■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   Vol.178 『ふるさとメール能登穴水』  平成29年3月23日号 毎月第4木曜日発行 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 平成19年に発生した能登半島地震から10年が経とうとしています。被害が 大きかった駅周辺は今やその影が見えないほどに綺麗に整備され、町内初のバ ルが開業するなど町の復興を象徴しています。 節目を迎えるこの年に、穴水町では復興10周年イベントを行います。記念式 典をはじめ、プログラムには元宮崎県知事の東国原英夫氏による特別講演も予 定しています。その他にも防災体験や振る舞いなどのブースも設けています。 皆さまお誘いあわせのうえお越しください。  さて、厳しい寒さも落ち着き、温かい気候が増えてきたこの季節は、春告魚 である“いさざ”漁が解禁となります。3月1日の解禁日を皮切りに役場前を 流れる小又川でも四手網を沈め、静かにいさざの群れを待つ漁師さんの姿が見 られるようになりました。20日から開催しているまいもんまつり“春の陣” いさざまつりで楽しめる「いさざの踊り食い」はぜひ体感してもらいたい料理 です。 また、穴水の桜の名所、のと鉄道・能登鹿島駅の桜もつぼみが膨らみ始め、4 月中旬頃に見ごろを迎えます。穴水にはその他にも桜の絶景ポイントが多数ご ざいます。開花を迎えるのが今から待ち遠しいですね。 桜の見ごろはもうしばらく先ですが、春を感じられるいさざ漁、湖のように波 静かな穴水港湾を眺めながらゆったりとした時間を過ごしに穴水町にいらっし ゃいませんか?               ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●              発 行:穴水町政策調整課              TEL:(0768)52−3625              URL:http://www.town.anamizu.ishikawa.jp/              メール:anamizu@town.anamizu.lg.jp             ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○● ▼目次 ★ 穴水町情報  ☆ まいもんまつり“春の陣”いさざまつり  ☆ 能登半島地震 復興10周年イベント  ☆ 第27回 花見だよ! in 能登さくら駅  ☆ 穴水ニュータウン無償分譲 申込受付中  ☆ ふるさと応援隊 募集中 ☆ ふるさと納税のご紹介 ★ 北國新聞*穴水ニュース ★★★ まいもんまつり“春の陣”いさざまつり ★★★★★★★★★★★★ 穴水の春を告げる小魚として珍重される「いさざ」。その「いさざ」のフルコー スを穴水町内のまいもんまつり加盟店にてお召し上がりいただけます。とれた て新鮮な「いさざ」料理で春を感じてみてはいかがでしょうか。 詳細につきましては、当町ホームページをご覧ください。 http://www.town.anamizu.ishikawa.jp/seisaku/harunojinnisazamatsuri.html 期  間:平成29年3月20日(月・祝)〜 4月20日(木) 場  所:穴水町内 穴水まいもんまつり加盟店(前日までに要予約) メニュー:いさざのおどり喰い、いさざの卵とじ、小バチメの唐揚げ又はいさ ざの揚げ物、ハチメの塩焼き、お刺身(魚)、ご飯、いさざのお吸 い物、香の物 料  金:3,800円(税抜き) (お問い合わせ)穴水町観光物産協会 TEL(0768)52−3790  ★★★ 能登半島地震 復興10周年イベント ★★★★★★★★★★★★★  能登半島地震から10年、この期間中に様々な支援を受け感謝とともに防災 力を高め次世代に繋ぐため、復興特別イベントを行います。  プログラムには、記念式典のほか、元宮崎県知事である東国原英夫氏による 特別講演や、地元合唱団によるピアノ合唱コンサートも予定しています。  