「カヌー の聖地」とも呼ばれる木場潟カヌー競技場を持つ県カヌー協会に開催を打診。 開催日まで1カ月弱しかなかったが、県カヌー協会は受け入れ、4月中にブイ 約500個を修繕するなどの会場設営に当たった。4日までの選考会期間中は、 中高校生を含む地元関係者約70人が運営に協力し、地域を挙げて支援する。  日本カヌー連盟の強化担当者で小松市立高教員の古谷利彦さんは「選手が冬 に積んだ練習の成果を発揮できる場を確保するため選考会を受け入れた」と話 した。  選考会には東北から九州・沖縄までの高校生35チーム約200人が参加し、 7月にドイツで行われる世界ジュニアカヌースプリント選手権などへの出場権 を争う。福島県の9選手に被災した生徒はおらず、同県チーム主将の菅野友城 君は「福島の選手をかわいそうと思うのではなく、頑張っている姿を見てもら いたい」と話した。 ---------------------------------------------------------------------- ・この記事は北國新聞の「北國新聞データベースサービス」から抽出しました。 申し込みはhttp://www.hokkokushimbun.com/まで。 ・北國新聞「小松ニュース」の記事本文はすべて北國新聞社の著作物です。コ  ピーや加工、再配付はしないでください。 ・「ふるさとメール・小松」の申し込みや解除は、小松市や北國新聞社のホー  ムページから行うことができます。   小松市のホームページ   http://www.city.komatsu.lg.jp/   北國新聞社のホームページ http://www.hokkoku.co.jp/ ----------------------------------------------------------------------