また、これまでの10年間の歩みを展示しているほか、防災体験や振る舞い などのブースも設けています。 日  時:平成29年3月25日(土)午前9時30分〜(開場 午前9時) 場  所:のとふれあい文化センター 主  催:穴水町 (お問い合わせ)穴水町生活環境課 TEL(0768)52−3770  ★★★ 第27回 花見だよ! in 能登さくら駅 ★★★★★★★★★★★  のと鉄道「能登鹿島駅」は、プラットホームに並ぶ約100本のソメイヨシ ノが線路上に桜のトンネルを作ることから「能登さくら駅」と呼ばれ、住民の みならず、毎年多くのアマチュアカメラマンや鉄道ファンが訪れます。 当日は、太鼓演奏や歌謡ショー、カラオケなどさまざまなアトラクションが催 されます。また、周辺にはお祭り屋台が並び、いさざのおどり喰いや能登ワイ ンなど、穴水の美味しい幸をお召し上がりいただけます。この機会にご家族揃 ってぜひご来場ください。 なお、イベント会場周辺には駐車場がありませんので「のと鉄道」をご利用く ださい。  詳細につきましては、能登鹿島駅さくら保存会の公式ブログをご覧ください。 http://blog.livedoor.jp/notosakuraeki/ 日  時:平成29年4月16日(日)午前10時 〜 午後3時 場  所:のと鉄道「能登鹿島駅」構内 主  催:能登鹿島駅さくら保存会 (お問い合わせ)穴水町観光物産協会 TEL(0768)52−3790  ★★★ 穴水ニュータウン無償分譲 申込受付中 ★★★★★★★★★★★★  穴水ニュータウンは、奥能登の玄関口に位置し、のと里山海道の越の原イン ター・穴水インターの近くで自然環境・交通面でも利便性が良く、住環境づく りに適しています。  穴水町では、この穴水ニュータウンの土地を、町外からの移住者を対象に、 住宅地として無償で分譲します。定住奨励金交付制度により、最大100万円 の助成も併用することができます。 詳細につきましては、当町ホームページをご覧ください。 http://www.town.anamizu.ishikawa.jp 所 在 地:穴水町字大町ヨ地内(来迎寺住宅跡地) 分譲区画:1区画 約69坪 全8区画 対 象 者:町外からの移住者で、自己が居住するための住宅を建築し、 穴水町に永住しようとする子育て世代の夫婦 (お問い合わせ)穴水町政策調整課 TEL(0768)52−3625 ★★★ ふるさと応援隊 募集中 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★  今は穴水町外にお住まいの方で、「穴水が好き。穴水ファン。ふるさとであ る穴水を応援したい。・・・」等 穴水町にゆかりのある方々に、町のPRや まちづくりのご意見など、町の振興・発展に協力をお願いしています。登録さ れた方には町のホットな情報をお届けします。(入隊登録は無料) 詳細につきましては、当町ホームページをご覧ください。 http://www.town.anamizu.ishikawa.jp (お問い合わせ)穴水町政策調整課 TEL(0768)52−3625  ★★★ ふるさと納税のご紹介 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★  穴水町では「ふるさと応援寄附金」(ふるさと納税)の募集を行っておりま す。穴水町で生まれ育ち、今は離れて暮らす方、穴水町を応援くださる方、そ ういった皆様の「穴水町を応援したい」という思いをこの「あなみずふるさと 応援寄附」に託していただき、穴水のまちづくりにご協力をお願いいたします。 また、1万円以上ご寄附頂いた方には、穴水町の特産品をお届けいたします。  穴水町にゆかりのあるみなさんの応援を力に、子どもから高齢者まで活き活 きとした活力あるまちづくりを推進していきます。 詳細につきましては、当町ホームページをご覧ください。 http://www.town.anamizu.ishikawa.jp (お問い合わせ)穴水町政策調整課 TEL(0768)52−3625 ---------------------------------------------------------------------- 01:サラダ用若葉に能登の伝統野菜 石川県誘致のミスズライフ、県立大と開   発へ 唐川菜など、品種を掘り起こし 02:海老名さんに千羽鶴3束 穴水町の公立穴水総合病院 9日の東京大空襲   追悼行事で供え  03:糸魚川に恩返し タイガーマスク列車 のと鉄道が4月2日に運行 大火   に義援金 能登半島地震から10年   04:「落ち着きの膳」に願い 穴水町下唐川で「だごだい祭り」 05:イサザ漁、春を告げる 能登各地 18河川で解禁 06:ひなまつり列車、出発 穴水町ののと鉄道  07:カップル8組が成立 穴水町で初「恋活」イベント 08:大相撲 遠藤、穴水町で飛躍を誓う 激励会「喜んでもらえる成績を」 09:ふるさと特派員 養殖カキ漁(穴水町) 山海の恵みが詰まった貝 脱サ   ラの最年少漁師が奮闘 10:能登ワインがシルバー賞受賞 「サクラアワード」 ---------------------------------------------------------------------- 〈01〉2017年03月09日(木)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎サラダ用若葉に能登の伝統野菜 石川県誘致のミスズライフ、県立大と開発 へ 唐川菜など、品種を掘り起こし  県誘致企業のミスズライフ(長野県)は穴水町の能登工場で、能登の伝統野 菜を取り入れたサラダ用若葉「ベビーリーフ」の開発に乗り出す。県の助成を 受け、県立大と連携して能登に残る品種の掘り起こしや機能性成分の調査を行 い、能登ブランドの商品として販売拡大を図る。種子の生産を地元農家に任せ ることで能登の農業振興にもつなげる狙いで、県は地域を巻き込んだビジネス モデルの好例として期待している。  ミスズライフは2014年に穴水町に進出し、ブナシメジ栽培を開始、翌年 には工場周辺の耕作放棄地に大型ビニールハウスを建設し、ブナシメジの培地 を肥料に使ってベビーリーフの栽培を始めた。北陸や関西に出荷している。  ベビーリーフは、水菜やビートなど5〜8種類の季節の若葉を入れた商品で、 どのメーカーも中身が似通っているという。同社は、他社にない個性ある商品 でシェア拡大を狙おうと、能登に埋もれた在来野菜に着目した。 ●地元農家が種子生産  その一つが、穴水町下唐川地区にあるカラシナの一種「唐川菜(からこな)」 だ。田んぼのあぜなどに自生し、地元では漬物などで食べられてきた。住民は 昨年からミスズライフの意向を受けて、畑での栽培を始めており、今後、種子 を採取して同社に販売し、地区の新たな収入につなげる。同社は農家が生産し た唐川菜を長野県内にある直売所に並べるなど野菜の販売でも協力する方針だ。  同社は今後も能登に残る品種や研究施設に保管されている品種を幅広く集め 試験栽培し、食味や食感など商品特性の評価を行う。県立大では、高血圧や糖 尿病などに効果がある機能性成分や食味成分を調査し、商品に適した食味にな るよう品種の改良も担う。  能登工場の北澤正樹所長は、能登在来野菜のベビーリーフを今秋にも商品化 し、将来的にはハウスの増設も計画するとした。地域に根差した事業を推進す るため、能登工場の分社化も検討している。  県は誘致企業を対象に設けた産学連携研究開発の補助制度で支援する。産業 立地課の担当者は「共同研究の成果でベビーリーフの生産を増やし、能登の活 性化につなげてほしい」と話した。 〈02〉2017年03月07日(火)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎海老名さんに千羽鶴3束 穴水町の公立穴水総合病院 9日の東京大空襲追 悼行事で供え   穴水町の公立穴水総合病院は6日、エッセイストで名誉町民の海老名香葉子 さんに、職員や患者が手掛けた千羽鶴3束を初めて贈った。海老名さんが9日 に都内で主催する東京大空襲犠牲者の追悼行事「時忘れじの集い」で供えられ、 海老名さんの「第二の故郷」穴水から、平和の祈りを届ける。  海老名さんは戦時中、穴水町に疎開した縁で、同病院に本の寄贈を続けてい る。ロビーや各科の待合室に「海老名文庫」として設けられており、蔵書は約 1500冊に上る。  これまでの本の寄贈に感謝を表したいと、2月から職員や看護師らが休み時 間などを利用し、千羽鶴を制作した。1階ロビーに折り紙を置き、待ち時間の 患者にも折ってもらった。 〈03〉2017年03月04日(土)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎糸魚川に恩返し タイガーマスク列車 のと鉄道が4月2日に運行 大火に 義援金 能登半島地震から10年    のと鉄道(穴水町)が4月2日、プロレスラー佐山サトルさん(59)を招 いて運行する「初代タイガーマスク列車」(北國新聞社後援)が、昨年に大規 模火災が起きた新潟県糸魚川市へのチャリティー企画となることが決まった。 収益の一部を同市への義援金とし、住民を無料招待して交流会も開く。今月2 5日で発生から丸10年となる能登半島地震で新潟から受けた支援への「恩返 し」となる。  チャリティー企画は、のと鉄道の誘客マネジャー山崎研一さん(45)が提 案した。山崎さんは能登半島地震が起きた2007年、七尾市和倉温泉のホテ ルに勤めていた。山崎さんは地震後に観光客が減る中、04年の中越地震で客 足が減った経験を持つ新潟県から訪れる観光客が目立っていたと当時を振り返 る。  新潟からの客に「全国から助けられて今がある。能登を元気付けるためにや って来た」と声を掛けられ、感激したという山崎さんは、いつか恩返ししたい と思い続けてきた。糸魚川市の大火を受け、山崎さんは佐山さんにチャリティ ー企画を提案し、快諾を受けた。  イベント列車では、佐山さんのサイン入りマスクなどが出品されるオークシ ョンが行われ、売り上げが糸魚川市への義援金となる。同市から住民を招く交 流会は、穴水駅のパノラマカーを会場に開かれ、佐山さんのトークを楽しむほ か、能登観光も予定されている。今後、同市の旅行会社などを通じて参加者を 募る。  イベント列車は午前10時8分に穴水駅発で、七尾駅との間を約2時間で1 往復する。参加費は1人8千円(税込み)で、70人ほどを募る。5日から、 のと鉄道旅行センターで予約を受け付ける。  佐山さんはのと鉄道を通じ「山崎さんの熱意に応えたいと思った。私との交 流で元気になってもらえればうれしい」とコメントした。 〈04〉2017年03月04日(土)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎「落ち着きの膳」に願い 穴水町下唐川で「だごだい祭り」  穴水町下唐川で藩政期から伝わる「だごだい祭り」は3日、同所の八坂神社 で行われ、住民が古式にのっとり素朴な「落ち着きの膳」を味わい、今年の豊 作や無病息災を願った。  祭りは、京へ出稼ぎに行った村人が故郷の唐川に帰る道中、神様に出会い、 一緒に帰ったがごちそうがなく、山菜や団子の質素な料理でもてなしたという 伝承に由来する。3日に行われることから「唐川の三日堂」とも言われる。  四柳嘉章宮司が神事を営み、神が宿るとされる石をおはらいした後、氏子ら が伝承に従い「だごだい」と呼ばれる団子やセリ、ハコベのあえ物などを味わ った。松木義明区長(73)は「三日堂が終わると春が来たなと感じられる。 伝統の祭りをこれからも続けていきたい」と話した。 〈05〉2017年03月02日(木)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎イサザ漁、春を告げる 能登各地 18河川で解禁  春の訪れを告げるイサザ漁が1日、能登の18河川で解禁された。穴水町川 島の小又川では、県の採捕許可を受けた住民らが、岸辺に組んだ足場から「ほ うちょう」と呼ばれる四つ手網を川に沈め、透き通ったイサザをすくい上げた。  イサザは体長5センチ程度のハゼ科の小魚で、水がぬるみだすと産卵のため 海から川へ遡上(そじょう)する。  昨年は不漁で解禁日も振るわなかっただけに、漁歴約40年の中村眞佐子さ ん(63)=同町川島=は「初日に姿が見られただけでもありがたい。暖かく なれば数も増える」と期待した。加賀の2河川では4月1日から解禁となる。  穴水町では20日から4月20日まで、町観光物産協会の「能登半島穴水ま いもんまつり“春の陣”いさざまつり」(本社共催)がまつり加盟11店舗で 開かれ、イサザ料理が味わえる。 〈06〉2017年03月01日(水)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎ひなまつり列車、出発 穴水町ののと鉄道   のと鉄道(穴水町)は28日、車内にひな壇を設置したイベント車両「ひな まつり列車」の運行を始め、かわいらしいひな人形が乗客の目を楽しませた。  車内の座席には5段のひな壇を飾り、華やかな雰囲気を演出した。3月20 日まで穴水−七尾間を1日最大5往復する。のと鉄道の担当者は「ひな壇を飾 る列車は全国でも珍しい。外の景色からだけでなく、車内でも季節感を楽しん でほしい」と話した。 〈07〉2017年02月28日(火)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎カップル8組が成立 穴水町で初「恋活」イベント  官民一体で男女の出会いを応援する「穴水町ときめきライフデザイン推進委 員会」の初めてのイベント「オトナの『恋活』トキメキパーティ」は26日、 同町のキャッスル真名井で開かれた。30〜50歳の独身男女計38人が親睦 を深め、8組のカップルが成立した。  同委員会は未婚化や少子化に歯止めをかけようと、町や町商工会などで組織 し、1月に発足した。イベントには町内外の男性21人、女性17人が参加し、 食事やゲームを楽しんだ。 〈08〉2017年02月26日(日)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎大相撲 遠藤、穴水町で飛躍を誓う 激励会「喜んでもらえる成績を」  大相撲の遠藤(追手風(おいてかぜ)部屋、金沢学院高OB)の激励会が2 5日、出身地である穴水町のキャッスル真名井で開かれた。県内外のファンら 約140人に盛大な拍手で迎えられた遠藤は3月の大阪場所に向け、「皆さん に喜んでもらえる成績を残し、もっと上を目指していきたい」と誓った。  追手風部屋は、親方(元幕内大翔山)が同町出身であることが縁で2010 年から、毎年夏に同町で合宿を行っている。遠藤は昨年の合宿に巡業で参加で きなかったため、追手風・遠藤穴水後援会が巡業のない2月の激励会を提案し た。  激励会では、後援会長の石川宣雄町長があいさつし、宮下正博県議会議長の 発声で乾杯した。遠藤は「成績が伸びない時も応援してくれる皆さんに会える 日を楽しみにしていた」と感謝の言葉を述べた。  遠藤は参加者と歓談し、記念撮影を楽しんだ。遠藤グッズがもらえる抽選会 も開かれた。 〈09〉2017年02月24日(金)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎ふるさと特派員 養殖カキ漁(穴水町) 山海の恵みが詰まった貝 脱サラ の最年少漁師が奮闘  波穏やかな穴水町の中居湾に雪がしんしんと降り注ぐ。沖合のいかだ上で白 い息を吐きながら、漁師の齋藤義己さん(36)=穴水町川島=は、海中に垂 らしたロープを手繰った。現れたのは2年物のカキの固まり。「大きくなった な」。齋藤さんは、わが子をいとおしむように見詰め、カキを船へと引き揚げ た。  穴水近海は、近隣の七尾西湾に次ぐ日本海側有数の養殖カキ産地である。昭 和初期に広島産の種ガキが持ち込まれ、広まった。近年は年間160〜180 トンの水揚げがある。里山から湾内に流れ込む養分と、海中の餌を取り込んで 育つカキは、海水がぐっと冷え込む1、2月に身を肥らせ、旬を迎える。  穴水の養殖カキには、1年物と2年物がある。2年物はうまみが凝縮し、ま ろやかさも相まって、全国に多くのファンがいる。穴水町が1963(昭和3 8)年に発行した「穴水の歴史」には「戦争中は天皇をはじめ皇族方が、穴水 のかき貝を食べられたそうです」との記述もあるほどだ。 ●「一生物の喜び」  そんな歴史は知らなかったが、齋藤さんは東京で脱サラし、妻祥江さん(3 6)の故郷石川で「一生物の喜び」を探して、2014年5月に穴水に移住し、 漁師となった。町内最年少、唯一の30代漁師である。カキ養殖歴40年の松 村政揮さん(69)=同町中居南=から養殖を学び、高齢漁師から資材を譲ら れ、翌年4月に独立した。2年物を出荷するのは今季が初めてだ。  2年物の養殖に向け、いかだを手作りした。ルーキー漁師にとって難関だっ たのは、養殖用にカキの幼生をホタテの貝殻を使って捕らえる「地種採り」。 うまく幼生が付かず、もたついていると、幼生が海から姿を消す。松村さんす ら「一番神経を使う」と言う作業を、齋藤さんも何とかやってのけた。  幼生が付いた貝を、いかだから海に垂らして1年半待った。病気や海水温の 変動による異常がないことを祈るしかなかった。待望の水揚げ時、齋藤さんは 満面の笑みだった。「一から育てましたから。こんな喜びはないですよ」。 ●身入り良し  今季の穴水産カキは身入りが良いと穴水の漁師は口をそろえる。1月末、穴 水町で開かれた「雪中ジャンボかきまつり」で齋藤さんが養殖した2年物も販 売され、人気を集めた。  「自分が育てたカキを出荷して喜んでもらえることが何よりうれしい」。力 強く語る齋藤さんに、師匠の松村さんも「体の芯から漁師になったな」と満足 そうな笑みを浮かべた。  石川県漁協穴水支所によると、町内でカキ養殖を手掛ける32軒の生産者の 平均年齢は67歳だ。能登の里山里海の恵み、周囲の漁師の知恵と経験を吸収 して、齋藤さんは漁師として成長した。その歩みが、カキの成長とだぶって思 える。  脱サラしたのは、姿が見えぬ「はやり廃り」を追う生活に限界を感じたから。 カキ養殖には、全ての努力と能登の恵みが、カキ貝の中で美味に化ける「成果」 がある。「これからもっと生産量を伸ばし、穴水のカキ養殖を守りたい」。あ ごひげが似合う海の男が、雪の中でことさら頼もしく見えた。 〈10〉2017年02月15日(水)北國新聞朝刊----------------------------☆ ◎能登ワインがシルバー賞受賞 「サクラアワード」  女性審査員による国際的なワインコンクール「サクラアワード2017」の 審査結果が14日発表され、能登ワイン(穴水町)の白ワイン「シャルドネ」 が、シルバー賞を受けた。同社の入賞は2年連続となる。  サクラアワードはワインアンドスピリッツ文化協会(東京)が主催し、1、 2月に都内で審査が行われた。4回目となる今回は、36カ国から4212本 のワインが出品された。  能登ワインによると、シャルドネは爽やかな果実味が特徴の辛口のワインで、 カキ料理によく合うという。村山隆社長は「ワインの主な購買層である女性に 認められたことは励みになる」と話した。 ---------------------------------------------------------------------- ・この記事は北國新聞の記事データベース「ホッコクシンブン・ドットコム」  から抽出しました。申し込みはhttp://www.hokkokushimbun.com/まで。 ・北國新聞「穴水ニュース」の記事本文はすべて北國新聞社の著作物です。コ  ピーや加工、再配付はしないでください。 ・ふるさとメール・穴水の申し込みや解除は穴水町や北國新聞のホームページ  から行うことができます。   穴水町のホームページは http://www.town.anamizu.ishikawa.jp/   北國新聞のホームページはhttp://www.hokkoku.co.jp/ ----------------------------------------------------------------------